47都道府県庁所在地の夏日、真夏日、猛暑日、熱帯夜

県庁所在地にある43気象台と4アメダス(千葉と山口は旧測候所、さいたまと大津はアメダス)を対象に夏日・真夏日・猛暑日・熱帯夜の平年値(1991~2020年)と年間最多日数を調べてみました。

北日本を中心に今年すでに最多を更新した地点も多くあります(仙台の熱帯夜30日=8/30現在)が、最多の集約は2022年までとしています。

夏日(最高気温25℃以上)

平年値の多い順:1那覇、2鹿児島、3熊本
平年値の少ない順:1札幌、2青森、3仙台

標高観測所平年値最多起年統計開始
28那覇213.324219981890
4鹿児島160.917820191883
38熊本156.117620051890
1高知149.816220041886
6佐賀149.417120051890
23大阪143.115820161883
41京都142.616020161880
18山口142.515520051966
9宮崎141.816519981886
5岡山140.415620191881
4広島139.515620191879
13岐阜139.415320191883
102奈良138.715320221953
32松山138.415420161890
51名古屋138.215320131890
9高松137.915520191941
273甲府137.715620131894
3福岡137.715320221890
14和歌山137.015919981879
27長崎136.015520051878
2徳島132.314720191891
5大分131.115220051887
5神戸130.114620191896
14静岡126.514520041940
86大津126.314320131978
7鳥取126.314520221943
9福井123.014020191897
3121.813920041889
112前橋120.514120221896
8さいたま120.113920131978
25東京118.514020221875
17松江116.413820131940
4千葉113.913219991966
39横浜113.313420221896
9富山112.413120211939
6金沢111.713120131882
119宇都宮111.313320131890
418長野110.513320131889
67福島104.612420221889
153山形102.612420131889
4新潟100.112320221881
29水戸96.412120221897
6秋田82.110320221882
155盛岡78.610020121923
39仙台74.79720181926
3青森65.88920221882
17札幌54.67920101876
▲夏日日数の平年値と最大値

熊本は宮崎より高緯度で、年平均気温も宮崎より低いわけですが、夏の有明沿岸は南国イメージのある宮崎より暑かったりします。

7月8月
熊本17.2℃27.5℃28.4℃
宮崎17.7℃27.3℃27.6℃
▲熊本と宮崎の平年値

沖縄では12月初旬でも最高気温25℃を超えることがあります。2022年の那覇は12月5日の27.0℃が最後の夏日でした。明けて2023年1月13日には25.3℃を観測しています。

那覇、鹿児島、東京、札幌の月別の夏日日数の平年値は次のとおりです。鹿児島と東京で顕著な差が見られるのは10月です。東京の夏は9月で終わり、鹿児島は10月まで続くことになります。今後はもっとも遅い(早い)夏日が話題になるのかもしれません。

那覇鹿児島東京札幌
1月0.4000
2月1.4000
3月4.80.20.10
4月12.23.81.90.2
5月25.819.212.42.1
6月29.624.419.37.2
7月3130.627.217.2
8月313129.420.4
9月3029.222.47.5
10月28.920.25.70.1
11月15.72.200
12月2.5000
213.3160.9118.554.6
▲夏日日数の月別平年値

真夏日(最高気温30℃以上)

平年値の多い順:1那覇、2熊本、3鹿児島
平年値の少ない順:1札幌、2青森、3秋田

標高観測所平年値最多起年統計開始
28那覇102.513720161890
38熊本80.710620051890
4鹿児島78.09820191883
41京都75.89620221880
23大阪74.99420041883
102奈良72.78920221953
6佐賀72.210520211890
13岐阜72.09120041883
273甲府71.98820131894
5岡山70.69320221881
51名古屋69.78820221890
9高松68.69020221941
18山口67.19420221966
1高知66.08820221886
14和歌山65.88719611879
32松山65.19018931890
4広島64.38520221879
9宮崎62.38619901886
86大津60.57820221978
3福岡60.48720221890
2徳島60.07619611891
7鳥取59.18320221943
5大分58.47920221887
112前橋58.28220101896
5神戸57.98219941896
8さいたま57.38220101978
27長崎56.58218941878
9福井55.18419221897
14静岡53.77020221940
352.97519941889
25東京52.17120101875
119宇都宮49.66920121890
4千葉49.16820041966
39横浜48.86820101896
17松江48.67219781940
418長野47.67119141889
9富山47.17020221939
67福島47.17220101889
6金沢46.07120221882
153山形41.36720101889
29水戸38.05820181897
4新潟36.35520001881
39仙台23.04820101926
155盛岡22.45020101923
6秋田22.24819431882
3青森14.73719241882
17札幌8.63119941876
▲真夏日日数の平年値と最大値

猛暑日(最高気温35℃以上)

