北海道の「別」はアイヌ語の川、「内」も小さな川

沖縄より暑かったオホーツク沿岸

2019年のGW10連休最後の5月6日は日最高気温1位が北海道の湧別(ゆうべつ)でした。この日の最高気温TOP10は次のとおりです。

28.0℃湧別北海道湧別町
27.7℃下地沖縄県宮古島市
27.7℃石垣島沖縄県石垣市
27.5℃佐呂間北海道佐呂間町
27.1℃志多阿原沖縄県竹富町
27.0℃高田新潟県上越市
27.0℃遠軽北海道遠軽町
26.9℃仲筋沖縄県多良間村
26.8℃大原沖縄県竹富町
26.7℃波照間沖縄県竹富町
▲5月6日の日最高気温TOP10

アメダス湧別はオホーツク海の海岸線から2キロ近く離れた畑の中に観測施設があります。

アメダス湧別

4位の佐呂間と7位の遠軽もアメダス湧別近隣の観測地点です。常呂は26.5℃、紋別小向(空港)も26.0℃でした。

湧別周辺
湧別周辺(地理院タイルを加工)

オホーツク紋別空港の発着便は羽田発が12:30着、羽田行が13:10発です(2021/08現在)。これ以外の定期便はありません。空港売店の営業時間は10:00~15:00、軽食コーナーが11:30~14:00になっています。15:00まで人が残っているものなのか不安は尽きません。

2020年の観測値

湧別町と遠軽町はもともと同じ「湧別村」です。1910年に湧別村と「上湧別村」に分村され、その上湧別村から1919年に分離したのが「遠軽村」です。遠軽村から 1925年には「生田原村」が、1946年に「丸瀬布村」と「白滝村」が分離します。

2005年に遠軽町、生田原町、丸瀬布町、白滝村が合併して新しい遠軽町が発足します。湧別町は2009年に上湧別町と合併しています。入植が始まったのは合併前の湧別町ですが、人口が定着したのは少し内陸の遠軽だったことになります。

旧・湧別村

アメダス湧別の2020年観測値は次のとおりです。降水量は少ないほうから全国16位です。

年降水量634.0ミリ1279位/1293地点
年平均気温6.9℃850位/922地点
年最高気温32.7℃786位/922地点
年最低気温-22.2℃845位/922地点
年較差54.9℃78位/922地点
年平均風速3.4m/s143位/921地点
年日照時間1726.3時間454位/841地点
▲アメダス湧別の2020年観測値

「~別」と「~内」の自治体MAP

「~別」の地名は北海道に多く見受けられます。この「別」はアイヌ語の「川」だそうです。私はこの話を聞いたとき、石狩川流域の上川町、旭川市、深川市、滝川市、砂川市の配置を思い出した次第です。これでもかと言わんばかりに川にこだわる理由が少しわかったような気もします。

そこで、「~別」の自治体MAPをつくってみました。現存するのが20自治体、廃止されたのが9自治体で、北海道27の青森2という分布でした。同様にアイヌ語由来とされる「~内(ない)」もMAPに加えました。

「内」も小さな川や沢を意味するようです。「~内(ない)」は現存11自治体ですが、山形県庄内町と新潟県胎内市は2005年に成立しており、この2つがアイヌ語起源でないことは明白です。残りの9自治体は北海道8、青森1です。

「~内(ない)」の消滅自治体は少なくとも47あり、北東北についてはアイヌ語由来なのかもしれません。西日本の「~内(ない)」については荘園由来のものがほとんどです。

【外部リンク】
まぐまぐニュース>【豆知識】北海道に「別」という字が付く地名が多い納得の理由

コメント

タイトルとURLをコピーしました