「TTF」とは「統一教会高田フォーラム」の略？

私の世代なら、名前が半端に似ているからといって高田延彦と吉田秀彦を間違うことはありません。1962年生まれの高田が新日本プロレスを離脱して第1次UWFに参戦するのは1984年です。一方、1969年生まれの吉田は1992年バルセロナ五輪の柔道78キロ級で金メダル、2002年に総合格闘技に転向します。

吉田転向の年は高田引退の年でもあります。総合では3勝6敗2分けと印象の悪い負け方でミソをつけた高田に対して、吉田はフライ、ハント、小川に勝って9勝8敗1分けです。2人は活躍した時期が異なりますし、キックの高田に対して絞め技の吉田という対比もできます。

たしかに名前は似ていますので、現役時代を知らない世代がランダムに試合の動画だけ見ると混同するのは仕方がないことかもしれません。まったく気づきませんでしたが、この2人は名前だけでなく顔もそこそこ似ているのでした。なるほど間違っても無理からぬことだと妙に納得した次第です。

2019年着工の大和高田市役所新庁舎建築工事は2021年に竣工し、同年7月に市役所は移転しました。その隣にあるのが高田吉田ビルです。市役所通りの対面は旧庁舎の駐車場でした。高田吉田ビルは、高田にある吉田さん所有のビルです。

2015年の教団名称変更前後、この賃貸ビルの3階に高田家庭教会が入居していたようです。教会所在地は「高田吉田ビル3F」です。

ビル敷地の道路脇には入居テナントの案内看板があります。2022年12月撮影のストビューです。

市役所通りの過去ストビューで、この案内看板の2～4階部分がどう変遷したか調べてみました。

▲高田吉田ビルのテナント

4階の「教育・文化フォーラムカルチャー四季」には怪しげな匂いが漂います。2階の「ファミーユ」とは四季つながりです。フランス語の「ファミーユ」は英語の「ファミリー」です。ということは、2～4Fの3フロアが教団施設だったのではないかと推理できます。

3階の「TTF」が何の略称なのか気になります。「T」の1つは高田で決まりでしょう。「F」はやはりフォーラムかと思われます。地方教会ですからフェデレーションはやや不自然です。もう1つの「T」が統一なら「統一教会高田フォーラム」です。

「F」をファミリーと解することもできそうです。その場合は「統一協会高田家庭教会」ということになります。

2015年4月撮影のストビューでは、ちょうど市議会議員選挙とかぶっており、駐車場の隅に「◯◯◯◯後援会事務所」の立て看板が置かれています。教団は賃貸入居ですので、教団との関係を疑わせるものではありません。この候補者は無所属で落選しており、出馬はこの年限りのようです。

さて、近隣の橿原家庭教会は2015年1月に献堂されています。この時点ではまだ大和高田の「TTF」は健在です。「TTF」は高田吉田ビルを退去して香芝市に移転、かつらぎ家庭教会を名乗るようになったものと思われます。

かつらぎ家庭教会は国道168号線沿いです。一転して派手な看板がありますが、もともとはロードサイド型の飲食店でした。

2012年4月のストビューでは「横田寿司」、2013年9月のストビューでは「中国料理味神館香芝支店」です。2つの看板の設置位置と形状は変わっておらず、教団所有物件ではなく賃貸入居であることを窺わせます。セコムステッカーは飲食店時代にはありません。

Google Mapではかつらぎ家庭教会に5件のクチコミがあり、3人が5つ星をつけています。そのうちの1人「安永來」さんは、橿原家庭教会や奈良家庭教会にも5つ星をつけています。教区長として赴任してきた時期のようです。

奈良公園はもとよりユニバも大阪城も甲子園球場も伊勢神宮も天橋立も星5つです。複数のゴルフ場も星5つです。教区長ですから、その「給与」の原資は献金になるはずです。