茨城で全半壊家屋が多い理由

台風19号による住戸被害は10/25発表の数値で次のとおりです。茨城県は全半壊のほぼ半数を占めますが、床上・床下浸水は1%以下です。

  • 全壊453棟(茨城県133棟)
  • 半壊2,628棟(茨城県1,378棟)
  • 一部破壊4,150棟(茨城県692棟)
  • 床上浸水32,997棟(茨城県63棟)
  • 床下浸水33,941棟(茨城県263棟)

茨城県のアメダス観測地点は24か所です。10月12日に観測史上1位を記録したのはピンクの8か所、2位~9位が青の6か所、TOP10圏外が白の10か所でした。沿岸部については記録的というほどの降雨ではなかったわけです。

茨城県付近(Google Earthプロ)

▼順位、10/12の降水量、観測所名、従来の1位の降水量とその年月日、統計開始年を記載しました。

1位 455.5mm 花園 337mm(1989/8/27) 1976~
1位 269.5mm 大子 189.0mm(2011/9/21) 1976~
1位 334.0mm 徳田 205mm(1989/8/27) 1977~
1位 383.0mm 大能 306.0mm(2012/5/3) 1985~
1位 216.0mm 常陸大宮 169mm(1986/8/4) 1978~
3位 163.0mm 中野 203mm(1986/8/4) 1977~
1位 183.5mm 門井 183mm(2004/10/20) 1982~
3位 191.5mm 笠間 202.0mm(2011/9/21) 1976~
2位 181.0mm 古河 214.5mm(2015/9/9) 1976~
1位 184.0mm 下館 171mm(2004/10/20) 2001~
4位 182.5mm 柿岡 219mm(1986/8/4) 1976~
5位 158.0mm 下妻 203mm(1986/8/4) 1976~
1位 197.5mm 坂東 193mm(1986/8/4) 1976~
6位 135.0mm 土浦 197mm(1991/9/19) 1976~

茨城県の住戸被害は次の4自治体に集中しています。

  • 水戸市(全壊42棟、半壊344棟、一部227棟、床上0,床下0)
  • 常陸太田市(全壊10棟、半壊201棟、一部101棟、床上0,床下0)
  • 常陸大宮市(全壊46棟、半壊349棟、一部66棟、床上0,床下0)
  • 大子町(全壊32棟、半壊396棟、一部129棟、床上0,床下0)

この4自治体の住戸の被害は次のとおりです。

  • 水戸市(全壊117棟、半壊630棟、一部41棟、床上0、床下0)
  • 常陸太田市(全壊0、半壊0、一部0、床上220棟、床下1棟)
  • 常陸大宮市(全壊0、半壊0、一部0、床上31棟、床下0)
  • 大子町(全壊0、半壊0、一部0、床上0、床下0)

不自然な数字の並び方ですが、どうやら茨城では住戸について床下浸水を一部破壊、床上浸水を半壊とし、外壁等に損傷があることを条件に床から1.8m以上の浸水の場合には全壊扱いとしているようです。

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