3万人の香港警察

香港警察の警官数は2018年4月30日現在で29,268人、ボランティアの補助警察が3,060人だそうです。この中には114隻の警察船を持つ海上警察も含まれています。警察は「24時間営業」です。単純に3分の1なら1勤務の出面は1.1万人となります。

6月9日の100万人デモの翌日、林鄭月娥行政長官は逃亡犯条例の改正案を取り下げる考えはないことを言明し、11日には立法会の梁君彦議長が20日の採決を示唆しています。

条例案の審議は12日午前11時に再開される予定でした。このため、デモ側は11日夜から立法会を包囲し、12日はストや授業ボイコットを呼びかけています。警察は12日、立法会周辺に5000人を配備しています。

この5000人という数値は各種報道で一致していますので、おそらく警察当局からリリースされた数値だと思われます。1勤務の出面1.1万人で、5000人を捻出できるものなのでしょうか。日常業務は通常の半数で対応することになります。

まあ、この日だけならできなくはないのかもしれませんが、6/12の時点ですでに「応援」が入っていたのではないかと考えるのはそれほど不自然なことではないと思われます。日本の機動隊に相当する香港の部隊は約2000名ということです。

6/12立法会包囲
立法会を包囲(Google Earthプロ)

時事通信の記事にあった地図をトレースしてみました。数万人で立法会を包囲し警察と対峙した結果、この日の改正案審議は延期され、午後3時から警察が催涙弾やビーンバック弾や放水銃を用いた強制排除に乗り出しています。逮捕者は11名ですが、負傷者が81名ということです。

この日の衝突を香港警察も行政長官も「暴動」と呼び、のちにその撤回が五大要求の2番目に掲げられることになります。6/9のデモ後の衝突では催涙スプレーが使われていますが、今年の一連の抗議活動で催涙弾が使われたのは6/12が最初です。

【外部リンク】
時事>香港でデモ隊と警官隊衝突=催涙弾も、70人超負傷-逃亡犯条例の改正、混乱拡大(6/13)

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