2026渇水へ? 長野県の全45観測所の降水量

長野県の降水量

長野県の流域人口は信濃川水系が71.2%、天竜川水系が25.8%、木曽川水系が1.5%ということです。長野・松本・佐久市は信濃川水系、諏訪・伊那・飯田市は天竜川水系です。また、尾張・知多方面の愛知用水の水源になっているのが木曽川水系です。

長野県内の河川
長野県>長野県の河川

長野地方気象台の年降水量の平年値は1000ミリに達しません。県庁所在地としては全国最少です。平成の大渇水の1994年にはわずか年555.5ミリでした。今年はトータルでまだ40ミリです(3/5まで)。

長野の月降水量
気象庁>長野(長野県) 降水量の月合計値(mm)など

1994年は千曲川の取水制限が行われましたが、長野県では給水制限には至っていないようです(県境を越えた信濃川域では少数ながら減圧給水が実施されています)。

一方、南に向かう天竜川の源流となるのが中信の諏訪湖です。諏訪湖は流入河川が30以上とされていますが、流出河川は天竜川オンリーです。貯水率2%の豊川水系・宇連ダムがアウトになった場合、天竜川水系・佐久間ダムから分水を受ける施設は整備されています。

天竜川に余裕があれば、余力を豊川に回して豊川用水を通じて渥美半島末端まで潤うことにはなります。今回はそう簡単ではないかもしれません。諏訪市の旧測候所の降水量は次のとおりです。

諏訪の月降水量

諏訪の降水量は今年まだ29ミリです(3/5時点)。

長野県の45観測所

長野県45観測所では今年1月に月降水量1ミリ未満の地点はありませんでした。もっとも諏訪は1ミリですので、1ミリ未満が0地点であることが少雨ではないことを意味するものではありません、

次表第3列の「観測月」は満月数ではなく、1/31から3/1の期間なら「3」になるように関数を設定しています。第4列「未満」は月降水量1ミリ未満の月数、第5列「率」はその割合、第6列「直近」と第7列「その前」は月降水量1ミリ未満だった年月です。

統計開始観測月未満直近その前
野沢温泉1976/0160300.0%
信濃町1978/0457600.0%
飯山1976/0160300.0%
小谷1983/1051000.0%
白馬1978/0457600.0%
鬼無里1977/0658600.0%
長野*1889/01164700.0%
笠岳1979/0756100.0%
大町1976/0460000.0%
信州新町1976/0360100.0%
菅平1976/0160300.0%
聖高原1979/0756100.0%
上田1976/0360110.2%1999/12
穂高1976/0360100.0%
東御1976/0360110.2%1999/12
軽井沢*1925/01121520.2%1999/121939/12
上高地1976/0659800.0%
松本*1898/01153920.1%1999/121976/01
松本今井2003/0127910.4%2011/01
鹿教湯1976/0160300.0%
立科1978/1156910.2%1999/12
佐久1976/0460010.2%1999/12
白樺湖2004/0925900.0%
奈川1978/1156900.0%
諏訪*1945/0197510.1%2024/12
北相木2004/0925900.0%
開田高原1978/1156900.0%
木祖薮原2019/097900.0%
辰野1978/1156900.0%
高遠2004/0925900.0%
原村1976/0360110.2%2024/12
野辺山1976/0160310.2%1999/12
御嶽山1976/0759700.0%
木曽福島1976/0360100.0%
伊那1993/0139900.0%
宮田高原1976/0659800.0%
杉島1983/0651400.0%
須原1976/0160300.0%
南木曽1976/0160300.0%
飯島1976/0360110.2%2011/01
大鹿1993/0639420.5%2024/122011/01
飯田*1897/11154100.0%
浪合1978/1156900.0%
阿南1978/1256800.0%
南信濃1978/1256810.2%2011/01
28131160.1%
▲長野県の45観測所

月1ミリ未満は関東内陸ほど多くはないようです。廃止観測所でも1回しかありません。

始期終期未満直近
南小谷1976/051983/100
燕岳1979/072008/100
四阿屋山1976/051978/100
高ボッチ1976/052008/100
茂来山1976/051982/110
十石峠1983/072003/100
木曽平沢1976/032019/090
八ケ岳1976/052003/100
入笠山1976/052003/100
王滝大又2003/102015/100
高遠1976/011993/0211976/01
宮田2006/092007/110
松峯1976/051981/090
笹山1976/051982/110
摺古木山1983/062004/100
恵那山1976/051981/100
網掛山1982/072006/110
鶯巣1976/011978/100
▲廃止観測所

アメダス高遠(たかとお)が2つある

アメダス高遠が2つあることは前から知っていました。今のアメダス高遠は雨量観測所で2004年に設置されたものですが、昔のアメダス高遠は気温観測を伴ういわゆる4点観測所でした。1993年に廃止されています。

高遠
高遠(地理院タイルを加工)

地図の赤マーカーは気温や風速の観測を伴うアメダス、青マーカーは雨量のみの観測所です。ピンク✕印がかつてのアメダス高遠です。新旧のアメダス高遠は直線で13~14キロ離れています。今では高遠城址公園が桜の名所として有名です。

高遠城址公園

「天下第一の桜」「日本三大桜の名所」かどうかは評価を控えますが、夜間ライトアップもあります。ちょっと小ぶりで濃い目のタカトオコヒガンザクラ1500本ほどの今年の満開は4月10日前後と予想されているようです。

町村制が施行された1889年、諏訪湖以南の長野県には町が2つしかありませんでした。高遠町と飯田町です。1950年代から60年代、高遠町は周辺4村を吸収合併しますが町のままでした。2006年に伊那市・長谷村との新設合併で(新)伊那市になっています。

なぜ同一名称

旧アメダスは今の高遠町総合支所の近くにあったようで、標高は780mということす。現アメダスは国道132号沿いで、標高は1075mです。

今のアメダス高遠

両者ともにかつては高遠町の町域にあり、今は伊那市の市域です。旧アメダスが高遠と名付けられたことについては何の異論もありませんし、廃止観測所名を復活させても混乱は生じないという考え方も理解できなくもありません。

ただ、「高遠」だとやはり高遠城址公園付近だと思ってしまいます。1958年以前は藤沢村でしたので所在地的には「伊那市高遠町藤沢」です。神奈川県藤沢市にアメダスはないことから、字名を用いてもよかったのではないかと思われます。

そのアメダス高遠の直近12か月の降水量です。

アメダス高遠の月降水量

12月の平年値は55.6ミリですが、昨年12月は55.5ミリでした。高遠は去年7月から8か月連続で平年値未満です。

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