「東京お断り」は茨城と山形

「〇〇県 コロナ 東京」で検索してみました。漏れたところもあるかもしれません。「東京に行くな」系は相当数ありますが、「来るな」は茨城と山形だけのようです。

厚労省「新しい生活の様式の実践例」には次のような記述があります。

新しい生活の様式
厚労省>「新しい生活の様式」の実践例

「行くな」や「来るな」を言う知事は、厚労省の指針に従っているのであって、逆行しているのはGoToのほうです。

青森県

7月10日付「新型コロナウイルス感染症に係る危機対策本部 知事メッセージ」で言及があります。往来自粛を求めるものではありません。

 なお、6月中旬以降、東京都を中心に感染症患者の発生が増加傾向にあり、本日も200名を超える感染者が確認されるなど、さらなる感染拡大が懸念される状況となっています。
 首都圏方面など他県へお出かけになる方におかれては、移動先の状況を踏まえ、適切な感染予防対策をとっていただくとともに、特に、感染者が多数発生している地域においては、感染防止策が徹底されているかといったことにも留意の上、慎重な行動をお願いします。

青森県>新型コロナウイルス感染症に係る危機対策本部 知事メッセージ

青森では7月に4人の新規陽性者が出ていますが、そのうち3人に首都圏滞在歴があります。

秋田県

7月9日付で注意喚起がなされていますが、かなりハイトーンです。

 東京都を中心に首都圏などで感染が拡大している中、国のGoToトラベル事業が22日から始まります。県民の皆さまには、一人ひとりの行動がご自身のみならず周りの方、そして社会を守ることにつながることをご理解の上、首都圏など、感染が拡大している地域への観光は、極力避けるよう強くお願いします。
 また、やむを得ない理由により訪問した場合は、夜の繁華街における接待を伴う飲食店や、例えば「換気の悪い密閉空間」「多数が集まる密集場所」「間近で会話する密接場面」の3条件(三つの密)の重なるような場での会食は避けるほか、人混みはできるだけ避けるなど、最大限の注意をお願いします。
 ※訪問の必要性や延期の可否、訪問する地域や施設、滞在日数、人数、健康状態などについて、今一度立ち止まってご確認をお願いします。特に、医療、福祉、教育関係の業務に従事されている方やこれらの関係者がいる家庭、高齢者がいる家庭は、より一層注意するようお願いします。

秋田県>首都圏などとの往来に関する注意喚起について

秋田では4月15日以降、新規陽性者は出ていません。

宮城県

7月20日の定例会見後の質疑応答で、村井知事は次のように語っています。

◆Q
 隣県への移動については、特段配慮というか、こういった点に注意してほしいということはないか。
■村井知事
 東京及び関東圏は不要不急の旅行や遊びに行くといったようなことはできれば避けていただきたいと思いますが、隣県などは患者がほとんど出ていませんので、気をつけて行っていただきたいと思います。
◆Q
 首都圏はできれば、可能な限り避けてほしいという思いはおありか。
■村井知事
 そうですね。首都圏というと東京以外も含まれてしまうので、また問題が起こるかもしれませんので、言葉を選びますが、特に東京ですね、東京は今回対象から外れているということがありますので、東京の繁華街は避けたほうがよろしいのではないかと思います。

宮城県>宮城県知事記者会見(令和2年7月20日)

7月3日に石巻市で初めての陽性者が出ていますが、この2人は6月末に観光目的で東京に滞在しています。

山形県

7月4日、吉村知事は東京への移動について県民に慎重な対応を求めただけでなく、「東京都や政府は地方への移動について、なんらかの呼びかけをしてほしい」と発言して政府から睨まれているようです。連休前の21日の記者会見では次のように述べています。

 東京都では、7 月17日金曜日に過去最多となる293人の感染者が確認されました。そのほか、埼玉県、千葉県、神奈川県などの首都圏、大阪府などでも感染者が増加をしております。
 本県内では、先週16日に、県内の大学生が東京都に旅行した後に感染が確認された事例がございました。首都圏との往来に起因すると推定される感染事例が続いているところです。
 県民の皆様には、東京都など感染者が増加している地域への不要不急の移動については、できる限り控えていただくようお願いいたします。

山形県>知事記者会見の概要

質疑応答では、東京都民に対して「新型コロナが落ち着かれてから、ぜひ全国、山形県にもゆっくりとおいでいただきたいというふうに思っております」と語っています。この「今は来ないでね」は、「7月4日以降、この2週間ほどで6人の感染が確認されました。感染経路は、いずれも東京都をはじめ首都圏からの人の往来に伴うものと推定されます」という背景があるからです。

