死亡者3人、うち死亡後の検体採取で陽性確認2人の兵庫県

▲厳密には20日時点での兵庫県の死亡者は4名でしたが、3例目が死亡後の陽性判明ですのでタイトルは変更しません。厚労省は3月19日版を後日公開しており、兵庫県Webサイトの数値も混乱していました。

19日夕、3連休中の阪神間の往来自粛が大阪・兵庫の両知事から呼びかけられ、折り合いがいいとは言えない両者の鞘当てが話題になっていますが、これはもともと国発信によるものです。

兵庫県では死亡者3人のうち2人が死亡後の検体採取で陽性が確認されており、検査が追いついていない状況が見てとれます。しかも死亡者4人はいずれも大阪寄りの地域です。死亡者1人の大阪ではライブハウスの集団感染から1か月過ぎていますが、経路を辿れない感染者が出ています。両府県ともに怪しい雰囲気はあります。3連休でこれがクロスするのを避けたかったものと思われます。

厚労省「新型コロナウイルス感染症の現在の状況について（令和２年３月20日版）」から、国別の致死率と人口1万人当りの感染率を算出しました。今回の規定打席は「死亡者2名以上」としました。条件を満たしているのは44か国です。

感染者数では前回8位のアメリカが5位に浮上しており、死亡者数ではイタリアが中国を抜きました。韓国は感染者数で前回5位、死亡者数で前回6位でしたが、今回はいずれも8位に後退しています。

死亡者が出ていない感染者100名以上の国が19か国あります。チェコ694人、イスラエル677人、カタール460人、フィンランド400人、シンガポール345人、アイスランド330人と続きます。199人のロシア、150人の南アフリカも規定打席未満です。

致死率ではインドネシアが3日前の3.7％から8.0％に上昇しています。規定打席未満のモントセラトが100％、スーダンは50％、ガイアナが14.3％です。英領モントセラトは人口5000人、感染者1人で死亡者1人です。

ドイツとフランスの感染者はほぼイーブンで推移していますが、ドイツの致死率は0.2％、フランスは3.4％です。北欧4か国は感染者が約4600人で死亡者22人の致死率0.4％です。ドイツと北欧の致死率の低さが相変わらず際立っています。

1万人当りの感染率ではサンマリノが35人に達しました。人口に対する感染率が10％になった場合、1万人当りでは1000人の感染者となり、今の致死率9.2％が維持されると新たに80人が亡くなる計算になります。集団免疫獲得までさらに数倍の犠牲が予想できるわけです。

欧米だけでなく、東南アジアでも感染者が拡大しています。マレーシアは3日ごとに129人→197人→553人→900人、隣国シンガポールも166人→200人→243人→345人です。インドネシアは3日前の134人から311人、フィリピンでも142人が217人ですから、夏になれば収束するという期待は持てないのかもしれません。

マレーシアの死亡者2人はマレー半島とボルネオ島でそれぞれ1人ずつです。

マレーシアではイスラム施設による集団感染が指摘されています。日本では毎週金曜日にモスクに行ったり週末ごとに教会に行くという習慣はほぼありません。日本の感染スピードが鈍いのは、信仰心の緩さに起因するのかもしれません。