アメダス差首鍋(さすなべ)は標高88メートルなのか?

気象庁の「地域気象観測所一覧」によれば、山形県真室川町にある差首鍋観測所の標高は88メートルと記載されています。

地域気象観測所一覧
気象庁>地域気象観測所一覧(R2.8.19版)

Google Mapとストビューでアメダス差首鍋の観測施設を確認してみました。地理院地図ではピンクの位置に櫓6段の雨量計がありフェンスで囲まれています。赤のマーカーには風速計があり、温度計は風速計の支柱に設置されています。

アメダス差首鍋
アメダス差首鍋(地理院タイル

地理院地図の茶色の線は等高線です。県道344号線には現地測量による98mの標高点が記されています。茶色の等高線は100mの等高線です。この付近の鮭川水面上の標高は94~95mになります。どう考えても観測設備の標高は88mにならないはずです。

アメダス差首鍋は、今年3/17、8/9、8/17の3回、降水量全国1位です。2019年の年間降水量は東北・北海道では4番目に多かった観測地点です。秋田県境に近い位置にあります。

「~鍋」あるいは「~鍋町」の地名は、東北ではレアです。

  • (山形)真室川町差首鍋
  • (茨城)土浦市真鍋1~4丁目、東真鍋町、西真鍋町
  • (富山)氷見市床鍋
  • (長野)長野市小鍋
  • (静岡)河津町大鍋、小鍋
  • (高知)四万十町床鍋
  • (高知)北川村平鍋
  • (熊本)玉名市岱明町鍋
  • (宮崎)高鍋町北高鍋、南高鍋

新居浜市、四国中央市、香南市、別府市、宇佐市、山鹿市、延岡市、都城市、霧島市、曽於市、志布志市、中種子町など四国や九州では小字の「~鍋」が見られます。

差首鍋については、その由来に2つの説があるようです。
(1)戦国武将が籠城し、水を求めた兵士たちが城壁から首を差し出し、鍋を吊り降ろして鮭川の水を汲んだ
(2)「サスノベ(焼畑の辺)」で、焼畑のほとりの意

(1)は「差」「首」「鍋」の3つの文字でストーリーが構成されていますが、残念ながらなぜ「サスナベ」という音になったのかは説明されていません。あとからひねり出した物語のように思えます。

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