アイスランドは全人口の8%超の検査率で致死率0.25%

オックスフォード大を拠点にしている「Our World In Data」のWebサイトには、8か国の新型コロナ検査率が人口100万人当たりのグラフで掲載されています。次のような数値です。

(4/05) 81,228人 アイスランド
(4/06) 12,205人 イタリア
(4/06) 11,920人 オーストラリア
(3/29) 11,127人 ドイツ
(4/06) 9,062人 韓国
(4/05) 5,316人 アメリカ
(4/05) 968人 南アフリカ
(4/06) 73人 インド

ドイツが3月29日を最後に更新されていませんが、もう1週間経過していますので、今は1万人台後半に達しているものと思われます。それにしても、アイスランドの8万人台というのは圧倒的です。アイスランドの感染者数は4月7日時点で1562人で死亡者は4人です。致死率は0.25%となります。

アイスランド

アイスランドの人口は、GLOBAL NOTEでは33.7万人(2018年)ですが、Wikipediaは35.5万人(2019年)、「アイスランド 人口」でグーグル検索すると36.4万人(2019年)と出ます。日本では和歌山市、川越市、奈良市に匹敵します。

33.7万人で計算した場合の人口1万人当たりの感染率は46人台であり、イタリアの21人台やスペインの28人台の2倍前後です。どうやらアイスランドでは希望すれば誰でも検査が受けられるようです。そうでなければ人口比検査率8%台には届かないものでしょう。

アイスランドでは感染者のうち半数近くが無症状者ということのようですが、早期発見→早期隔離を地で行く作戦で、少なくとも今のところはコントロールに成功していることになります。

都道府県別の検査率と陽性率を調べてみました。検査数と陽性数は、厚労省「新型コロナウイルス陽性者数(チャーター便帰国者を除く)とPCR検査実施人数(都道府県別)【1/15~4/6】」の数値を用いました。千葉、神奈川、大阪については備考欄記載の検査数を加えています。つまり、クルーズ船対応を含みます。

陽性検査陽性率検査率
東京1,1234,42225.4319.9
福井5733517.0432.8
埼玉1951,64711.8224.7
石川4538411.7336.0
大阪4294,10110.5465.3
千葉2533,0138.4481.7
京都1191,4728.1568.1
北海道1942,4457.9462.5
愛知2373,2367.3429.3
奈良263747.0279.3
全国3,81755,2586.9437.0
兵庫2013,0546.6556.9
高知345656.0800.3
神奈川2614,6345.6505.0
滋賀183345.4236.5
岐阜519665.3483.7
宮城265145.1221.9
福島163284.9176.0
青森112334.7184.5
福岡1132,4154.7472.9
茨城711,8063.9627.7
佐賀82233.6272.3
愛媛144073.4301.0
沖縄154803.1331.5
山形134343.0398.2
富山113812.9362.9
山口124492.7327.7
秋田114192.6427.1
新潟321,3452.4598.8
岡山114792.3252.4
群馬261,3611.9697.2
長野147361.9356.8
山梨147491.9916.8
栃木147591.8390.0
大分321,8431.71611.0
徳島31741.7236.4
三重137591.7423.8
宮崎74251.6393.2
和歌山271,6421.61756.1
熊本201,4201.4808.2
長崎96651.4495.9
広島161,3481.2478.5
静岡101,2030.8328.8
鹿児島34140.7256.5
香川23710.5385.7
鳥取02420.0432.1
島根01660.0244.1
岩手0860.069.3

陽性率では東京が突出しています。最近になって急激に感染拡大した福井が2位で、埼玉、石川、大阪と続きます。東京と埼玉はつながっているはずですが、福井と石川についてはただ隣県というだけで、感染者が相互に関連しているわけではないようです。

名古屋飛ばしの愛知は陽性率9位、京都飛ばしの京都は陽性率7位です。京都は緊急事態宣言の対象区域に入れたほうがよかったのではないかと個人的には思っています。自ら望んだとされる福岡は、まだ陽性者数11位で陽性率は20位ですが、九州の核ですから死亡者1名の福岡が入ったのは健全な判断だと思われます。

検査率は「Our World In Data」に合わせて、人口100万人当たりで算出しました。初期に徹底的な検査をした和歌山が1位で、クラスター発生の大分が2位です。3位・山梨と4位・熊本までは陽性率が1%台ですが、高知は6%台です。

検査率がもっとも低いのは感染者ゼロ、人口密度46位の岩手です。福島、青森、宮城、埼玉の順で続きます。検査率が低いほうから5位で、陽性率が高いほうから3位の埼玉はあまりよろしくはない状況にあるのかもしれません。

で、日本の検査率はクルーズ船の外国人を含めても100万人当たり437人です。まあ、インドには勝っていますが、奇異な目で見られるのは仕方のないところです

それにしても医師会は6週間と言っているのに、1か月しか指定しないのはどうしたものかと思わなくもありません。あとでズルズル引き伸ばされるのは精神的なダメージが大きくなります。

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