やはり暑さには(少し)弱そうな新型コロナ

ジョンズ・ホプキンス大のダッシュボードから各国の累積感染者に占める要隔離者の比率をグラフ化してみました。ともに移動制限等を緩め始めているオーストラリアは27日と28日の新規感染者が計30名、ニュージーランドは両日で5名です。

新型コロナ要隔離者の比率

各国の致死率や感染率などをウォッチして13回目ですが、今回の規定打席は感染者7000人以上の42か国です(5日前の前回は感染者6000人以上の43か国)。規定打席未満の国からオーストラリア、ルクセンブルク、アルジェリア、タイ、アイスランド、サンマリノ、台湾の7か国を表に加えました。今回は感染者増加を増加に変更しています。

感染者増加数死亡者致死率
全世界3,132,363411,009217,9477.0
アメリカ1,012,583143,41158,3555.8
スペイン232,12819,10423,82210.3
イタリア201,50511,53227,35913.6
フランス169,0539,58623,69414.0
イギリス162,35023,10421,74513.4
ドイツ160,0596,7526,3143.9
トルコ114,65312,8632,9922.6
ロシア99,39930,7779721.0
イラン93,6576,6315,9576.4
中国83,940564,6375.5
ブラジル73,23523,1995,0836.9
カナダ51,1507,8642,9835.8
ベルギー47,8593,5667,50115.7
オランダ38,9983,0774,72712.1
インド31,3327,8301,0083.2
ペルー31,19010,2768542.7
スイス29,4077301,6995.8
ポルトガル24,3221,9699483.9
エクアドル24,25813,0758713.6
スウェーデン20,3023,5472,46212.1
サウジアラビア20,0776,1471520.8
アイルランド19,8772,2701,1595.8
メキシコ16,7525,1191,5699.4
イスラエル15,7829752121.3
シンガポール15,6413,566140.1
オーストリア15,4023315803.8
パキスタン15,2894,1343352.2
チリ14,3652,5532071.4
日本13,7361,3683942.9
ベラルーシ13,1815,159840.6
カタール12,5644,800100.1
ポーランド12,4151,6566064.9
ルーマニア11,9781,5616815.7
アラブ首長国連邦11,3802,624890.8
韓国10,761532462.3
ウクライナ9,8662,2192502.5
インドネシア9,7711,5607848.0
デンマーク9,2067984434.8
フィリピン8,2121,0205586.8
ノルウェー7,6602592062.7
チェコ7,5043162273.0
バングラデシュ7,1032,4141632.3
オーストラリア6,74685901.3
ルクセンブルク3,74176892.4
アルジェリア3,64964243712.0
タイ2,94793541.8
アイスランド1,7978100.6
サンマリノ56362417.3
台湾429161.4

TOP10の顔ぶれは変わりませんが、前回6位のイギリスが5位に、10位のロシアが8位に上がっています。次回はブラジルが中国に代わってTOP10に入りそうです。中南米勢はペルー、エクアドル、メキシコ、チリも順位を上げています。

人口が多いのに感染者数が少ない国は次のとおりです。パキスタンの首都イスラマバードは北緯33.7度(福岡33.6度、松山33.8度)、エジプトの首都カイロは北緯30.1度(屋久島が30.3度)、バングラデシュの首都ダッカは23.8度(波照間島が24.0度)ですが、ほかの3か国は完全に低緯度の国です。

人口4位のインドネシア→感染者数37位
人口5位のパキスタン→感染者数27位
人口7位のバングラデシュ→感染者数42位
人口11位のフィリピン→感染者数39位
人口12位のエジプト→感染者数49位
人口17位のタイ→感染者数59位

インドネシアとフィリピンは島国という要素もありますが、やはり新型コロナも暑さには弱いと言えそうです。もっとも、ウイルスは体内に潜んでいて屋内で感染する機会は残っています。寒ければ外に長時間いられませんので、必然的に感染機会が増えることになります。

5日前からの増加数で気になるのは、サウジアラビア、カタール、アラブ首長国連邦の中東勢とシンガポールです。この4か国に共通するのは死亡者数の少なさ、つまり致死率の低さです。ヨーロッパと中東ではウイルスの種類が違うのではないかと思うほどの落差があります。

増加数上位はアメリカ、ロシア、ブラジル、イギリス、スペインの順です。スペインはこの5日で1.9万人の新規感染者が出ていますが、実は回復者が3.1万人です。治療を要する患者数が減らない限り、制限解除はできないことになります。

要治療者数が減少に転じているのは、スペインのほかに、ドイツ、トルコ、イラン、スイス、オーストリア、イスラエル、メキシコ、チェコ、オーストラリア、フィンランド、ルクセンブルクなどです。

死亡者数では、ブラジルが前回の11位から9位に浮上し、中国がとうとうTOP10から外れています。アイルランドとインドが死亡者1000人に達して、死亡者1000人以上の国は18か国となりました。

表の項目には入れていませんが、「回復者数/(回復者数+死亡者数)」の計算式で求めた回復率(生還率)上位の国は、カタール99.2%、シンガポールが98.8%、タイが98.0%です。規定打席未満の国では、ジプチ99.6%、アイスランド99.4%、バーレーン99.4%、ウズベキスタン99.3%、ニュージーランド98.5%となります。

回復率の裏返しになる致死率は前回とあまり変化がありません。世界全体の致死率は7.0%のままですし、上位10か国の顔ぶれも不変です。

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