就任96日目で不信任か?
伊東市議会は1日から始まる9月定例議会で田久保市長の不信任案を上程することになっています。市長就任は5月29日でしたので、9月1日の月曜日に不信任が可決されれば就任96日目です。
田久保氏は議会解散を選ぶことになるのでしょうが、その場合の市長選は早くても年末、たぶん年明けです。議会を解散したうえで市長も自ら辞職し、市長選でなく市議選に出馬するという奇策が飛び出すかもしれません。市長選と市議選はともに選挙期間が7日です。
田久保氏は類例のないモンスター市長というわけでもありません。2008年から2011年にかけて阿久根市長を務めた竹原信一氏が思い浮かびます。竹原氏は防衛大学校でヒゲの隊長と同期だそうです。
阿久根市は鹿児島県本土の北西部です。2010年の国勢調査人口は2万3000人台でした。渦潮と言えば日本では鳴門海峡ですが、阿久根市と長島の間に架けられた黒之瀬戸大橋付近も渦潮スポットです。

- 2005/12<1-0>阿久根市議選で初当選
- 2008/08(1-0)阿久根市長選に初当選
- 2009/02 議会が市長不信任を全会一致で可決、議会解散
- 2009/04 出直し市議選を経て11対5で不信任再可決
- 2009/05(2-0)市長選を562差で再選
- 2010/12 住民投票で市長リコール成立
- 2011/01(2-1)再選挙は854差で落選
- 2011/04{0-1}県議会議員阿久根選挙区で自民現職に敗れる
- 2011/04 実妹が市議選当選
- 2013/03 NHK党の最高顧問に就任(2か月足らずで辞任)
- 2014/12(2-2)市長選敗退
- 2015/04<2-0>市議選でトップ当選
- 2018/12(2-3)市長選落選
- 2019/04<3-0>市議選でトップ当選
- 2022/12(2-4)6度目の市長選落選
- 2023/04<4-0>市議選2位当選
市議1期目だった竹原氏は2008年8月の市長選に出馬して、無所属新人4人の混戦を次点候補に507票差で制しました。当時はネット選挙解禁前でブログ更新は自粛するのが通例でしたが、竹原氏は一部伏せ字にした対立候補をブログ内で批判していました。
改革を掲げた阿久根市長
翌2009年2月には市議会が全会一致で不信任案を可決します。その直接の要因は、ブログで不人気市議投票を呼びかけたことです。竹原氏は議会解散で応じますが不信任は再議決され、市長選が行われることになりました。ところが、その市長選で竹原氏は再選されたのです。
2010年12月、今度は住民請求によるリコール投票で賛成7,543票、反対7,145票の398票差でリコール可決となりました。竹原氏は出直し選挙にも出馬しますが、ここからは市長選4連敗です。
竹原氏は陰謀論者でもありました。(1)エイズウイルスは人工的に作られた生物兵器、(2)自民党や民主党の活動資金の原資は麻薬による、(3)孝明天皇を暗殺したのは伊藤博文、(4)自衛隊には金持ち組織のための工作部隊がある、などです。
竹原氏がリコールされたのは、(A)議会に呼ばれても出席せず専決処分を繰り返して市議会を開かなかったこと、(B)障害者等に対する差別的放言、(C)商店街のシャッターアートにアニメキャラを描かせる、(D)市職員への処分や全職員の給与明細の公開、などです。

竹原氏の選挙歴は市長選が◯◯✕✕✕✕、県議選が✕、市議選が◯◯◯◯で通算6勝5敗です。6回当選していますが、まだ任期を全うしたことはありません。
田久保氏や斎藤氏だけでなく、立花孝志氏や石丸伸二氏なども竹原氏の系譜だと私は理解しています。実際、NHK党がまだ結党間もない頃、立花氏は竹原氏を「最高顧問」として迎えています。

問責決議や辞職勧告などの回数は全国最多かもしれません。
伊東市は静岡6区
さて、Wikiの田久保氏のページには次のような記述があります。
2018年8月には、経済産業省を訪れ、業者の資格取り消しを求める陳情を行った。陳情には地元の細野豪志衆議院議員が同席し、業者による森林の伐採などが違法なものであることを訴えた
伊東市は2003年以降の衆議院小選挙区では静岡6区です。細野氏は沼津などの静岡5区選出であり、6区は今は立憲の渡辺周氏(自民は勝俣孝明氏が比例復活)です。陳情には細野氏だけでなく渡辺氏や県議の中田次城氏も同席しています。
- 2017年10月 衆院選で希望の党公認の細野氏と渡辺氏が小選挙区当選
- 2018年5月 希望の党と民進党の合流で国民民主党結成(渡辺氏は副代表、細野氏は不参加)
- 2018年8月 田久保氏らが経産省へ陳情(細野氏、渡辺氏、中田氏が同席)
- 2019年1月 細野氏が無所属のまま二階派に特別会員として入会
- 2019年4月 統一地方選で中田県議が三選(無所属)
- 2019年7月 細野氏が衆院の自民会派に入会
- 2019年9月 田久保氏が市議選に初当選
- 2020年9月 国民民主党の分党で渡辺氏は立憲民主党に合流

実質的に田久保氏を後押ししたかもしれない中田氏の自民復党は2020年11月、細野氏の正式な自民入りは2021年総選挙後になります。





コメント