イランの新型コロナ累積感染者数が10万人突破目前です。イランの隣国・トルコの感染者数もすでに12万人台に達しています。10万人なり12万人なりの感染者が確認されているということは、少なくとも10万人なり12万人分の検査が行われているわけです。
イランとトルコの感染者数は、Johns Hopkins大の新型コロナダッシュボードから取り出しました。日本のPCR検査人数は東洋経済のダッシュボードから取っています。トルコとイランは、ともに人口が約8200万人で日本の3分の2です。
日本より人口の少ないイランやトルコは、たぶん日本より多くの検査技師がいたのでしょうし、防護具や検査キットもそれなりに用意できたのかもしれません。
私は今、院内感染MAPを鋭意作成中ですが、福祉施設を対象外としています。千歳市では2つの病院で院内感染が発生しており、いずれも4月上旬に市内のグループホームから入院した患者が起点になっている可能性が高いようです。
福祉施設の集団感染は医療機関ほどではないにせよ、すでに50例ほど報告されています。福祉施設で外部との接触がどの程度あるものなのかよく知りませんが、そんなに多くはないのではないかと思うわけです。
今のところ新型コロナの致死率は全世界で7%、日本では3.3%ですが、この数値を信頼できるのかという根本的な問題があります。致死率はもっと低く、感染率はもっと高いはずです。日本でも抗体検査の結果が複数報告されるようになってきました。
神戸市立医療センター中央市民病院
3月31日から4月7日までに通院した外来患者1,000人の血清サンプルで33の陽性IgGが検出され、神戸市内の感染済み推計値を4月上旬の段階で約4万1000人としています。神戸市では5月5日正午現在で市外在住者12人を含んで269人の陽性者が確認されているだけです。
大阪市立大
4月に市立大病院を受診した外来患者のうち312人の抗体検査で、3人から抗体が検出されたと発表されています。4月末時点の大阪市の累積感染者数は681人です。大阪市の人口は約270万人ですので、1%なら2.7万人です。
民間クリニック
千駄ケ谷インターナショナルクリニックでは、発熱から2週間以上経過した111名の抗体検査で9名が陽性だったということです。また、ナビタスクリニックがウェブサイトなどで募った希望者202人(一般市民147人、医療関係者55人)を検査した結果、12人が陽性と確認されたそうです。
慶応病院
慶応病院は抗体検査ではなく入院前のPCR検査です。4月6日-12日が0/97、4月13日-19日が5/67、4月20日-26日が2/60、4月27日-30日が0/34と発表されています。トータルで7/258ですから2.7%になります。東京都の感染率は人口1万人当たりで3人台ですので、百分率では0.03%です。
ニューヨーク市
ニューヨーク市の人口は約860万人、感染者数は最新の数値で17万6874人(死亡者数は1万9067人)ですので、感染率は2.06%になります。抗体検査の結果は中間発表を含めて3回公表されています。これによれば、ニューヨーク市の感染率は20%前後であり、感染率が10倍に上がれば、致死率が10分の1に下がることになります。
4/23 州13.9%(市21.2%)3000人
4/27 州14.9%(市24.7%)7500人
5/02 州12.3%(市19.9%)1万5000人
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