福島県

7月22日付の知事メッセージで、慎重な判断を求めています。

東京など感染者の大幅な増加が見られるような感染リスクの高い地域に移動しようとする場合は、その必要性を慎重に判断していただきたいと思います。

福島県>【新型コロナ】知事メッセージ

7月以降の新型コロナ陽性者は23日で4名です。すべて県外滞在歴が確認されており、そのうち2人が東京由来です。

茨城県

茨城では東京の感染経路不明者数を県内の「緊急事態措置等の強化・緩和に関する判断指標」に加えています。20日の臨時会見で大井川知事は次のように発言しています。

<略>東京都への不要不急の移動・滞在についての自粛を明確に県民の皆様にお願いしたいと思います。
 加えて,東京都内に在住しているご家族,あるいは親族の方への帰省の呼びかけをこの夏については見合わせていただきたいということ,さらに,通勤・通学で東京都に移動する方,滞在している方については,最大限の感染防止策を講じていただくようお願いしたいと思います。
 また,都内への通勤・通学をされている方は,仮に,咳,倦怠感,熱など,ちょっとした症状でも,すぐに県内の帰国者・接触者相談センターにご連絡をいただき,相談をしていただければと思います。
 また,都内在住の方々は,感染状況が非常に悪化している中で,大変申し上げにくいのですが,茨城県への不要不急の移動については自粛をしていただければと思います。特にこれから夏にかけて観光シーズンになるわけでございますが,現在の状況で,都内の方々が茨城県内に訪れることについては,県民の皆様の理解を得られないと判断しております。大変申しわけございませんが,ご理解のほどお願いしたいと思います。

茨城県>新型コロナウイルス感染症等に係る知事記者会見(2020/7/20)の発表内容

茨城は鮮明に「来るな」です。

栃木県

プロスポーツの5000人限定興行が認められたステップ3への移行に伴い、次のようなメッセージが出されています。

県民の皆様には、県内・県外を問わず、感染防止対策ができていない、十分でない場所への外出を控えるようお願いします。また、東京方面への移動制限は行いませんが、お出掛けになる場合は、より慎重な行動をお願いします。特に、接待を伴う飲食店や多くの人と接する場所に外出する場合は、十分注意してください。

栃木県>栃木県の対応「ステップ3」への移行についての知事メッセージ(7月9日)

栃木では6月2日に66人目の感染者が出たあと、6月26日まで感染者ゼロが続いていました。累積感染者は7月24日に150人を超えました。

群馬県

7月17日付「県の方針について」で言及されています。

東京都では、新規感染者数が増加し、感染状況の警戒レベルを最も高いレベルに引き上げています。加えて、感染拡大防止のために、都外への不要不急の外出を控えるよう都民に要請をされています。
県としては、都内での市中感染のリスクが高まっていると言わざるを得ない状況にあると考えています。このため、県民の皆さまには、しばらくの間、都内への不要不急の移動は、できる限り控えていただくようにお願いします。

群馬県>知事から県民の皆さまへ

群馬は6月末の累積感染者数が153名、7月24日時点で177名です。

新潟県

県としてはとくに言及はありませんが、三条市は職員の東京出張を7日から禁止しています。また、新潟市東京事務所の職員に感染者が出ています。興味深いのは22日に初感染者が出た佐渡島です。ご本人は島外に出ていないということですので、持ち込みによるものです。市はこの連休中、宿泊・温泉施設を除く公共施設を休館にしています。

福井県

7月12日に75日ぶりの陽性者が出ていますが、東京由来です。22日の定例会見で杉本知事が「東京都への不要不急の往来は自粛をお願いしたい」と述べたと地元紙は報じていますが、県のWebサイトでは確認できませんでした。会見後の質疑応答で発言したものと思われます。

静岡県

浜松市では4月8日に7人目の感染者が出たあと、6月29日に8人目の感染者が確認されています。7月21日以降は、21日1人、22日3人、23日5人、24日5人です。一方、熱海市では13名のクラスターが発生しています。東西双方から攻められるのが静岡です。

川勝知事の7月22日付メッセージです。17日から東京への移動「回避」を求めていますが、来訪についての言及はありません。

県を跨ぐ移動につきましては、東京都につきましては、引き続き「回避」をお願いいたします。その他地域、これも、東京を囲んでいる埼玉、千葉、神奈川、この3地域、並びに京阪神、すなわち京都府、大阪府、兵庫県、この往来につきましては、「特に慎重な行動」をお願いいたします。感染者が目下増加しております、愛知県並びに福岡県につきましては、「慎重な行動」をお願いいたします。東京は「回避」、埼玉、千葉、神奈川、京都、大阪、兵庫は「特に慎重な行動」、そして愛知、福岡は特にというのはございませんが、「慎重な行動」を要請いたします。

