ワクチン接種、100人当たり300回のジブラルタル

欧州最後のイギリス植民地

第二次世界大戦時のスペインは内戦の影響で中立国の立場でしたが、枢軸国側に傾いていました。このため、スペインの国連加盟はイタリアと同じ1955年です。日本は翌1956年、東西に分割されたドイツは1973年でした。地中海の入口にイギリス領のジブラルタルがあります。18世紀初頭からイギリスが実効支配しています。

ジブラルタルの面積は6.5km²、人口は3.4万人です。日本で2番目に狭い東京都狛江市は面積が6.4km²で人口は8万人台です。2キロに満たない国境には鉄条網が海岸まで敷設されており、国境を通過する道路は1本しかありません。

国境に沿って軍民共用のジブラルタル国際空港（ノース・フロント空港）が建設されています。この空港はヨーロッパではもっとも危険な空港とされています。2021年7月撮影のストビューを埋め込みました。スペイン側から見たジブラルタルの「ザ・ロック」と国境検問所です。

スペイン政府は一貫してジブラルタルの領有権を主張していますが、実は対岸のモロッコにはスペイン領のセウタがあります。消費税もなくタックスヘイブン化しているジブラルタルでは主要産業が英海軍関連ということもあって、1967年の住民投票ではイギリス帰属に賛成が99.6％を占めたそうです。

ワクチン接種率100％超え？

100人当たりのワクチン接種回数と必要回数接種率を「Our World in Data」（12/10閲覧）から拾いました。直近4週間の感染率はJohns Hopkins大の数値から計算した人口1万人当たりの感染者数です。

ジブラルタルの人口当たりワクチン接種回数は世界最多ですが、接種率が100％を超えるのはどういう意味なのか、よくわかりません。イギリス本国から来ている海軍関係者がジブラルタルで接種を受けた結果なのかもしれません。

累積の陽性者は7485人ですので人口の2割に達します。直近の4週間ではちょうど1000人です。接種率が100％以上ということは、理屈上では全員がブレークスルー感染になるはずです。

オミクロン株の南アフリカはワクチン必要回数接種率24％台

ワクチン・ダービー（12/3） 100人当たりのワクチン接種回数を「Our World in Data」（12/03閲覧）から拾いました。人口上位30か国が対象です。赤地白抜きの数字は前回集約時（11/17）から10回以上増えている国、オレ...

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2021.12.04