韓国、シンガポール、ベラルーシは過去最多

新型コロナの感染状況は世界全体としては減少傾向にありますが、拡大基調の国もあります。

東アジア

韓国の感染拡大がまだ止まりません。連休前にワクチン接種完了者について行動規制を緩めたうえで、支援金も支給した内需拡大策が裏目に出た形です。赤のグラフが感染者数で、白のグラフは死亡者数の推移です。

韓国の新規感染者数と死亡者数の推移(Johns Hopkins大 9/29)

シンガポールなど東アジアで感染拡大中の国は次のとおりです。ピーク比はロイターの「COVID-19 TRACKER」、4週感染者数などはJohns Hopkins大、「致死率」は死亡者数を感染者数で割った数値です。「人口比」は人口10万人当たりの死亡者数、「感染率」は人口10万人当たりの感染者数です。右端のワクチン接種は日経「チャートで見るコロナワクチン 世界の接種状況は」の人口100人当たり接種回数です。

peak比4週感染4週死亡累積感染者累積死亡致死率人口比感染率V接種
日本10%207,1791,4941,700,26217,5861.03%1.39134.4128.4
韓国peak55,280182308,7252,4740.80%0.4860.2117.9
シンガポールpeak24,1553091,775850.09%0.15156.9163.7
ブルネイ96%4,101306,813390.57%0.89155.9101.4
ラオス83%7,926223,488170.07%0.0232.360.5
カンボジア79%17,737384111,6732,3022.06%1.3866.8142.5
オーストラリア99%47,630267102,7231,2791.25%0.5040.3104.4
▲日本と近隣の感染拡大国の感染状況

シンガポールも過去最多の感染者数です。直近1か月では4分の3がブレイクスルー感染ということです。この1週間の死亡者数は20人に達しています。圧倒的に低かった致死率もとうとう0.1%に迫ってきました。重傷者数はむしろ減少気味です。

シンガポールの新規感染者数の推移
シンガポールの新規感染者数の推移(Johns Hopkins大 9/29)

シンガポールで2回接種の接種率が70%に達したのは8月1日ですが、80%まで2か月要しています。シノバック製ワクチンの接種者は政府統計に含まないという方針だったはずです。すでに経済優先に舵を切っており、ある程度の感染拡大は覚悟したうえでの政策転換です。

ブルネイも死亡者総数39名のうち30名が直近4週間です。ブルネイの検査数や陽性率のデータが見つかりませんでしたが、これまではシンガポール型の封じ込めで成功してきたものと思われます。

東ヨーロッパ

2か月前は落ち着いていた東ヨーロッパで顕著な感染拡大が始まっています。まずベラルーシです。この国のグラフはかなり独特です。

ベラルーシの新規感染者数数の推移
ベラルーシの新規感染者数数の推移(Johns Hopkins大 9/29)

より深刻なセルビアはピークアウトしたかのような気配が見えないわけではありません。

セルビアの新規感染者数数の推移
セルビアの新規感染者数数の推移(Johns Hopkins大 9/29)

ルーマニアも厳しい状況ですが、実に見事なU字型グラフです。

ルーマニアの新規感染者数数の推移
ルーマニアの新規感染者数数の推移(Johns Hopkins大 9/29)
peak比4週感染4週死亡累積感染者累積死亡致死率人口比感染率V接種
ベラルーシpeak52,572334534,1044,1140.77%4.35565.236.1
セルビア92%163,336850926,2698,1420.88%9.321060.292.8
ルーマニア87%112,0452,0881,210,81036,6583.03%19.05629.452.1
モンテネグロ71%15,115190130,5001,9141.47%20.631406.372.0
モルドバ64%23,726331291,2526,7322.31%16.69722.050.8
アルバニア61%22,395170168,7822,6681.58%9.27586.560.4
ラトビア57%13,243122157,0832,7061.72%14.35832.985.3
▲東ヨーロッパの感染拡大国

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