平年値の多い順:1京都、2甲府、3岐阜
平年値の少ない順:1札幌、2那覇、3青森

標高観測所平年値最多起年緯度
41京都19.436194235度00.8分
273甲府16.934201035度40.0分
13岐阜16.734201835度24.0分
102奈良15.630201034度40.4分
5岡山15.230201834度41.1分
38熊本15.141201632度48.8分
51名古屋15.036201835度10.0分
23大阪14.531201034度40.9分
112前橋13.532201836度24.3分
6佐賀13.538199433度15.9分
9高松12.729201334度19.1分
7鳥取12.430201035度14.3分
8さいたま11.833201035度52.5分
18山口10.535201834度09.7分
67福島9.226201837度45.5分
9福井8.625201036度03.3分
86大津8.428201034度59.5分
9富山8.122201836度42.5分
4広島8.128201834度23.9分
3福岡8.130201333度34.9分
36.316201334度44.0分
14和歌山6.222196734度13.7分
17松江6.222199435度27.4分
4鹿児島6.128201331度33.3分
119宇都宮5.916201836度32.9分
153山形5.819192938度15.3分
5大分5.824201333度14.1分
9宮崎5.227199831度56.3分
418長野5.122199436度39.7分
32松山5.124189333度50.6分
25東京4.816202235度41.5分
5神戸4.718199434度41.8分
2徳島4.616199434度04.0分
14静岡3.910202034度58.5分
4新潟3.614199937度53.6分
6金沢3.511202236度22.9分
29水戸3.114202236度22.8分
1高知3.09201333度34.0分
27長崎2.810196032度44.0分
4千葉2.210201035度36.1分
39横浜2.07201835度39.1分
6秋田1.610199939度43.0分
155盛岡0.97202139度41.9分
39仙台0.95202238度15.7分
3青森0.42202040度49.3分
28那覇0.28191626度12.4分
17札幌0.13202143度03.6分
▲猛暑日日数の平年値と最大値

猛暑日に関しては内陸4地点が上位を独占していますが、北関東はそれほどでもありません。さいたま:千葉、京都:神戸の関係から、海に近いほど猛暑日にはなりにくい傾向があるものと思われます。

1994年の日田は猛暑日を45日、2018年の久留米は44日(日田も44日)観測しています。40℃には達しなくても35℃は比較的容易にクリアしていくのエリアです。

なお、連続猛暑日の記録は岡山県のアメダス高梁のようです(2020年8月9日から9月1日まで24日間連続)。

熱帯夜(最低気温25℃以上)

気象庁は暦日の最低気温が25℃以上の日数を公表しています。1日の最低気温は日の出前に観測されるのが一般的ですが、そうでないことも珍しくありません。夜間帯は25℃をキープして日中に25℃を下回るケースもあり得ます。このため、感覚的な「熱帯夜」よりやや少なくカウントされます。

平年値の多い順:1那覇、2鹿児島、3神戸
平年値の少ない順:1札幌、2盛岡、3青森

標高観測所平年値最多起年緯度
28那覇107.3148201626度12.4分
4鹿児島55.872202231度33.3分
5神戸46.865202234度41.8分
23大阪41.559199434度40.9分
3福岡38.763202233度34.9分
27長崎38.357199032度44.0分
4広島33.254199434度23.9分
14和歌山32.850201834度13.7分
9高松31.856201034度19.1分
331.552201034度44.0分
2徳島29.350202234度04.0分
38熊本29.153202232度48.8分
41京都27.249201835度00.8分
6佐賀27.156202233度15.9分
4千葉26.548201835度36.1分
32松山26.246202233度50.6分
13岐阜26.149201835度24.0分
51名古屋25.649201835度10.0分
9宮崎24.947202231度56.3分
39横浜24.651201035度39.1分
5岡山23.953201034度41.1分
1高知23.446202233度34.0分
5大分19.540202233度14.1分
6金沢19.444201036度22.9分
25東京17.856201035度41.5分
14静岡17.441201834度58.5分
102奈良16.333201834度40.4分
17松江15.436201035度27.4分
9福井14.032201836度03.3分
7鳥取11.030201035度14.3分
18山口10.938201034度09.7分
86大津10.937201034度59.5分
4新潟10.938201037度53.6分
8さいたま10.828201035度52.5分
112前橋9.327201836度24.3分
9富山9.326201036度42.5分
273甲府7.622201835度40.0分
67福島5.321201037度45.5分
119宇都宮4.721201936度32.9分
29水戸3.915201836度22.8分
6秋田3.514201939度43.0分
39仙台2.711201938度15.7分
418長野1.17201936度39.7分
153山形0.94202238度15.3分
3青森0.65201940度49.3分
155盛岡0.22201939度41.9分
17札幌0.14202143度03.6分
▲熱帯夜日数の平年値と最大値

猛暑日とは逆で、熱帯夜は海に近いほうが多い傾向にあります。沖縄の夏は昼間の気温がそれほど上がらないだけで、夜はさすがに寝苦しい日が続きます。

暑いというイメージがほとんどない長崎で1990年に57日もの熱帯夜を観測しているのは意外です。対馬暖流の海水温が平常より高く、海風が吹いても陸の気温は25℃未満に下がらなかったのだろうと思われます。

一方、盛岡が熱帯夜になったのは去年まで8回しかありません。夏の旅行先としてはいいところかもしれませんが、今年は8月7日と8月9日が熱帯夜ですので新記録へリーチです。

札幌の熱帯夜は1981年8月2日が最初です。1985年8月9日が2回目でしばらく途絶えていましたが、2019年に3日、2021年に4日、今年も2日(8/9まで)と日常になりつつあります。

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