横浜と甲府の降水量
平成の大渇水は1994年です。福岡市、北九州市、松山市、高松市、倉敷市、福山市など主に九州北部と瀬戸内地方で断水に追い込まれて、愛知県半田市でも半月ほど時間給水になりました。時間給水が長期化した自治体もあります。
1994年なら都市部では水洗トイレがもう当たり前になっていた時代です。マクロで見ると、水の使用量のピークはちょうど平成の大渇水の時期です。その後は全体の消費量が当時より1割程度減っています。

供給力が減衰していることはないでしょうから、1994年と同じレベルの少雨なら、そこまで深刻な事態に陥ることはないはずです。ただ、私の理解では今回の少雨は「30年に1度」ではなく「(アメダス以降の)50年で初めて」です。少なくとも月単位で見ればの話ですが…。
神奈川県では平成の大渇水から2年遅れの1996年2月に異常渇水対策本部が設置され、取水制限が実施されています。これは1995年8月の降水量が2ミリ、12月が1.5ミリだったためです。

1996年も取水制限止まりでしたし、2000年12月には首都圏最大規模の宮ヶ瀬ダムが完成していることから、神奈川の渇水リスクはかなり低いと考えてよさそうです。昨日の横浜の雨量は50.5ミリでした。
山梨県の渇水は河口湖や山中湖の水位低下として語られることが多く、六角堂の露出は有名です。なぜか観光シーズン前になると決まったように報道される印象さえあります。

1994年の甲府の年降水量は795.5ミリで少ないほうから5位ですが、渇水レベルではなかったようです。以後、これを下回ったことはありません。地下水・湧水への依存度が高いため、それほど天候を気にすることはないのかもしれません。
神奈川県と山梨県の24観測所
神奈川と山梨のアメダスは少なく、合わせて24観測所です。次表第2列の「統計開始」は月半ばから観測開始のケースを含みます。第3列も同様です。第4列「未満」は月降水量1ミリ未満の月数、第5列「率」はその割合、第6列「直近」と第7列「その前」は月降水量1ミリ未満だった年月です。
| 統計開始 | 観測月 | 未満 | 率 | 直近 | その前 | |
| 相模湖 | 1976/01 | 602 | 5 | 0.8% | 2024/12 | 2011/01 |
| 相模原中央 | 1976/01 | 602 | 4 | 0.7% | 2026/01 | 2024/12 |
| 日吉 | 1976/01 | 602 | 5 | 0.8% | 2024/12 | 2011/01 |
| 丹沢湖 | 1976/05 | 597 | 3 | 0.5% | 2026/01 | 2024/12 |
| 海老名 | 1976/01 | 602 | 5 | 0.8% | 2026/01 | 2024/12 |
| 横浜* | 1896/10 | 1552 | 9 | 0.6% | 2024/12 | 2011/01 |
| 平塚 | 1976/01 | 602 | 3 | 0.5% | 2024/12 | 1995/12 |
| 辻堂 | 1992/02 | 408 | 3 | 0.7% | 2026/01 | 2024/12 |
| 箱根 | 1976/01 | 602 | 1 | 0.2% | 1976/01 | |
| 小田原 | 1976/01 | 602 | 3 | 0.5% | 2024/12 | 2011/01 |
| 三浦 | 1976/01 | 602 | 3 | 0.5% | 2026/01 | 2020/08 |
| 大泉 | 1976/03 | 600 | 3 | 0.5% | 2026/01 | 2024/12 |
| 乙女湖 | 2008/10 | 208 | 2 | 1.0% | 2026/01 | 2011/01 |
| 韮崎 | 1976/01 | 602 | 7 | 1.2% | 2026/01 | 2024/12 |
| 甲府* | 1894/08 | 1578 | 14 | 0.9% | 2026/01 | 2024/12 |
| 勝沼 | 1976/03 | 600 | 8 | 1.3% | 2026/01 | 2024/12 |
| 大月 | 1976/03 | 600 | 6 | 1.0% | 2024/12 | 2020/12 |
| 上野原 | 2015/02 | 132 | 1 | 0.8% | 2024/12 | |
| 富士川 | 2013/03 | 155 | 2 | 1.3% | 2026/01 | 2024/12 |
| 古関 | 1976/03 | 600 | 5 | 0.8% | 2024/12 | 2020/12 |
| 切石 | 1977/12 | 578 | 6 | 1.0% | 2026/01 | 2024/12 |
| 河口湖* | 1933/01 | 1117 | 8 | 0.7% | 2026/01 | 2011/01 |
| 山中 | 1976/03 | 600 | 4 | 0.7% | 2026/01 | 2024/12 |
| 南部 | 1976/01 | 602 | 4 | 0.7% | 2026/01 | 2024/12 |
| 15345 | 114 | 0.7% |
廃止観測所は次のとおりです。
| 始期 | 終期 | 未満 | 直近 | |
| 江ノ島 | 1976/01 | 1992/02 | 1 | 1976/01 |
| 剣ノ峰 | 1976/04 | 2007/11 | 0 | |
| 日向山 | 1976/04 | 2008/11 | 0 | |
| 大菩薩 | 1976/04 | 2007/11 | 0 | |
| 八町山 | 1976/04 | 2013/03 | 1 | 2011/01 |
16府県の集約
月降水量1ミリ未満の地点数は、これまで16府県の集約が完了しました。あと10県ほどは加えたいところです。

アメダス上野原
相模川の源流は山中湖です。山梨では桂川の名称で、忍野八海も流域に含まれます。

県境付近のアメダス上野原は標高187mだそうです。

ストビューに切り替えてみました。形状的に雨量計は画像中央だと思われます。

上野原で雪は降るでしょうが、さほどの豪雪地帯というわけでもないはずです。その高さが必要なのかどうか、雨量計だけの設置なら消防署の屋上設置でもいいのではないかと思わなくもありません。上野原の1月の降水量は「0.0)」ミリでした。

「)」は若干の欠測があることを示しています。

欠測中に降っていたとしても1ミリ未満の可能性が高いと思われますが、上野原の1ミリ未満は2024年12月だけ採用されています。





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