懲りないクルーズ船

横浜の大黒埠頭でダイヤモンド・プリンセス号の検疫が始まったのは2月3日でした。時系列としては次のとおりです。

1/20 横浜を出港
1/25 乗船中に咳などの症状があった80歳男性が香港で下船
2/01 香港人男性が新型コロナ陽性確認、船は那覇港で検疫
2/03 大黒埠頭停泊、船内で検疫
2/05 10人の感染者が確認され医療機関に搬送、検疫開始
2/19 陰性だった乗客の下船が始まる

グランド・プリンセス号がサンフランシスコを出港してハワイに向かったのは2月21日です。アメリカの新型コロナ感染者はまだ10人台でした。

2/11 サンフランシスコを出港、メキシコクルーズへ
2/21 サンフランシスコに帰港し、ハワイクルーズへ
3/04 下船者の1人が死亡、船内で21名が症状を訴える
3/05 ヘリで乗り込んだ医療チームが21人の陽性者を確認
3/09 オークランド港に入港して下船が始まる

ザーンダム号がブエノスアイレスを出港したのは3月7日です。アメリカでは感染者が200人台、死亡者が10人台でしたが、アルゼンチンやチリの感染者はまだ1桁です。

3/07 ブエノスアイレスを出港
3/14 プンタアレナスに寄港、42人の症例が報告
(南米の複数の港で入港拒否)
3/21 (サンアントニオ到着予定日)
3/27 4名死亡、2人陽性を船会社が発表
3/28 パナマ政府が運河通行を許可、フロリダへ

このザーンダム号は、大西洋側のアルゼンチンからホーン岬を回って太平洋側のチリに至る2週間のクルーズ旅行の予定だったそうです。本来は21日に終了するはずだったクルーズはすでに1週間延長されています。陰性乗客の一部は救援の船に移っているようです。

ザーンダム号の運営会社は、日本などに入港を拒否され最終的にカンボジアで乗客を下船させたウエステルダム号の運営会社と同じです。プリンセス・クルーズの子会社でもあります。

ダイヤモンド・プリンセス号の検疫が始まったとき、日本国内の感染者はまだ10人台であり、その半数は湖北省からの旅行者でした。アタフタしながらでも3000人規模のクルーズ船に対応する余裕がありました。今はどの国にもそんな余裕はないだろうと思われます。

ダイヤモンドグランドザーンダム
乗客定員2706人2606人1432人
全長290m290m238m
全幅37.5m36m32.2m
船籍イギリスバミューダオランダ
就航2004年1998年2000年

こういう状況に陥る可能性があることは比較的容易に想像できたはずですが、乗客は1243人と報道されています。定員が1432人ですので、200人弱がキャンセルしたのかもしれません。

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