南北に細長いチリ、最南端のマガジャネス州がダントツの感染率

南米のチリは南北4300キロの細長い国です。最北端は南緯17度19分ということですから、日本近辺ではフィリピンのルソン島あたりです。最南端の56度30分はサハリン島の北に相当します。

グーグルマップでアリカからマガジャネス州ブンタまでルート検索すると、車で55時間だそうです。3交代ノンストップでも縦断するには3日かかるもののようです。ためしに、稚内から枕崎まで検索してみたら38時間でした。

チリの国土

チリには16の州があります。幸いなことに、州境は南北方向に短冊切りされておらず、東西方向に輪切りされています。首都のサンティアゴは北から7番目の州になります。チリ保健省のWebサイトには州別の感染者数が掲載されていました。

あいにくスペイン語には縁がありませんが、数字はいわゆるアラビア数字ですので私にもわかります(アラビア語の数字はわかりません…)。感染率は人口10万人当たりです。人口密度はWikipedia「チリの地方行政区分」のページから加えました。北から南に並べてあります。

陽性死亡感染率人口密度
Arica y Parinacota2724107.8913.4
Tarapacá183147.817.8
Antofagasta514474.294.8
Atacama42013.353.8
Coquimbo7609.0918.7
Valparaíso5261226.83110.8
Metropolitana8,639104106.33461.8
O’Higgins104110.4955.8
Maule3921334.6334.5
Ñuble76114148.7636.5
Biobío719743.2265.2
Araucanía1,27332125.5030.1
Los Ríos182444.8520.1
Los Lagos481953.9617.1
Aysén706.521.0
Magallanes71411400.311.3

もっとも南極に近いマガジャネス州が感染率最多の10万人当たり400人です。首都州は106人、最北端のアリカ州は107人です。アリカ州は北のペルーと国境を接しています。ペルーの感染者数は世界15位で、ペルーの感染率はチリ以上です。ということは、日本でもやはり北海道が懸念されることになります。

チリで初めて感染者が確認されたのは3月3日です。チリ政府は累積感染者数155人の3月16日に陸路・海路・空路すべての国境を封鎖し、同238人の3月18日には90日間の「災害事態宣言」を発しています。夜間外出禁止令が出た3月22日の累積感染者数は632人でした。

最新の数値ではチリの累積感染者数は15135人で、半数以上は回復しているようです。回復して抗体が確認されれば自宅待機義務は免除されるということです。

干ばつ地域では満足に手洗いもできないという報道もありますが、感染者数では日本より多いにもかかわらず、死者数は227人と日本の半分ほどです。

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