軽井沢町にない軽井沢を名乗る施設

東北に多い軽井沢

「軽井沢」の地名は長野県軽井沢町の周辺以外でも東北を中心に多数あります。横浜と函南町と生駒しか知りませんでしたが…。横浜には軽井沢小学校もあります。

秋田県大館市 軽井沢秋田県鹿角市 尾去沢軽井沢
秋田県羽後町 軽井沢秋田県横手市 山内土渕軽井沢
秋田県由利本荘市 羽広軽井沢宮城県石巻市 北村軽井沢前
山形県上山市 軽井沢1~2丁目山形県大江町 軽井沢
山形県川西町 玉庭軽井沢福島県柳津町 飯坂町茂庭軽井沢
福島県田村市 船引町新舘軽井沢福島県いわき市 三和町下永井軽井沢
千葉県鎌ケ谷市 軽井沢神奈川県横浜市西区 南軽井沢・北軽井沢
新潟県長岡市 軽井沢長野県上田市 真田町傍陽入軽井沢
長野県南相木村 軽井沢長野県長野市 信更町田沢軽井沢
静岡県函南町 軽井沢奈良県生駒市 軽井沢町
▲全国の軽井沢

秋田県湯沢市には標高1051mの軽井沢山があり、軽井沢川など川や沢の名前としての軽井沢もまだあります。

軽井沢観光協会Webサイトは軽井沢の由来について4つほどの説を紹介しています。

諸説によれば、“凍り冷わ(こおりさわ)”から転じたというものや、“軽石沢”から来たというもの、また水が枯れた“かれ沢”から来たというものもある。
更には、峠は荷物を馬からおろして自分で背負って登らねばならなかったため、ふもとにはよく軽井沢(これは中古時代には背負うことを「かるう」といったことから「かるうさわ」が「かるいさわ」に転じたと思われる)という名称が見うけられ、それが今日まで残っているなど多くの意見がある。
それぞれ本当のようだが、どれも特に有力な説とはいえない。

軽井沢観光協会>軽井沢という地名

「かるう」は柳田国男説です。

町外事業者への要望

2021年3月29日、軽井沢町の藤巻町長は会見を開き、町外の事業所名や町と関係のない商品に軽井沢の名称を使わないよう要請しました。

広報かるいざわ
軽井沢町>広報かるいざわ 21/05

会見では、軽井沢駅で降りてタクシーで「軽井沢なんとか」に行ったら遠かったとの苦情があるという説明でした。これはそもそもクレーマーのお門違いで、だからと言って町が動く必要はないわけです。施設の最寄駅を把握していない本人に第一義的な責任があるでしょうし、それを棚上げするにしても矛先は施設に向けるべきであって町ではないはずです。

地名単体では商標登録できませんのでこういう話になったようですが、相手は町外の事業者ですから直接にお願いするわけではないようです。「店を開くときは生まれ故郷の軽井沢の名前を入れてくれというのが10年前に亡くなった親父の遺言だったんだ」という言い訳はしなくてもいいものと思われます。強制力はありません。

軽井沢町周辺
軽井沢町周辺(地理院タイルを加工)

広がる軽井沢エリア

軽井沢町の西隣には御代田町(みよたまち)があり、伝統的に「西軽井沢」と呼ばれる地域があります(ピンクの囲み)。また、北隣となる群馬県長野原町には「北軽井沢」の町域名があります(紫の囲み)。軽井沢町としてはこれらはOKということです。

西軽井沢と北軽井沢
西軽井沢と北軽井沢(地理院タイルを加工)

御代田町で「西軽井沢」とされる地域は限られていますが、「西軽」や「軽井沢」を称する施設はそのエリア外にも多く存在します。群馬県長野原町の面積の3割以上が「北軽井沢」です。「北軽井沢」以外の長野原村やそのお隣の嬬恋村でも軽井沢が重宝されているようです。

旧・信越本線や中山道の場合、ごく一般的な印象としては碓氷峠を越えたところが軽井沢です。碓氷峠より東に軽井沢があってはいけないはずですが、「東軽井沢」を名乗る施設がないわけではありません。また、

高速では上信越自動車道(E18)の碓氷軽井沢ICが最寄りのインターになります。1993年供用開始の碓氷軽井沢ICは群馬県安中市にあります。近隣には「◯◯インター店」ができていますが、「碓氷軽井沢インター店」ではなく単に「軽井沢インター店」です。インターを認めた以上、軽井沢町としてはアウトと言えそうにありません。碓氷軽井沢ICから西に2キロ弱の群馬県下仁田町には「南軽井沢」エリアが開発されています。

軽井沢町にない軽井沢MAP

Google Mapで軽井沢町周辺の「軽井沢」を名乗る施設をピックアップしました。なお、兵庫県猪名川町には「関西軽井沢ゴルフ倶楽部」があります。

軽井沢町の財政力指数は「1.66」(2019年度)で、全国4位です。

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