都道府県別の新型コロナ感染者増加率と致死率(4/23)

4月23日現在、ドライブスルー式またはウォークスルー式のPCR検査を導入したことが確認できたのは次の自治体です。千代田区やウォークスルーの横須賀市は24日から、鳥取県は5/2を予定しているようです。ほかに新宿区、板橋区、藤沢市、厚木市が手を上げています。

  1. 新潟市(3/1~)1300件のうち約6割、多い日は90件近く
  2. 福井県(4/8~)21日に2か所目設置
  3. 奈良県(4/15~)4/20までに40件ほど実施
  4. 千葉市(4/16~)週4日、10~20件/日
  5. 茨城県(4/17~)火・水・金曜の各1時間6件
  6. 葛飾区(4/17~)テント前まで車
  7. 松戸市(4/20以前)あまり報道されず
  8. 宮城県(4/21~)約100件可能
  9. 船橋市(4/21~)1日12件ほど
  10. 松山市(4/21~)日曜を除く毎日
  11. 江戸川区(4/22~)水・木各15件
  12. 大阪府(4/23~)上限が平日16件、休日32件
  13. 長崎県(4/23~)1日20件、近く2か所目も

▲2020/04/28追記 松戸市は4/11からドライブスルーを実施したそうです。

今回の事態で良くも悪くも鍵を握っているのは保健所です。この組織はわずかな例外を除いて、設置者が都道府県、政令指定都市、特別区、中核市です。同じ厚労省所管の労働基準監督署や職業安定所や年金事務所とは異なります。話がなかなか進まないのは、必ずしも大臣の資質によるものばかりではないようです。

厚労省「新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について(令和2年4月23日版)」は、都道府県別のPCR検査陽性者数や死亡者数が掲載されています。厚労省の死亡者数はほとんど詐欺です。

※5 退院した者のうち914名、死亡者のうち74名については、個々の陽性者との突合作業中。

新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について(令和2年4月23日版)

都道府県から報告された287人の死亡者のうち約4分の1に当たる74名をカウントせずに都道府県別の一覧表が掲載されています。5日前の前回は44名でしたので、突き合わせは一向に捗っていないわけです。

もっとも、東京都のこんな(↓)報告で突き合わせできるはずはありません。性別や死亡日さえブランクなのです。

「(第231報)新型コロナウイルスに関連した患者の死亡について」の別紙

突き合わせできないのがわかっているのですから、(1)突き合わせ未了で77人を計上するか、(2)せめて国に対してはそれなりの報告を求めるか、(3)都道府県側のマンパワー不足に起因するならロジを派遣するかという対応が必要になるはずです。この連携の欠如がすべてを表現しているような気もします。

★陽性、入院、死亡→「新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について(令和2年4月23日版)」の陽性者数、現在は入院等、死亡者の数値
★増加率→今回の陽性者数/前回4月18日版の陽性者数
★致死率→(死亡/陽性)×100

なぜか4/23の日報から退院者数が外されていますので、今回の表では退院率の代わりに致死率を復活させました。増加率は前回5日前との比較です。

陽性増加率入院死亡致死率
全国11,7721.2211,4262131.8
東京3,4521.233,433190.6
大阪1,3821.281,365171.2
神奈川8411.18818232.7
千葉7251.19714111.5
埼玉7141.24704101.4
兵庫5631.17529173.0
福岡5601.18534132.3
愛知4411.18383296.6
北海道4951.34451224.4
京都2751.1726172.5
石川1991.2418952.5
岐阜1431.0513353.5
茨城1511.1513964.0
広島1391.1213900.0
群馬1311.1511396.9
福井1191.1411143.4
沖縄1301.2912432.3
宮城841.068400.0
富山1151.6711121.7
滋賀881.298611.1
高知701.116622.9
山形651.126500.0
奈良751.347311.3
大分601.115811.7
新潟611.156100.0
福島651.256500.0
静岡571.125700.0
長野561.195600.0
山梨511.115100.0
栃木521.185200.0
愛媛471.154136.4
和歌山491.264712.0
熊本411.173912.4
三重431.344112.3
山口311.033100.0
香川261.082600.0
青森221.002200.0
岡山191.061900.0
長崎160.941600.0
宮崎171.001700.0
秋田161.001600.0
佐賀181.131800.0
島根161.071600.0
鹿児島101.671000.0
徳島51.67500.0
鳥取33.00300.0
岩手000
コスタ343400.0

感染者数では前回8位の北海道と9位の愛知が入れ替わりました。夏が遠くまだ紫外線も弱い北海道は苦戦するのかもしれません。人口37位の富山は感染者数18位です。感染者増加率は、全国で1.22、東京が1.23、大阪が1.28、北海道が1.34、富山が1.67です。

死亡者数は愛知、神奈川、北海道、東京の順ですが、東京の死亡者は前述のような理由から東京都23日発表時点の実数は81名です。大阪、福岡、千葉、埼玉が10名に達して、10名以上は9都道府県となりました。

東京の入院者数は3433人ですので、2割重症だとすればイーストタワー規模の宿泊施設が3棟必要になります。東京の自宅待機者は数百人規模と言われています。

致死率は群馬、愛知、愛媛の3県が6%台です。東京は厚労省マジックにより0.6%です。全国では1.8%ですが、もちろんここにもマジックが作用しています。

人口1万人当たりの感染率は、東京2.497人、石川1.741人、大阪1.568人、福井1.537人、千葉1.159人、福岡1.097人、富山1.095人、京都1.061人、兵庫1.027人です。致死率1位の愛知は0.585人、全国では0.931人です。

さて、早々にドライブスルーを導入した新潟市の人口は2020年1月時点で79.5万人です。新潟県の人口は222.1万人ですので、市の県に対する比率は約36%になります。新潟県の感染者は61人であり、そのうち45人が新潟市です。比率は約74%です。

新潟市と東京都の検査数と陽性者数、陽性率を比較してみました。

  • 新潟市 検査数1301人、陽性者45人、陽性率3.5%
  • 東京都 検査数9361人、陽性者3439人、陽性率36.7%

東京の陽性率はちっとも低くなりませんが、陽性率は民間検査の扱いが不明確ですので、あまり参考にはならないものかもしれません。ただし、人口1万人当たりの検査数は新潟市が16.36件で、東京は6.71件です。東京の検査が足りないという指摘は的を射ています。

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