12都道府県の感染率、陽性率、実効再生産数(12/23)

新型コロナ累積感染者数の上位12都道府県について、過去4週間の人口1万人当たりの新規陽性者数を算出してみました。

「~12/1」は12月1日までの1週間、「先々週」は12月8日までの1週間、「先週」は12月15日までの1週間、「今週」は12月22日までの1週間の人口1万人当たりの新規陽性者数です。「累積」は12月22日時点、「11/13」は11月13日時点の人口1万人当りの累積陽性者数です。NHK特設サイトから数字を拾いました。「陽性率」は厚労省の「各都道府県の検査陽性者の状況(12/22)」の陽性者数と検査人数で計算したものです。直近1週間ではなく、必ずしも同一基準で集計されているわけでもありません。「実効」は東洋経済オンラインで公表されている12月22日時点の実効再生産数です。

~12/1先々週先週今週累積11/13陽性率実効
北海道2.822.442.261.5523.49.65.8%0.76
埼玉1.071.441.541.7416.39.14.1%1.09
千葉0.950.831.261.5014.99.04.5%1.13
東京2.252.202.623.1937.924.75.7%1.15
神奈川1.341.241.682.1718.910.85.4%1.20
愛知1.711.761.861.8319.19.78.4%1.01
京都0.660.981.662.0515.18.64.7%1.16
大阪2.782.732.752.3631.216.96.6%0.90
兵庫1.491.721.571.6315.46.86.8%1.03
広島0.371.092.192.338.72.44.0%1.05
福岡0.580.691.051.5714.810.53.1%1.19
沖縄2.201.801.601.1734.625.35.9%0.91
全国1.201.231.431.5016.15.0%1.03
▲1週間ごとの1万人当たり新規陽性者の推移など

この12都道府県で日本の人口の約60%を占めます。感染者数では約85%です。風邪もひけずケガもできないという特別な年末年始を迎えずに済むのは日本の人口の約3割です。

北海道と沖縄については明らかに減少傾向にあり、分科会の言う「シナリオ1」に相当します。大阪は揉み合いから減少に転じ始めていますので、「シナリオ1」が見えてきた「シナリオ2」です。実効再生産数でもこの3府県は1を下回っています。

これに対して、首都圏と京都、広島、福岡は増加傾向にあり、「シナリオ3」相当となります。愛知と兵庫は「シナリオ2」であり、まだ予断を許しません。この12都道府県のうち、飲食店に対する時短・休業要請をかけていないのは兵庫と福岡です。

第3波では、飲食店関連の感染の割合はかなり減少しています。飲食店に対する時短・休業要請が効果があるのだとしても、限定的なのではないかと思われます。ただ、時間がかかったにせよ北海道ではそれで抑えており、大阪でも成果が見え始めてきた以上、何もしないよりはマシということになるのかもしれません。

「累積」と「11/13」を比較することで、この40日ほどの間にどれだけ増えたかがわかります。広島は11/13時点で2.4、11月末時点では3.0でした。広島は急激な感染拡大に苦慮しているわけです。

首都圏がこのままなら、1都3県で1日2000人台もあり得るでしょうし、その場合は春(とワクチン)が来るまで時短継続ということになりかねない気配さえ漂います。札幌と大阪のGoTo除外は11月24日でした。東京は12月18日です。判断と責任を押し付け合った3週間のタイムラグが致命的なものだったのかもしれません。

桜木町の人流
桜木町の人流(agoop

agoopの日別平均人口で、横浜・桜木町はコロナ以前に戻ったと言うより、むしろコロナ以前より若干増えています。竹光だとわかっていても、抜かずに後悔するより抜いて後悔したほうがいいのではないかという局面に差し掛かっているようです。

なお、国内の検査能力は1日10万件を超えたことになっていますが、実績では12月15日の57,930件が最多です。

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