無策
7月12日に東京では4回目となる第5波の緊急事態宣言が発出されました。この時点では東京の新規感染者数は週移動平均で756人でした。2週間後の7月26日には倍増の1553人です。
7/12 | 756.7人/日 | |
7/26 | 1553.9人/日 | 2.05倍 |
8/09 | 4135.4人/日 | 2.66倍 |
さらに2週間経過した8月9日には4135人に達しています。この2週間では2.6倍です。最初の2週間で効果が見られなかったことを漫然と継続するのは、何もしていないのと同じです。
1週間前は第3ステージ相当以上が26都道府県でしたが、今では第4ステージ相当以上が30都道府県に広がっています。検査数の多い広島は第3ステージ相当で踏みとどまっています。
Google予測
最新(8/10)のgoogle予測では、東京は8月17日に1万人を突破し、全国では8月12日に2万人に達するという予測です。
Google予測で深刻なのは、死亡者数が28日間で3504人という数値になっていることです。年間換算では4万5000人オーバーとなり、もはや許容範囲内とは言えません。
東京の陽性率と発症日別感染者数
東京の陽性率は週移動平均で20%超ですので、捕捉されない陽性者が多数潜んでいるはずです。イランの47.3%(8/9)、メキシコの42.9%(8/8)、エクアドルの35.7%(8/2)、ミャンマーの32.4%(8/5)には勝っていますが、とてもオリンピック開催都市の水準ではありません。引き合いに出しては失礼ですが、インドの陽性率は2.2%(8/9)、ベラルーシは6.0%(8/9)です。
東京の発症日別感染者数は次のとおりです。ピークは7/27と8/2ですが、7/27の5日前は五輪開会式前日の7/22になります。
最短でも9月3連休まで延長
第4ステージ相当30都道府県の実効再生産数は次のとおりです。
都道 府県 | 10万人 当たり | 実効 8/7 | 実効 8/8 | 実効 8/9 |
北海道 | 41.28 | 1.30 | 1.22 | 1.22 |
宮城 | 27.93 | 1.75 | 1.81 | 1.77 |
福島 | 32.39 | 1.26 | 1.19 | 1.16 |
茨城 | 60.38 | 1.39 | 1.32 | 1.28 |
栃木 | 48.97 | 1.14 | 1.15 | 1.15 |
群馬 | 49.23 | 1.53 | 1.41 | 1.44 |
埼玉 | 118.10 | 1.35 | 1.33 | 1.32 |
千葉 | 106.01 | 1.40 | 1.32 | 1.29 |
東京 | 207.94 | 1.23 | 1.21 | 1.20 |
神奈川 | 137.29 | 1.42 | 1.38 | 1.28 |
富山 | 28.07 | 1.46 | 1.52 | 1.61 |
石川 | 49.38 | 0.93 | 0.89 | 0.93 |
福井 | 28.13 | 1.25 | 1.26 | 1.16 |
山梨 | 48.83 | 1.86 | 1.72 | 1.50 |
静岡 | 37.62 | 1.38 | 1.44 | 1.49 |
愛知 | 32.77 | 1.40 | 1.38 | 1.38 |
三重 | 28.80 | 1.77 | 1.74 | 1.73 |
滋賀 | 44.34 | 1.77 | 1.72 | 1.63 |
京都 | 73.75 | 1.44 | 1.45 | 1.49 |
大阪 | 90.59 | 1.25 | 1.22 | 1.27 |
兵庫 | 55.31 | 1.48 | 1.42 | 1.41 |
奈良 | 45.04 | 1.54 | 1.38 | 1.39 |
鳥取 | 34.53 | 1.32 | 1.18 | 1.17 |
岡山 | 36.72 | 1.60 | 1.40 | 1.39 |
香川 | 27.72 | 1.72 | 1.54 | 1.36 |
福岡 | 95.73 | 1.57 | 1.51 | 1.50 |
佐賀 | 27.48 | 1.53 | 1.53 | 1.39 |
熊本 | 45.56 | 1.53 | 1.53 | 1.54 |
鹿児島 | 29.21 | 1.89 | 2.07 | 2.16 |
沖縄 | 257.12 | 1.35 | 1.34 | 1.34 |
全国 | 1.34 | 1.31 | 1.29 |
石川のほかに高知と島根の3県は3日連続で「1」以下です。実効再生産数は低下傾向にありますが、減少に転じるのは早くてもお盆明けになります。石川は8月末で解除できるかもしれませんが、それ以外は延長必至です。
コメント