上水道の消費量のピークは今でも8月なのだろうか?

夏と大晦日が多い?そうだ

千葉県・房総半島の先端部は昔の安房(あわ)国です。国府は今の南房総市府中に置かれていたそうです。2006年の合併前は三芳村(みよし-むら)になります。

房総半島南端
房総半島先端(地理院タイルを加工)

三芳水道企業団のWebサイト「よくあるご質問」のページには次のような記述があります。

水の使用量が一年でもっとも多い時期はいつですか

使用量の多い日が続くのは、夏休み期間中です。特に、お盆の頃の暑い時期ですそれと、意外に思われるかもしれませんが、12月31日の大晦日も使用量多いです。お正月の準備などで水の使用が集中するからではないかと思われます。

おそらく宝塚市の「上下水道 よくある質問」が元ネタと思われます。QだけでなくAもパクったようです。

質問 水の使用量が一年でもっとも多いはいつですか

回答 使用量の多い日が続くのは、夏のお盆の頃の暑い時期ですそれと、意外と思われるかもしれませんが、12月31日の大晦日も使用量多いです。この日は、正月の準備などで水の使用が集中し、浄水場もフル稼働で送水しています。冬場の雨の少ないの時期でもありますので、節水をお願いします。

役所的な文章で、接続詞「それと」を積極的に使うことはありません。トヨタカレンダーとかがある地域なら話は別でしょうが、夏休みは人によって分散します。12月31日は在宅率が高い日ですから、家庭用の水道水需要が多くても何の不思議もありません。

季節変化なし?

公益社団法人日本水道協会のサイトには生データが公開されています。

上水道の月別供給量
日本水道協会>水道統計(令和5年度)

1300億㎥台・1200億㎥台・1100億㎥台の3区分で色分けしてみました。

3区分

2015年度に1100億㎥台だった月は、4月・6月・9月・11月・2月です。これは31日でない短い月と完全一致します。汗をかく夏は洗濯の回数が増えるとか、暑いので家庭用プールや水遊びで使用量が増えるとかは伝説にすぎないのかもしれません。

1日当たりの数値を算出する必要を感じましたが、すでにグラフ化されていました。先の表は「月別給水量」ですが、次のグラフは「月別1日平均」です。

1日平均の月別給水量

年を経るごとに給水量が低下しているのに、令和2年度(□)だけ増えているのは、この年がコロナ初年度で手洗いやうがいが励行されたからだと思われます。

また、平成17年度(△)や平成22年度(✕)は、1日平均でも明らかに6~9月が多く、夏に増える時代がかつてはあったことを窺わせます。今は季節変化がほぼないようです。

大阪府のデータ

大阪府「令和5年度 大阪府の水道の現況」の32ページに「年間給水量」がありました。令和5年度は2023年度ですから、2月はうるう年の2024年2月です。5地区の1日平均を算出して、上位と下位を色付けしてみました。

大阪府の日平均月別給水量

大阪では7月・12月・3月が多い月、4月と5月が少ない月のようですが、季節変動はほぼ解消されているのかもしれません。

「北大阪」は高槻市や豊中市などいわゆる「北摂」、「東大阪」は枚方市など「北河内」と東大阪市など「中河内」、「南河内」は藤井寺市や羽曳野市など、「泉州」は堺市や岸和田市です。河内国の国府は柏原市(かしわら-し)、和泉国の国府は和泉市とされています。

農業用水については、やはり水稲の時期に水を必要とするわけですから、4月からの約半年が消費増となります。雪解け水が期待できない地域では、あと1か月が田植えを始められるかどうかの静かな攻防です。

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