4日間で平年値4か月分の雨、アメダス古川

7月16日の宮城県

7月16日の日降水量1位から4位を宮城県北部が独占しました。4地点とも1976年の統計開始で、古川と築館は観測史上1位、米山と鹿島台は7月としての観測史上1位です。

1大崎市古川(フルカワ)196.5ミリ観測史上1位
2栗原市築館(ツキダテ)168.5ミリ観測史上1位
3登米市米山(ヨネヤマ)153.5ミリ観測史上3位
4大崎市鹿島台(カシマダイ)151.0ミリ観測史上4位
▲7/16の日降水量上位4地点

このサイトでは2020年から日降水量1位地点をフォローしています。宮城の観測地点が全国1位になったのは、2020年5月19日の雄勝(おがつ)と今年7月13日の泉ケ岳に次いで3回目です。過去2年間で1回しかなかったことが、この数日で2回起きたことになります。

アメダス古川では1998年8月に452ミリを観測しており、これが月降水量の1位です。今年7月の累計は18日までに438.5ミリに達しています。今日(19日)も雨予報です。

アメダス古川の月降水量

6月も雨が多かった古川では1月からの累計が900ミリを超えました。1978年と1987年の年降水量は800ミリ台ですので、7月にして早くもこれらを凌いでいるわけです。

アメダス古川

アメダス古川

アメダス古川は東北自動車道の古川ICから2キロの田園地帯です。標高は28mとされています。風速計の高さは6.5mでストビューでは確認できません。海岸線から30キロ近く離れていますが、意外にも風速の数値が高い地点です。2020年と2021年の観測値は次のとおりです。

年降水量1279.0ミリ993位/1293地点
年平均気温12.3℃577位/922地点
年最高気温35.2℃354位/922地点
年最低気温-11.6℃689位/922地点
年較差46.8℃214位/922地点
年平均風速3.0m/s210位/921地点
年日照時間1690.0時間490位/841地点
▲2020年の観測値
年降水量1102.5ミリ1158位/1293地点
年平均気温12.0℃583位/921地点
年最高気温36.5℃214位/921地点
年最低気温-17.6℃781位/921地点
年較差54.1℃107位/921地点
年平均風速3.0m/s218位/920地点
▲2021年の観測値

年降水量の平年値は1173.5ミリです。16日の196.5ミリは平年値の2か月分相当、13日から16日までの392ミリは4か月分相当となります。

出来川と名蓋川が決壊

2014年8月のストビューです。堤防の色が変わったところが決壊したようです。

江合川に合流する手前の出来川です。江合川は旧北上川に合流して石巻湾に注ぎます。地図の✕印が決壊地点、赤マーカーはアメダス観測所です。

出来川の決壊地点
出来川の決壊地点(地理院タイルを加工)

江合川の支流・蛭沢川に架かる丸山橋も崩落しています。2011年11月のストビューです。

鳴瀬川水系の名蓋川(紫)でも決壊が起きたようです。

丸山橋と名蓋川
丸山橋と名蓋川(地理院タイルを加工)

市街地はそうでもありませんが、今回浸水した付近では道路より低い建物が結構あります。

【2022/07/21追記】渋井川も決壊したようです。

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