函館市東雲町の市役所近くに函館家庭教会

「暁」→「東雲」→「曙」

函館市役所の所在地は函館市東雲町4-13です。住居表示施行地域ですが、函館の東雲町に丁目はありません。「東雲(しののめ)」あるいは「東雲町」の地名は九州では少ないもののほぼ全国に見られます。とりわけ北海道は多いようです。

町域名としては、函館のほかに留萌市、上川町、富良野市、小樽市、千歳市、八雲町に東雲(町)があり、釧路市には東雲小学校、洞爺湖には東雲トンネル、上士幌町には東雲湖、名寄市には東雲川、せたな町には東雲橋があります。

まだガラス窓が一般的でなかった頃、家屋の明かり取り用の窓として用いられていたのが「篠の目」だそうです。篠竹を縦横に編んだもののようです。雨風は通しますから、外壁に設置するものではなく、それほど大きいものでもありません。

「篠の目」の薄明かりに夜明け前の薄明かりを重ねて「東雲」の当て字が定着したようです。この場合の「雲」とは「空」のことで、雲の有無を気にする必要はないそうです。

古語としては、「暁」はまだ暗いうち、「曙」は日の出直前、「東雲」はその中間に位置するということです。この3者には時間的前後関係が成立していたようです。Webサイト「伝統色のいろは」さんでは、次のようにカラーコードを設定しています。

東雲色と曙色
伝統色のいろは>東雲色曙色

夜明け間近の「曙」のほうが「東雲」より明るくなります。本来は暁色なるものは存在しません。明るくなったら「暁」ではないからです。現代語では、3種ともに日の出後にも使われているようですので、あまり気にすることはなかろうと思われます。

北海道に「東雲」の地名が多いのは、開拓の歴史がそうさせたのでしょう。新たに名前をつけようとするとき、たとえば「日の入町」などという名前は一般的にはあまりつけたがらないものです。

日銀函館支店の隣

函館
函館(地理院タイルを加工)

市役所の北にあるのが日本銀行の函館支店です。岩手、山形、茨城、栃木、千葉、埼玉、山梨、富山、福井、岐阜、三重、滋賀、奈良、和歌山、鳥取、徳島、佐賀、宮崎の18県には日銀の支店はありません。

函館家庭教会
函館家庭教会(地理院タイルを加工)

住居表示の悩ましいところは、同じ「13-8」が複数あることです。函館家庭教会は東雲町「13-8」ですが、角の建物も同じ「13-8」です(もし角の建物が北向きの玄関なら「13-9」になります)。このため、各種ネット地図が次のように混乱しています。

2軒目
Google Map函館家庭教会(表示なし)
YAHOO!地図弘告社ビル函館家庭教会
マピオン(表示なし)(表示なし)
MapFan(表示なし)三建設備工業
いつもNAVI弘告社ビル(表示なし)
▲「13-8」のネット地図表示

今回の場合、正解は「YAHOO!地図」です。表札調査のゼンリン「いつもNAVI」が函館家庭教会を漏らしてしまったのは、看板プレートが1階車庫の奥に設置されているからです。そんなところに看板プレートを貼り付けて「施設名称明記」だと言われても、ちょっと信用できません。

濡れ衣の弘告社ビル

函館家庭教会

車庫に駐車中なら奥の入口の壁は見えません。いくら地図調査のためとはいえ、車庫に入り込んで覗き込んだりすると刑法犯になってしまいかねません。

この建物の場合、シルバー車の右の柱(車庫中央の柱)に看板を取り付ければいいわけです。自分たちではコンクリの柱に取り付けることができないだけで、隠したがっているわけではないのでしょう。

Google Mapで教団呼ばわりされている角の弘告社さんは広告代理店ではなく出版社のようです。はるか昔に廃業しているものと思われます。テナント入居しているのは、元「三建設備工業株式会社 函館出張所」で現「北海道三建エンジニアリング株式会社 函館営業所」さんです。統一教会(統一協会)との関係はないと思われます。設備屋さんなら看板の取付けはできるはずです。

ところで、函館は誰がどう見ても100%道南になるはずです。函館家庭教会はなぜか「中央北海道教区」に属するようです。

【外部リンク】
■しんぶん赤旗>北海道議選・自民・藤井候補 選挙はがきに“協会推薦” 2023年3月17日

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