第4波突入、3度目の緊急事態宣言は不可避

韓国との共通点

韓国の新型コロナ累積感染者はJohns Hopkins大の感染マップ午後7:28更新時で101,575人です。中国は101,663人ですので、とうとう韓国が中国を追い抜きました。韓国の新規感染者の推移は次のとおりです。

韓国の新規感染者の推移
韓国の新規感染者の推移(Johns Hopkins大)

第1波と第2波の波間に当たる6月や7月はおおむね1日50人前後で推移しています。第2波と第3波の間は100人前後です。日本とほぼ同時期に第3波が始まりましたが、ピークは12月でした。その後は1日400~500人で小康状態を保っています。

回を重ねるごとにベースラインが上昇していることに着目したくなります。日本のグラフとの共通点だからです。参考までに韓国の検査陽性率は次のように推移しています。陽性率は第3波のピークでも3%台です。

韓国の陽性率の推移
韓国の検査陽性率の推移(Testing for COVID-19

第4波を迎えた日本の場合

国内の新規感染者の推移は次のとおりです。始まったばかりの第4波はすでに第2波のピーク以上です。韓国は下げ止まりをキープしていますが、日本は早々に反動を招いています。韓国のようにキープできれば、ワクチンという救世主が颯爽と現れるのを待つことができます。

日本の新規感染者の推移
日本の新規感染者の推移(Johns Hopkins大)

このグラフを見て、明日から下降局面に転じたり平らなグラフになるとは誰も思わないはずです。実効再生産数は全国で1.2です。第1波と第2波の波間は50人前後です。第2波と第3波の間は500人前後です。第3波後は1000人程度に落ちただけです。ベースラインが倍ですから、第4波は第3波以上になるだろうと想像するのは自然なことです。

日本の陽性率はちょうど3%台に乗ってきたところです。繰り返しますが、韓国は第3波のピークで3.5%でした。

日本の検査陽性率の推移
日本の検査陽性率の推移(Testing for COVID-19)

早すぎる拡大

直近1週間の人口10万人当たりの感染者数は次のとおりです。1週間前の愛媛は1人未満でした。拡大のスピードが早すぎますが、愛媛の場合は繁華街クラスターです。愛媛でも変異ウイルスは見つかっていますが、まだ6例のようです。

直近1週間の人口10万人当たりの感染者数(NHK 特設サイト ~3/27)

上位10都府県のGoogle感染予測は次のようになっています。向こう28日間の感染者数予測値です。

公開日3月25日3月26日3月27日3月28日
予測期間323-419324-420325-421326-422
宮城5,5244,2746,2045,123
山形315249365467
埼玉2,5713,4583,5002,975
千葉2,9603,1122,7632,579
東京15,40522,58722,91321,494
大阪7,23610,60510,09914,103
兵庫3,9667,1426,5986,305
奈良182222350359
愛媛62178292462
沖縄9531,4171,6681,606
全国53,23167,30569,65271,191
▲10都府県のGoogle予測値

東京が1,000人に達するのは4月16日、全国では4月22日に5,000人に達するという予測になっています。やはり年度替わりはどうしても増えることになるのでしょう。今のところ最後の5,000人台は1月21日です。

Google予測値
Google感染予測(3/28 全国)

5本の柱

緊急事態宣言の解除に際して、菅総理はリバウンド防止のための「5本の柱」を掲げました。

宣言の解除に当たり、感染の再拡大を防ぐための5本の柱からなる総合的な対策を決定いたしました。国と自治体が連携して、これらを着実に実施してまいります。

総理官邸>3/18 新型コロナウイルス感染症に関する菅内閣総理大臣記者会見

「5本の柱」とは次の5つです。

  1. 飲食の感染対策
  2. 変異株対策の強化
  3. モニタリング検査など感染拡大防止策の強化
  4. ワクチン接種の着実な推進
  5. 医療提供体制の充実

5番目の「医療提供体制の充実」について、内閣官房Webサイトには次のように記載されています。

・次の感染拡大に備え、概ね4月中を目途に「検査体制整備計画」を見直します
<略>
・地域で一般医療とコロナ医療の両立について改めて協議し、病床・宿泊療養・自宅療養の役割分担の徹底や総合的な調整体制の整備により病床活用を効率化した上で、患者受入が実際に可能なコロナ病床・宿泊療養施設を確保します。5月中までに「病床・宿泊療養施設確保計画」を見直します

内閣官房>新型コロナ感染症対策 緊急事態宣言解除後の対応

見直していただけるのは4月中または5月中とのことです。第3波の2倍でも対応できる病床を揃えるのは5月が目標なのです。3月のうちに第4波が始まってしまうのは想定外だったかもしれません。来週にはマンボウが必要になりそうな気配です。

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