コンコルドを迎えた国内3空港の1つ
1975年開港の長崎空港は海上空港の先駆けです。今でこそ敷地の大半が埋立地の羽田はもともと海岸沿いに滑走路がありました。大分空港も沿岸部の埋め立てです。長崎空港は沖合の箕島(みしま)をベースに埋め立てられ、連絡橋で本土と結ばれています。
長崎空港のあとに、日本では1994年の関空、2005年のセントレア、翌2006年の神戸、北九州と続きます。1995年のマカオ、1998年の香港、2001年の仁川と極東は海上空港ラッシュになりました。
本土側の滑走路は海上自衛隊大村航空基地です。もともとは特攻隊も出撃した海軍基地でした。戦後は軍民共用となり、海上のB滑走路に対してA滑走路とされていました。2011年に分離されて防衛省所管の大村飛行場となりました。
1960年 | 「大村空港」の供用開始 |
1971年 | B滑走路の埋め立て開始 |
1975年 | 「長崎空港」に改称して開港 |
1980年 | B滑走路を3000mに延伸 |
2011年 | A滑走路を分離して「大村飛行場」 |
気温観測は空港に移転してから
アメダス大村は1976年に大村駅近くに設置され、1996年3月に空港内に移転しています。標高7mの移転前は雨量観測のみで、移転後に気温と風向風速が加わりました。標高3mとされています。
アメダス大村の年平均気温は次のように推移しています。去年は18.1℃で1998年の18.3℃には及びませんでした。
8月には月平均気温30℃に達した今年は1998年を上回る観測史上1位ペースを維持しています。
なお、気温観測の開始が移転後ですので、平年値の期間は30年に達していません。
熱帯夜、猛暑日、真夏日、夏日
今年の熱帯夜は6月が1日、7月が23日、8月が30日、9月は25日時点で16日です。さすがにもうないでしょうが、トータル70日は観測史上1位です。
猛暑日は7月が2日、8月が20日、9月は10日で、9/19には最高気温38.1℃をマークしています。この38.1℃はアメダス大村では通算7回目の38℃であり、今年初の38℃台です。年最高気温を9月19日に観測するというのはなかなかレアだろうと思われます。
38.7℃ | 2018/8/12 |
38.5℃ | 2013/8/20 |
38.2℃ | 2018/8/14 |
38.1℃ | 2024/9/19 |
38.1℃ | 2018/8/13 |
38.1℃ | 2013/8/19 |
38.0℃ | 2016/8/11 |
真夏日は去年の81日がこれまでの最多です。今年は8月まで59日、9月が25日時点で24日ですから真夏日の日数も観測史上1位を更新済みです。
夏日は2005年と去年の156日が最多です。11月の夏日もあり得る地方ですので、グラフは2023年までとします。
2021~2023年の観測値
2021年から2023年の観測値は次のとおりです。海上ですので、最高気温が極端に上がることもなく極端に下ることもありません。
年降水量 | 1957.0ミリ | 566位 | /1284地点 |
年平均気温 | 17.9℃ | 67位 | /915地点 |
年最高気温 | 36.8℃ | 167位 | /915地点 |
年最低気温 | -2.0℃ | 85位 | /915地点 |
年較差 | 38.8℃ | 754位 | /915地点 |
年平均風速 | 4.2m/s | 83位 | /914地点 |
年降水量 | 1574.0ミリ | 610位 | /1285地点 |
年平均気温 | 17.6℃ | 79位 | /916地点 |
年最高気温 | 35.7℃ | 384位 | /916地点 |
年最低気温 | -1.4℃ | 94位 | /916地点 |
年較差 | 37.1℃ | 813位 | /916地点 |
年平均風速 | 4.2m/s | 78位 | /915地点 |
年降水量 | 1988.5ミリ | 402位 | /1286地点 |
年平均気温 | 18.1℃ | 74位 | /919地点 |
年最高気温 | 37.2℃ | 225位 | /919地点 |
年最低気温 | -3.5℃ | 145位 | /919地点 |
年較差 | 40.7℃ | 726位 | /919地点 |
年平均風速 | 4.1m/s | 82位 | /918地点 |
風速計の高さは10mということです。
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