人件費に充当し自らの政党支部に寄付した平沢勝栄氏

小選挙区9連勝の平沢氏

衆議院に小選挙区制が導入されたのは1996年です。平沢勝栄氏は小選挙区の東京17区で9連勝中です。ただの9連勝ではなく、平沢氏は公明党の支援を受けていません。なにしろ、1996年と2000年は山口那津男・現公明党代表と小選挙区で戦っています。

中選挙区時代の旧・東京10区は竹入義勝・元公明党委員長の選挙区でした。竹入氏の後継が山口代表です。山口氏は中選挙区で2回当選していました。小選挙区初回の1996年は新進党から、2000年は公明党からの出馬でしたが、平沢氏に敗れて比例復活もできず参議院に回ります。

平沢氏が橋本派から山崎派(→石原派)を経て二階派に入会したのが2017年です。志帥会で事務総長を務めていた2020年に菅内閣で初入閣しています。自民党アンケートでは平沢氏の不記載額は5年で1817万円です。

2018472万
2019265万
2020288万
2021792万
20220
5年計1817万
▲平沢氏の不記載額

平沢氏の資金管理団体「勝栄会」の収支報告書は志帥会と同じ1月18日付で訂正されています。

2020(1/18付で訂正)訂正前訂正後増減
収入総額29,598,69432,478,6942,880,000
(前年からの繰越額)634,694634,6940
(本年の収入額)28,964,00031,844,0002,880,000
支出総額26,255,23829,135,2382,880,000
翌年への繰越額3,343,4563,343,4560
「勝栄会」収支報告書(令和2年分)

2020年の訂正では当年の不記載額288万円全額が支出に回されています。

人件費に充当

何に使われたことになっているかというと人件費です。1行目の1040万から752万を引き算すると288万になります。

人件費に支出
「勝栄会」収支報告書(令和2年分)

真っ当な使い途ではありますが、訂正前はこの288万がどう処理されていたのか気になります。人件費の内訳は収支報告書には記載されません。源泉徴収しているかどうかもわからないブラックボックスです。

2021年の不記載は792万円です。

2021(1/18付で訂正)訂正前訂正後増減
収入総額27,375,45635,295,4567,920,000
(前年からの繰越額)3,343,4563,343,4560
(本年の収入額)24,032,00031,952,0007,920,000
支出総額23,256,16929,756,1696,500,000
翌年への繰越額4,119,2875,539,2871,420,000
「勝栄会」収支報告書(令和3年分)

500万の寄付先は自分の政党支部

人件費150万、寄付500万
「勝栄会」収支報告書(令和3年分)

人件費が150万、寄付が500万、繰越が142万で計792万円です。500万の寄付先は「自由民主党東京都第十七選挙区支部」です。

自身の支部に寄付
「勝栄会」収支報告書(令和3年分)

もちろん17支部の支部長は平沢氏です。そこで、2021年の「自由民主党東京都第十七選挙区支部」の収支報告書を閲覧してみました。3月11日現在でまだ訂正されていません。ずいぶんふざけた話です。これで幕引きはあり得ません。

平沢勝栄事務所

葛飾家庭教会

旧・統一教会(統一協会)との関係では、2006年にUPFのイベントに祝電を打ったことが報道されているほか、自民党の「点検」では2018年に「勝栄会」から世界平和女性連合に対して会費の支払いがあったことで氏名公表されています。

世界平和女性連合
「勝栄会」収支報告書(平成30年分)

選挙区内にある教団施設は青砥の葛飾家庭教会です。

葛飾家庭教会

1階に中華料理店が入居しているビルの4階が教団施設のようです。過去ストビューを確認してみましたが、窓ガラスの教団旗や教団マークなどは見当たりませんでした。

ところで、2018年の「勝栄会」収支報告書にはこんな記載があります。

草だんご代
「勝栄会」収支報告書(平成30年分)

卓上メモ帳は高くても1000円代でしょう。1000円としても500冊近くです。プリン代の支払先は工場になっています。直送対応してもらえたようです。ゑびす家さんの草団子は1皿400円だそうです。1000皿分をどう捌いたのでしょう? 政治資金パーティーは10月31日の開催です。

平沢氏はすでに後期高齢者の78歳です。

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