トイレの水は蓋をしてから流せと呼びかける香港政府

在香港日本国総領事館が新型コロナウイルスに対する香港政府のよる呼びかけを掲載しています。12日付で掲載されていますので、11日にメール配信されたものと思われます。11日の配信なら10日以前に呼びかけられたものでしょう。

1 11日時点での標記感染症の感染例は,香港42例,マカオ10例です。
2 香港政府は,家族内やアパート内での感染確定例が認められるなど香港内部での感染が拡大しているとして,注意を呼びかけています。具体的には,マスクの着用や手洗いの励行の他,洗面所のU字型配水管に定期的に水を入れること,洋式トイレの使用後は蓋を閉めてから流すことなどです。詳細は,末尾の衛生防護センターHPをご覧下さい。なお,このサイトは非常に有用であり,体調に不安等がある場合のホットライン(2125-1122)も設けておりますので,是非ご活用下さい。
3 明12日より,当館が入居している建物(Exchange Square)に入場する際に体温チェックが行われます。37.8度以上の方は入場できなくなるところ,ご注意下さい。出入口も限定されるため,係員の誘導に従い,時間に余裕を持ってご来館下さい。
4 日本郵政によれば,中国・香港・マカオ宛て郵便物急増のため,処理に大幅な遅れ(1週間以上)が発生している由です。日本からの国際郵便を利用される方はご注意下さい。

212 新型コロナウイルスによる感染症(その10:香港政府の対応措置等)

排泄されたウイルスが水の勢いで飛び散ることを防ぐために蓋をしてから水を流せと香港当局は呼びかけているわけです。

厚労省の「新型コロナウイルスに関するQ&A(一般の方向け)」では2月15日現在、トイレ感染については注意喚起されていません。2012年のこんな記事があります。まあ、商業施設のトイレでは最初から蓋がないことも少なくありませんけど…。

Mark Wilcox教授らは、用を足した後に、トイレのふたを閉めずに水を流した場合の、微生物の飛距離と滞空時間を測定。結果、トイレの便座の上空25.4cmまで微生物が飛散し、90分間も空中に浮遊していることが判明した。

医療NEWS>ふたを閉めないでトイレを流すことで病原性細菌感染の恐れ

90分も漂うのだとすれば盲点です。院内感染とはトイレ感染なのかもしれません。

中国に日本公館は8か所あります。大使館はもちろん北京であり、総領事館が香港を含む6都市に、 領事館事務所が大連に置かれています。

在中国の日本公館

各公館はそれぞれのWebサイトを持っています。2月1日~14日の新着情報の掲載本数と公館所在自治体の感染者数を調べてみました。自治体別の感染者数はWHOレポート2/13付の数値です。

公館本数市・省感染者1万人当り
(参考)湖北省348745.894
(参考)浙江省11450.200
北京大使館34北京市3660.170
重慶領事館5重慶市5180.167
上海領事館16上海市3130.129
広州領事館8広東省12410.109
香港領事館18(香港)500.067
青島領事館32山東省5060.050
瀋陽領事館25遼寧省1160.027

重慶市は湖北省に隣接しており、人口1万人当たりの感染者数も少なくはないのに、重慶総領事館の2月の新着情報は5本だけです。しかも、広島から「カープ勝ちマスク」が送られてきたとか、三条市からもマスクが届いたとか、重慶副市長がそのお礼に来訪したとか、あまり切迫感が感じられません。

これに対して、人口1万人当たりの感染者数が少ない青島や瀋陽の総領事館は患者数や移動制限に関する当局の発表をマメにフォローしています。単にマンパワーの問題かもしれませんが、この温度差は気になります。

在香港総領事館のQ&Aには日本に帰国した場合の検疫フローが記載されていました。湖北省や浙江省の滞在歴があると、レッドカードを持たされることになっています。

問2-5 日本に一時帰国したいと考えていますが,何か制限はありますか? 
○湖北省または浙江省に滞在歴がある場合は,検疫官に申告する必要があります。日本に到着した際の入国審査の具体的流れは以下の通りです。
【中国(香港・マカオ含む)から到着する航空機や船舶の乗客に対する検疫,入国審査の流れ(注:日本人を含む中国からの渡航者全員が対象)】
(1)検疫ブースにおいて,中国からの航空機や船舶の乗客を対象に,湖北省または浙江省の滞在歴等について自己申告していただきます。
(2)本邦上陸申請前14日以内に湖北省または浙江省における滞在歴がない旨を申告し,感染の疑いが見受けられない方に対しては,「青い紙」を配布して上陸審査ブースへご案内します。
(3)本邦上陸申請前14日以内に湖北省または浙江省における滞在歴がある旨を申告した方及び発熱等の症状の有無を確認する必要があると判断された方に対しては,発熱等の症状の有無を確認し,特段の症状が認められなかった方に対しては,「赤い紙」を配布して上陸審査ブースへご案内します。
(4)上陸審査ブースにおいて,中国からの渡航者であることを確認の上,「青い紙」または「赤い紙」の提示を求めます。いずれも所持していない方は,検疫ブースにお戻りいただきます。
(5)「赤い紙」を所持する方,及び「青い紙」を所持する方で,中国湖北省または浙江省で発行された旅券を所持する方に対しては,特別審理官による確認を行います。
(6)「青い紙」を所持する方で,上記(5)に該当しない方に対しては,本邦上陸申請日前の14日以内における湖北省または浙江省での滞在歴を確認します。滞在歴「有」と答えた方は検疫ブースにお戻りいただき,滞在歴「無」と答えた方に対しては通常の上陸審査を行います。

2/14 新型コロナウイルス感染症Q&A

武漢はまだピークを迎えていないようです。

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