両岸に同じ地名があるのは

東京と神奈川の都県境となる多摩川下流では、丸子、野毛、瀬田、宇奈根、和泉など両岸に同じ地名が残っています。築堤技術が未発達だった時代の多摩川下流は激しく蛇行していたことになります。

いわき市平下平窪(たいら しもひらくぼ)は台風19号で死者4名を出した地区です。いずれも80歳以上の高齢者で、死因は溺死と報告されています。また、浸水した平浄水場の所在地も下平窪です。そもそもが「~窪」という地名です。

平下平窪の決壊箇所
いわき市平下平窪付近(Google Earthプロ)

濃いピンクが夏井川で、水色は茨原川です。夏井川では2箇所で決壊したとされていますが、そのうちTV映像で確認できたのはピンクのマーカーの場所です。浸水で機能停止に陥った浄水場は海抜11~12m程度です。

下平窪の諏訪神社は文永年間の創建と伝えられているそうです。元寇の時代です。拝殿と社務所は海抜20m程度の麓にありますが、本殿は海抜70m近い奥にあります。祠だけの本殿のようですが…。

避難所に指定されている平第四小学校は海抜13~14mです。浸水時は1階が水没するおそれがあるとして、今回も避難所としては利用されませんでした。さほど深刻な被害ではなかったようで、市の現地対策事務所が設置されたそうです。

平四小の所在地は「いわき市平下平窪諸荷65番地」です。この「諸荷」の地名は夏井川の対岸にもあります。「平赤井諸荷」です。下平窪には「古川」という小字さえあります。夏井川が浄水場あたりを流れていた時代はあったはずです。

四小近くのこのスーパーも浸水し、再開した15日は3時間だけの営業で、ようやく25日から平常営業となったようです。夏井川は25日の亜熱帯低気圧でも氾濫したということですが、どの地点で氾濫したのか定かではありません。