ピークアウトの兆候あれど、鍵を握るのは入院者数

首都圏1都3県の感染者数が若干ながら減少傾向にあります。1週間ごとの新規感染者数は次のように推移しています。横軸は1週間単位です(グラフの「4月25日」は4月19日から4月25日までの7日間です)。これだけ見ると、5月6日で解除されそうな期待もあります。

首都圏の新規感染者数の推移

このグラフの数値は4/18まで日テレのグラフからとりました。4/25は時事通信の数値です。神奈川は先々週がピーク、東京と埼玉と千葉は先週がピークです。厚労省の数値では、累積感染者数が次のように推移しています。

3,191人 国内事例における都道府県別の患者報告数(2020年4月5日掲載分)
6,616人 国内事例における都道府県別の患者報告数(2020年4月12日掲載分)
10,219人 国内事例における都道府県別の患者報告数(2020年4月19日掲載分)
13,031人 国内事例における都道府県別の患者報告数(2020年4月26日掲載分)

引き算すると、先々週が3425人、先週が3603人、今週は2812人です。念のため、検査数も調べてみました。

期間東京神奈川埼玉千葉全国
4/05-111,8541,50566991522,869
4/12-181,5841,3071,6201,56528,563
4/19-252,5831,1642,2741,72031,938

ピークが1週早かった神奈川の検査数は減っていますが、全体的には検査数は増えています。この検査数には陰転検査は含まれていないということです。全国の陽性率は先々週が14.9%、先週が12.8%、今週が8.8%です。

医療崩壊をギリギリで回避できる可能性が出てきました。医療が持ちこたえられるかどうかが宣言解除の鍵を握ることになります。

全国の入退院状況

死亡者数は先々週が28人、先週が63人、今週が187人です。問題になるのが青い部分の入院者数です。ここが減らない限り、医療機関が一息つくことはできません。もうしばらく時間はかかるわけです。

ところで、また厚労省の数値の計算が合いません。

計算が合わない厚労省の数値
厚労省「国内の入退院の状況について(2020年4月26日掲載分)」

赤字で示した足し算「現在も入院等+退院者+死亡者」は14343人となり、陽性者数の13182人と一致しません。これに対しては、次のような言い訳が付されています。

退院した者のうち1064名、死亡者のうち97名については、個々の陽性者との突合作業中。従って、入退院等の状況の合計とPCR検査陽性者数は一致しない。

厚労省「国内の入退院の状況について(2020年4月26日掲載分)」

主に東京でしょうが、感染者数の報告漏れが生じているのではないのかという疑いもあります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました