ワクチン接種が進んだモルディブで感染拡大中

なぜモルディブ国旗に星はないのか?

モルディブ諸島はインド半島南端のコモリン岬から約600キロです。イギリスから独立したのは1965年です。

モルディブ

表記が揺れているようなので、とりあえずgoogle検索してみました。外務省が「モルディブ」表記ですからそれに合わせます。

モルディブ約 16,900,000 件
モルディヴ約 22,900,000 件
モルジブ約 894,000 件
モルジヴ約 3,610 件
▲Maldives共和国の表記

モルディブの国旗には三日月が使われています。三日月と星がセットの場合、おおむねイスラム国家だと相場は決まっています(シンガポールの最大宗派は仏教)。トルコ国旗がオスマン・トルコ時代の国旗を継承した「原型」です。

三日月が配されている国旗
▲三日月を配した国旗

星は五芒星が一般的ですが、マレーシアやアゼルバイジャンのようなケースもあります。星の数も1つでないパターンがあったりしますし、三日月の形も一様ではありません。モルディブもイスラム国家ですが、三日月だけで星がありません。なぜ星がないのかという疑問は解決しませんでした。

ツッコミどころはもう1つあります。モルディブの首都マレは北緯4度です。赤道付近で見える三日月は、「C」の字を左に倒したモーリタニア国旗のような形です。私は勝手にハンモック型の三日月と呼んでいます。

ワクチン接種は世界10位なのに感染拡大

外務省の基礎データによればモルディブの人口は2019年の数値で53.4万人(モルディブ人37.3万人、外国人16.1万人)ということです。公用語は現地語です。コロナ前は人口の約3倍の観光客を受け入れていたようです。

観光はGDPの20.2%を占める主な外貨獲得源。1島1リゾート計画に基づき、全国1192島のうち145島がリゾート島となっている。2018年の観光客は148万人で、多い順に中国(28.3万人)、ドイツ(11.7万人)、英国(11.4万人)である(日本は4.2万人、第9位)。

外務省>モルディブ共和国基礎データ

モルディブは100人当たりのワクチン接種回数が84.5人です(5/19)。イギリスより少ないもののアメリカよりワクチン接種は進んでいます。ところが、新型コロナ感染者はこのところ急増しています。

モルディブの新規陽性者数の推移
モルディブの新規陽性者数の推移(Johns Hopkins大 5/19)

隣国のスリランカより少し遅めです。

スリランカの新規陽性者数の推移
スリランカの新規陽性者数の推移(Johns Hopkins大 5/19)

もちろん、インドの影響と思われます。モルディブは5月13日にインドからの入国を禁止しています。日本が14日ですので、かなり遅かったわけです。

インドの新規陽性者数の推移
インドの新規陽性者数の推移(Johns Hopkins大 5/19)

医療は限られていると思われますが、今のところの致死率はシンガポール並みに低めです。これから上がってくるはずです。

感染者死亡者致死率人口比感染率
モルディブ47,4211050.22%2.05924.4
スリランカ151,3431,0510.69%0.4971.0
インド25,496,330283,2481.11%2.07186.6
▲3か国のコロナ感染者数等(5/19)

「人口比」は人口1万人当たりのコロナ死亡者数、「感染率」は人口1万人当たりの感染者数です。900人台はインド以東のアジアでは突出しています(人口は「GLOBAL NOTE」の53.1万人を用いました)。

海面1.5m上昇で国土の80%が消失

陰性証明だけで渡航でき、観光客に隔離期間を求めていないモルディブですが、実は昨年3月から緊急事態宣言は継続されています。

1 モルディブ保健庁は、コロナウイルス感染拡大を防ぐため、5月5日から15日まで、下記の行動制限措置をとることを発表しました。
(1)公園等の公共スペース、体育館、ランニングトラック(運動場)、プールの閉鎖(マレ圏)
(2)スポーツ活動及び競技会の禁止(マレ圏)
(3)深夜0時から翌朝4時まで車両の通行禁止(マレ圏)
(4)特別許可を得た渡航を除き、住民島への渡航を禁止
(5)インドから到着するモルディブ人及び就労許可保持者は、14日間の自己隔離の後、PCR検査が必要。
(6)ワクチンを2回接種した者への渡航緩和措置の停止
※警察、国軍、医療従事者とその車両、救急車、保健衛生緊急オペレーションセンター発行の許可証保持者、急患は対象外となります。
2 昨年3月12日に発出された緊急事態宣言が6月3日(木)まで再延長されます。
3 公共の場でのマスク着用義務他が課せられています。
4 各種規制に対する違反者には罰金が課せられますので、十分注意してください。

在モルディブ日本国大使館>新型コロナウイルスに関する注意喚起(64:感染拡大にともなう行動制限強化及び緊急事態宣言の再延長)5/5

日本からの直行便はなく、スリランカやシンガポールでの乗り継ぎになります。いずれにしても渡航ルートは空港島にほぼ限られるわけですが、その空港島では12時間の外出制限です。

1 モルディブ保健庁は、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、5月12日より1週間、マレ、フルマレ、ヴィリンギリ、ティラフシ、グリファル、フルレ(空港島)において、夕方4時から翌朝4時までの外出を禁止することを発表しました。
2 5月12日から18日まで、カフェ及びレストランは、配達またはテイクアウトでのみ利用が可能となります。
3 モスクでの集団礼拝も中止となっています。
4 公共の場でのマスク着用義務他が課せられています。
5 各種規制に対する違反者には罰金が課せられますので、十分注意してください。

在モルディブ日本国大使館>新型コロナウイルスに関する注意喚起(67:マレ圏における外出時間制限措置の強化)5/11

この措置は25日まで延長されています。

モルディブはツバルやキリバスなどとともに海面上昇による水没危機が囁かれている国でもあります。最大標高は2.5mと言われています(どの島なのか判明しませんでした)。

2019年11月撮影のストビューです。左が首都のマレ島、右にうっすら見えるのが空港島です。

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