致死率2%でもロンバルディア州では10万人超の死亡者か

3月22日20:00現在のNHKによればイタリアの感染者数は47,021人、死亡者は4,032人です。感染者の約4割がロンバルディア州だと言われています。47,000人の4割は18,800人です。ロンバルディア州の人口を1,000万人とした場合、感染率は0.188%になります。

感染者はまだ1,000人に2人程度です。集団免疫が期待できる感染率6割とは1,000人に600人ですから、先はまだまだ長いわけです。

イタリアの現状の致死率は8.57%です(4,032×100/47,021)。集団免疫の600万人に致死率5%を乗じると30万人になります。30万人とは盛岡市や豊島区の人口に相当します。致死率2%でも12万人、1%まで落ちたとしても6万人が亡くなる計算です。ロンバルディア州の人口はイタリアの5分の1です。

ロンバルディア州

同じ計算をドイツに当てはめてみます。感染者が18,323人で死亡者は45人、致死率は0.25%です。ドイツの人口を8,300万人とすればその6割は約5,000万人です。致死率0.25%が維持されたとしても、特効薬やワクチンが間に合わないなら、12,500人の犠牲は覚悟しなければならないわけです。計算上はそういうことになります。

少なくとも数か国はすでにコントロールを失っています。まだ感染爆発を迎えていない日本の場合、今のところはそういう計算はしなくてもいいのでしょう。いずれにせよ、諸外国でここまで感染拡大した以上、もはや新型コロナウイルスとの共存は避けられません。

厚労省の3月15日付報道資料です。

自治体からの指摘により、2月20日以降に下船した方に対して配布した健康カードについて、本来配布する予定であった物とは異なる健康カードが配布されていた可能性があることが判明しました。各自治体に対しては、2月23日に事務連絡を発出し、下船者に対し、不要不急の外出をできる限り控えていただくこと等を勧告するよう周知しているところです。

クルーズ船内で14日間の健康観察期間が終了し下船した方に対する健康フォローアップの終了について

厚労省は「可能性がある」としていますが、実際に配られていたからこそ自治体から指摘があったわけです。可能性の問題ではないはずです。せっかく隠蔽せずに公表するのなら、潔く認めればいいのにと思わなくもありません。

誤って?渡した可能性があるのがこの文書です。

誤って渡した文書(外出について触れていない)
ウイルス検査で陰性が確認され下船される皆様へ(A)

大多数の下船者に渡した文書はこっちです。「不要不急の外出を控えてください」の文言があります。

本来のカード(外出を控えてください)
ウイルス検査で陰性が確認され下船される皆様へ(B)

厚労省はこちらを「本来配布する予定であった物」と呼んでいますが、当初はAで構わないと判断して作成したはずです。Aもまた「本来配布する予定であった物」です。

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