PCR検査数と陽性率を公表しなくなった神奈川

マンボウ期限の3月6日で2万人台?

新規陽性者数はピークアウトしたかのようです。2月11日以降は下降局面に入っています。第6波で7日間平均の新規陽性者数が5千人、1万人、2万人、4万人、8万人を超えた日は次のとおりです。

7日平均所要日数逆算 
1月7日6,20335日3月18日
1月14日11,95028日3月11日
1月18日22,66724日3月7日
1月23日42,16919日3月2日
2月2日81,8069日2月20日
2月11日93,267
▲全国の新規陽性者数

3列目の「所要日数」は2/11までの日数です。4列目の「逆算」はその日数を2/11に加えたものです。グラフが左右対称になるなら、延長された(る)マンボウ期限の3月6日には週平均の新規陽性者数が2万人台ということになります。そこで一斉解除されることになりそうです。

デンマークのように人口の42%が感染した国もありますが、日本はまだ3%を超えたばかりです。次の波が来たときデンマークはもう微動だにしないはずです。日本はまだオロオロしなければなりません。3月初めと言えば、去年は第3波から第4波への過渡期、2020年は第1波(学校が一斉休業)でした。

日本新規陽性者の推移
日本の新規陽性者数の推移(Johns Hopkins大 2/16閲覧)

黄色矢印が去年の3月6日あたりです。第6波が引いても、すぐに第7派が来る可能性を排除できません。せめて中1日で検査結果が出る体制を整えてもらわないとお話になりません。

検査数の公表をやめた神奈川県

神奈川県では2月8日から業務逼迫を理由に日々のPCR検査数や陽性率を公表しなくなりました。たしかに数値の公表より治療が優先されるのは当然です。

検査数・陽性率の公表停止
神奈川県>県内の最新感染動向

公表していないはずなのに、なぜかNHKの特設サイトには神奈川県の陽性率が掲載されています。

神奈川県レベル判断のために指標
NHKコロナ特設サイト(レベル判断のための指標)

陽性率を公表していない国はないわけではありません。空白の国がそうです(アイスランドは去年6月まで公表していました)。積極的に行きたい国々ではありません。

Our World in Date(2/16)

日本の陽性率は2/13時点で45.16%です。予想どおりオーストラリアを超えてしまいました。

日本の検査能力の推移

厚労省は2日前のPCR検査能力を毎日公表しています。月末公表分を集約しました(2月は16日時点の公表値です)。さすがにオリンピックのときには顕著に増えています。第7波は第6波より大きな波になると考えるべきです。神奈川モデルを全国に拡大されても迷惑です。

年月検査能力増加分
2020/0629,790
2020/0735,6645,874
2020/0860,36624,702
2020/0970,81610,450
2020/1075,3224,506
2020/1185,68010,358
2020/12112,95327,273
2021/01141,14728,194
2021/02155,96314,816
2021/03176,47420,511
2021/04200,39523,921
2021/05204,3113,916
2021/06215,34111,030
2021/07299,14383,802
2021/08327,11427,971
2021/09335,0967,982
2021/10350,78615,690
2021/11356,1585,372
2021/12384,39728,239
2022/01386,3281,931
2022/02393,9017,573
▲日本の検査能力(厚労省 2/16

2万人規模で今月末に開催予定だった大阪マラソンはエリートランナーだけの大会になりそうです。全員検査が義務付けられていた大会です。マラソン実施に伴う感染拡大を危惧したというより、今となっては貴重になった検査資源を医療に振り向けたいものと思われます。

5都府県の人口当たり検査率

東京、大阪、広島、鳥取、沖縄の人口1万人当たりの検査回数は次のように推移しています。

東京大阪広島鳥取沖縄
20/065335253320
20/079247284321
20/0817485458957
20/0927515464156175
20/1037421181202272
20/11475269100237402
20/12605371131320505
21/01781530290479615
21/021026741478696866
21/031183897589820993
21/04135312016809561131
21/0515471626100112121317
21/0617482076181614251516
21/0719222443199315541724
21/0821462806216318681956
21/0925153346278623432368
21/1027313840317126312665
21/1128844226333728092798
21/1230194548344929582893
22/0131614830358230963015
22/0236545527453238923677
▲人口1万人当たりの検査回数

大阪は2人に1人以上が検査を受けています。東京は4割に達しておらず、広島や鳥取の後塵を拝しています。沖縄を除く4都府県の数値をグラフ化してみました。

人口1万人当たりの検査回数

鳥取は最初から(日本では)高めでしたが、大阪や広島は最初から高かったわけではありません。検査→陰性確認→自宅待機解除の流れを作るか待機期間を短縮しないと、第7波では社会活動が回らなくなります。

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