1970年代以降の内閣官房長官と自民党幹事長

1970年代以降の官房長官と幹事長

1970年1月14日発足の第3次佐藤内閣以降の内閣官房長官と自民党幹事長をリストアップしました。2桁の数値は生年(西暦下2桁)です。は総理から見て他派閥(他党)、は野党時代の自民党総裁から見て他派閥、は本人が無派閥です。

総理大臣内閣発足日官房長官自民党幹事長(幹事長代行)
01佐藤栄作1970/01/1401保利茂18田中角栄
01佐藤栄作1971/07/0524竹下登01保利茂
18田中角栄1972/07/0709二階堂進01橋本登美三郎
18田中角栄1972/12/2209二階堂進01橋本登美三郎
18田中角栄1973/11/2509二階堂進01橋本登美三郎
18田中角栄1974/11/1124竹下登09二階堂進
07三木武夫1974/12/0912井出一太郎18中曽根康弘
07三木武夫1976/09/1512井出一太郎07内田常雄
05福田赳夫1976/12/2413園田直10大平正芳
05福田赳夫1977/11/2824安倍晋太郎10大平正芳
10大平正芳1978/12/0723田中六助09斎藤邦吉
10大平正芳1979/11/0913伊東正義12桜内義雄
11鈴木善幸1980/07/1719宮沢喜一12桜内義雄
11鈴木善幸1981/11/3019宮沢喜一09二階堂進
18中曽根康弘1982/11/2714後藤田正晴09二階堂進
18中曽根康弘1983/12/2732藤波孝生23田中六助
18中曽根康弘1984/11/0132藤波孝生14金丸信
18中曽根康弘1985/12/2814後藤田正晴14金丸信
18中曽根康弘1986/07/2214後藤田正晴24竹下登
24竹下登1987/11/0637小渕恵三24安倍晋太郎
24竹下登1988/12/2737小渕恵三24安倍晋太郎
22宇野宗佑1989/06/0321塩川清十郎37橋本龍太郎
31海部俊樹1989/08/1019山下徳夫42小沢一郎
1989/08/2527森山真弓42小沢一郎
31海部俊樹1990/02/2823坂本三十次42小沢一郎
31海部俊樹1990/12/2923坂本三十次42小沢一郎
(91/04)37小渕恵三
19宮沢喜一1991/11/0539加藤紘一27綿貫民輔
19宮沢喜一1992/12/1237河野洋平26梶山静六
38細川護煕1993/08/0934武村正義37森喜朗
35羽田孜1994/04/2840熊谷弘37森喜朗
24村山富市1994/06/3026五十嵐広三37森喜朗
24村山富市1995/08/0824野坂浩賢27三塚博
(95/10)39加藤紘一
37橋本龍太郎1996/01/1126梶山静六39加藤紘一
37橋本龍太郎1996/11/0726梶山静六39加藤紘一
37橋本龍太郎1997/09/1131村岡兼造39加藤紘一
37小渕恵三1998/07/3025野中広務37森喜朗
37小渕恵三1999/01/1425野中広務37森喜朗
37小渕恵三1999/10/0534青木幹雄37森喜朗
37森喜朗2000/04/0534青木幹雄25野中広務
37森喜朗2000/07/0444中川秀直25野中広務
37森喜朗2000/12/0536福田康夫40古賀誠
42小泉純一郎2001/04/2636福田康夫36山崎拓
42小泉純一郎2002/09/3036福田康夫36山崎拓
42小泉純一郎2003/09/2236福田康夫54安倍晋三
42小泉純一郎2003/11/1936福田康夫54安倍晋三
42小泉純一郎2004/09/2744細田博之41武部勤
42小泉純一郎2005/09/2144細田博之41武部勤
42小泉純一郎2005/10/3154安倍晋三41武部勤
54安倍晋三2006/09/2650塩崎恭久44中川秀直
54安倍晋三2007/08/2738与謝野馨40麻生太郎
36福田康夫2007/09/2644町村信孝38伊吹文明
36福田康夫2008/08/0244町村信孝40麻生太郎
40麻生太郎2008/09/2442河村建夫44細田博之
47鳩山由紀夫2009/09/1649平野博文46大島理森
46菅直人2010/06/0846仙谷由人57石原伸晃
46菅直人2010/09/1746仙谷由人57石原伸晃
46菅直人2011/01/1464枝野幸男57石原伸晃
57野田佳彦2011/09/0249藤村修57石原伸晃(43田野瀬良太郎
57野田佳彦2012/01/1349藤村修57石原伸晃(43田野瀬良太郎
57野田佳彦2012/06/0449藤村修57石原伸晃(43田野瀬良太郎
(2012/09)57石破茂(46菅義偉
57野田佳彦2012/10/0149藤村修57石破茂(46菅義偉
54安倍晋三2012/12/2646菅義偉57石破茂(44細田博之)
54安倍晋三2014/09/0346菅義偉45谷垣禎一(44細田博之)
54安倍晋三2014/12/2446菅義偉45谷垣禎一(44細田博之)
54安倍晋三2015/10/0746菅義偉45谷垣禎一(44細田博之)
54安倍晋三2016/08/0346菅義偉39二階俊博(54下村博文)
54安倍晋三2017/08/0346菅義偉39二階俊博(63萩生田光一)
54安倍晋三2017/11/0146菅義偉39二階俊博(63萩生田光一)
54安倍晋三2018/10/0246菅義偉39二階俊博(63萩生田光一)
54安倍晋三2019/09/1146菅義偉39二階俊博(59稲田朋美)
46菅義偉2020/09/1655加藤勝信39二階俊博(60野田聖子
57岸田文雄2021/10/0462松野博一49甘利明(55梶山弘志
▲1970年代以降の内閣官房長官と自民党幹事長

岸田新内閣発足

田中内閣以降の18人の自民党総理のうち、官房長官も幹事長も経験せずに総理になるのは、岸田氏で3人目です。海部氏は三木内閣で官房長官でしたが、弱小派閥ですから党の役職としては国対委員長ぐらいです。海部内閣で実権を握っていたのは竹下派でした。

小泉氏は森政権時代に派閥会長を務め、自らは無役に甘んじて中川氏や福田氏を送り出す立場でした。改めて経歴を調べてみましたが目立った自民党での役職は見当たりません。国民的人気が基盤ですので、そういうことは関係ない話なのかもしれません。

官房長官は総理の派閥の後継者と目される人物であることが多く、宏池会は宮沢内閣以来30年近く総裁派閥から遠ざかっていましたので、岸田氏に官房長官経験がないのは仕方のないことです。また、安倍首相-菅官房長官-二階幹事長-麻生蔵相の体制が長く続いたため、幹事長の機会にも恵まれませんでした。

自民党は野党時代の2011年10月に幹事長代のポストを新設しています。幹事長代は複数名いますので、代行は代理より上だったのかとこのとき初めて知りました。総幹分離が定着して、代行は総裁派閥のポストだと私は理解していましたが、新体制では旧竹下派の梶山氏を起用するようです。大派閥の顔色を伺いながらの党運営を強いられるものと思われます。

コロナ関係では、厚生労働大臣に無派閥の後藤茂之氏(1955年生、当選6回)、経済再生担当大臣に麻生派の山際大志郎氏(1968年生、当選5回)、ワクチン担当大臣に岸田派の堀内詔子氏(1965年生、当選3回)が予定されています。報道どおりなら20閣僚のうち16人が神道政治連盟国会議員懇談会の所属議員です。

80代の2人が表舞台から消えて、二階派が微妙な立場に追いやられたというだけのことかもしれません。私より若い総理大臣はいつになったら出現することやら…。

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