静岡県>県民の皆様へ 川勝知事からのメッセージ(7月22日)

今年の夏は東京から一番近い海水浴場は東伊豆になります。

長野県

長野県では「新型コロナウイルス感染症 各都道府県感染状況モニタリング表」を連日更新しています。本来は国がやるべきことではないのかと思わなくもありませんが、私は重宝しています。

24日現在、埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山、福岡の12都府県は「往来の必要性を検討し、慎重に判断するとともに、高齢者等の重症リスクの高い方にはできるだけ往来を控えることを検討する」、北海道、宮城、栃木、岐阜、広島、香川、佐賀、長崎、鹿児島の9道県は「慎重な行動」を求めています。

陽性者が確認された地元銀行の支店にコンクリート片が投げ込まれて窓を割られたという事件も起こっていますが、旅行者向けの「信州版 新たな旅のすゝめ」が公開されたのはかなり早い時期でした。

島根県

島根は7月14日に劇場クラスターで2か月ぶりの感染者を出しましたが、本人は無症状で濃厚接触者なしでした。実習を控えた看護学科のある県立大学の学生だったことでキャンパスは閉鎖され、666名もの検査が実施されています(全員陰性)。

島根県「県民のみなさまへのお願い」
島根県>新型コロナウイルス感染症に関する情報

島根県のWebサイトでは、テキストではなく画像で「県民のみなさまへのお願い」が掲載されています。「東京に行かれた際には、新宿区歌舞伎町に類する繁華街への夜の外出や、接待を伴う飲食店等の利用はできるだけ控えてください」ということです。

香川県

小豆島では7月17日に初めての感染者が出ました。離島の場合、病床があっても常勤医師や看護師が確保できるかどうかは別の問題で、与論島のように院内感染が起こるとパニックです。小豆島では一部でイベントの中止や臨時休業、営業時間の短縮などが発生しています。

浜田知事は10日に東京への移動について「移動自粛は求めないが、別の手段で済ませられないか、慎重に判断してほしい」と語ったと報じられていますが、17日の対策本部会議後の会見では「県外への移動について慎重に検討いただくよう協力要請」と名指しを避けています。

愛媛県

中村知事は6月のうちから東京の感染者数への警戒感を隠しませんでしたが、7月初めに予定されていた自らの東京出張を取りやめています。

 まず、私自身、来週予定していた国への重要施策要望については、出張は取りやめることといたします。別のかたちで電話等も駆使しながら、重要要望をさせていただきたいと思っております。また私自身の訪問は今後の東京の感染状況も踏まえまして、これを見極めて日をあらためて訪問をしたいと思います。

愛媛県>新型コロナウイルス感染症等に関する記者発表の要旨について(7/3)

7/14の会見では首都圏等からの帰省について「控えていただきたい」と述べています。

東京をはじめとする首都圏の感染状況や他の地域への感染拡大状況を見ますと、県外からの人の移動に伴うウイルス持ち込みのリスクは相当高いと思って、構えなければいけないのではないかと思います。これまでも、東京(での1日当たりの感染者)が50人ぐらいの早い段階から、首都圏への移動の注意喚起を促させていただきましたけれども、早めに対応を取るということが大事でございます。特に、高齢者や基礎疾患を持つご家族がいらっしゃるご家庭におかれましては、今回は、首都圏や感染拡大地域からの帰省は、願わくば控えていただきたいというふうに思います。そういう場合は、オンラインで対話していただくとか工夫していただいて、これも感染リスクの回避につながりますので、ぜひ、今一度ご家族で相談をしていただきたいということをお願い申し上げたいと思います。

愛媛県>新型コロナ感染症に係る水際対策および患者推計と新たな病床確保計画等に関する記者発表の要旨について(7/14)

佐賀県

首都圏との往来は、やむを得ない場合を除き、できるだけ自粛してください。

佐賀県>【7月10日更新】県民の皆さまへのお願い

7月10日発出の首都圏との往来自粛はまだ継続中です。

○読売新聞
 最後、首都圏への往来の自粛は引き続きということだったんですけれども、関西と近くの福岡も徐々に増えてきている状況であります。これについての考え方を。
○知事
 今回も大分そこは議論をさせていただきました。関西も福岡も増えているわけですけれども、今回は特に首都圏というところについてのみ継続させていただくということ。様々な国の説明状況、それから、都や府の説明状況、そして、我々としての分析も含めて、総合的に勘案して、今回は首都圏ということ。今後さらに状況を見据えながら、その他の地域の展開も考えていきたいと思います。

佐賀県>第三十一回佐賀県新型コロナウィルス感染症対策本部会議後の知事インタビュー

佐賀県の感染者は5月16日に47人目、7月20日に48人目で、7月24日には63人まで増えています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました