香港政府は1月30日に西九龍駅と紅カン（ホンハム）駅の鉄路、屯門と九龍のフェリーターミナル、沙頭角と文錦渡の陸路「国境」を封鎖しましたが、2月4日午前0時から羅湖、皇崗、福田（落馬洲）の陸路と上環のマカオ・フェリーターミナルを封鎖しました。
1 5日時点，新型コロナウイルスによる感染症の当地感染例は，香港21例，マカオ10例です。
2/6 新型コロナウイルスによる感染症（その7：香港・マカオ政府の対応措置）
2 4日，マカオ政府は，賀一誠行政長官の記者会見等で，5日からマカオ市内の全てのカジノ，映画館，劇場，バー等の営業を15日間停止すること，政府業務は当面の間緊急用務に限定する旨発表し，市民に外出を控えるよう求めました。
3 5日，香港政府のキャリー・ラム行政長官は記者会見で，8日より，中国大陸から香港に入境する全ての人に対して14日間の強制検疫を実施すること，啓徳クルーズターミナルの出入境ポイントを封鎖すること等の措置を発表しました。
また，香港内における感染が認められることから警戒を一層高めるべきであり，外出はできる限り控えること，また外出時にはマスクを着用するよう改めて呼びかけました。
啓徳のクルーズターミナルが封鎖される8日以降の残された香港－中国間の入境ルートは、（1）香港空港、（2）深圳湾大橋、（3）港珠澳大橋の3か所のみとなります。
港珠澳大橋は2018年の開通です。香港空港の東側にある香港側出入境検査場「港珠澳大橋香港口岸」から海底トンネルを挟んでマカオまたは中国へ抜けるルートです。
マカオでは車は左側通行です。旧宗主国のポルトガルは1928年に左側通行から右側通行に移行していますが、植民地であるマカオは左側通行のままで、中国返還後も左側通行は変わりません。ただし、港珠澳大橋は中国式の右側通行です。
香港側出入境検査場です。黄色で表示されているのが香港の高速道路で、赤が港珠澳大橋です。黄色では左側通行ですが、イミグレで入れ替わり、港珠澳大橋では右側通行となります。
マカオ側の人工島には南半分にマカオ、北半分に中国のイミグレが設けられています。したがって、香港からマカオに入る場合は、香港は左側通行→橋だけ右側通行→マカオでは左側通行というややこしいことになります。
さて、今の香港情勢について、異なる2つの見方が示されています。一方には、中国との「国境」完全封鎖を求める医療関係者のストは昨年から引き続く反中国政府感情の発露であるという見解があります。他方では、もはやデモは収束したとする末尾外部リンクのような見方もあります。
少なくとも1月前半までは、まだ抗議活動は「健在」でした。
確実な証拠が示されているわけではありませんが、この件に関しては自演の疑いが濃厚かと思われます。一定数の揃いの装束が怪しさ満点です。
在香港日本国総領事館では、すでに抗議活動の掲載をストップしています。新型コロナウイルスによる「一時休戦」には入っているのでしょうが、この騒動が落ち着くであろう夏には、100万人デモから1周年を迎えます。
【外部リンク】
■ダイヤモンド＞香港の絶望的な格差事情、大陸人の不動産爆買いで貧困層は家賃の奴隷
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