東京の新型コロナ死亡者は月間100人に迫る勢い

ジョンズ・ホプキンス大のダッシュボードでは、4月20日10:38の段階で日本の新型コロナ感染者数が10797人となり韓国の10674人を上回りました。これで日本は感染者数23位です。私は4月13日付で19日中の逆転を予想していました。意外と抑えられているのかもしれませんし、検査が間に合っていないだけのことかもしれません。

東京で新型コロナによる最初の死亡者が発表されたのは2月26日です。

患者の概要
(1)年代:80代
(2)性別:男性
(3)居住地:東京都
(4)職業:無職
(5)基礎疾患:糖尿病
経過
2月9日 発症(食欲低下)
2月13日 発熱あり、都内医療機関A入院。
2月16日 呼吸状態増悪し気管内挿管
2月18日 PCR陽性判明。その後都内医療機関Bに転院、ICU管理
2月26日 死亡確認

(第36報)新型コロナウイルスに関連した患者の死亡について

このスタイルで発表されていたのは3月30日が最後です。翌3月31日から詳細は次のように別紙のPDFになりました。ワンクリック手間がかかるようになったわけです。

3月31日に発表された東京の新型コロナ死亡者
(第142報)新型コロナウイルスに関連した患者の死亡について

ここで言う「診断日」とは陽性確認日のことだと思われます。そして、この表になって以降は発症日が一切わからなくなりました。

3月31日は都が7人の死亡を発表したと報道されていますが、発表されているのはこの6人だけです。上の表の2番から6番は永寿総合病院の入院患者と思われます。漏れた1人については、朝日の報道から60代男性であり、日経の報道からその死亡日は28~30日の間と読み取れます。また、NHKの報道からは感染確認は31日と推察されます。

4月20日の発表時点で東京都の死亡者数は77人ですので、これをグラフ化してみました。青が発表日ベース、オレンジは死亡日ベースです。東京の77名の死亡例のうち死亡日が公表されたのは57例ですが、公表日が死亡日より5日以上遅いケースが6例あります。

遺族の意向を確認するのに1~2日かかるケースはあり得る話で、3~4日遅れなら理解の範囲内ですが、5日もかかるのは何が原因なのか不思議な話です。下のグラフでは死亡日非公表の20例を発表2日前の死亡として処理しました。

東京の新型コロナ死亡者数

3月末から連日死亡者が出ています。3月末とは緊急事態宣言発出の「デマ」情報が出回ったあの時期です。4月に入ってからの東京の死亡例は20日発表時点で63例ですので、月末までに100例前後に達するものと思われます。

ざっくり計算すれば、年間で1200人、日本全体なら1万6000人ということになります。インフルエンザによる2019年の死亡者は3325人とされています。関連死を含めて1万人ということです。新型コロナはインフルエンザ程度の疫病だという認識は、今のところそれほど外れているわけでもありません。

また、月間100例の死亡者で致死率2%とすれば、感染者は5000人ということになります。4月20日時点の東京の感染者は3192人です。

5都県で計11人の変死体から新型コロナウイルス感染が確認されたというニュースがありました。ソースが警察庁ですので、ここで言う「変死」とは検死が必要だったケースだと思われます。いつから検死体にPCR検査を始めるようになったのかは報道されていません。

インフル絡みでは、東京のインフル死亡者が2020年第8週(2/17~2/23)と第9週(2/24~3/1)で閾値を超えていることも話題になっていますが、去年の暮れにも閾値を超えている時期が続いています。

日本の新型コロナ最初の死亡者は2月13日の神奈川ですが、この事例は死亡後の陽性確認でした。疑いがあれば死亡後であっても検査はしているはずです。医療従事者や救急隊員が無防備だったとすればなおさらです。あまり深刻に考えなくてもいいのかもしれません。


【2020/05/07追記】

東京の4月の死亡者数は104人だったようです(発表日ベース)。また、インフルエンザ死亡者の第10週から第14週までのグラフが追加されていました。

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