なぜ報道と厚労省発表の死亡者数が一致しないのか?

有名コメディアンの訃報が流れたのは3月30日の午前中です。死亡時刻は29日23時台と報じられています。東京都Webサイトでは次のように30日20時に公表されています。都内9人目の死亡者となるはずです。

志村けん
(第136報)新型コロナウイルスに関連した患者の死亡について

不思議なことに厚労省「新型コロナウイルスに関連した患者等の発生について(3月30日公表分)」には、彼に該当する死亡者がカウントされていません。

新型コロナウイルスに関連した患者等の発生について(3月30日公表分)

同ページによればこの日カウントされた死亡者2名は東京都と相模原市から発表されています。リンクを辿ると、この東京の死亡者とは3月27日に死亡した50代男性であり、東京都は3月28日21時45分にWeb上で公開しています。私の集約では東京都7人目の死亡者です。

たとえば厚労省が毎日夕方に締め切っていた場合、29日夜に公表された死亡者が29日公表分に間に合わなかった可能性はあります。それは理解の範囲内であり、目くじらを立てる話ではありません。ただし、28日夜に公表された50代男性は翌29日分でカウントすべきです。

毎日チェックしている私は、数日前から報道の死亡者数と厚労省の数値が一致しなくなっていることに気づいています。したがって、日テレさんのWebサイトでは次のような断り書きが付されています。報道機関としては賢明な判断です。

これらの図表は2月23日以前は厚労省の報道発表資料を基に、2月24日以降はNNN独自の集計を基に作成しています。

データとグラフで見る新型コロナウイルス

東洋経済のビジュアルサイトは相変わらず厚労省の数値でページを構成しています。これはこれで1つの見識と言えるのかもしれません。3月30日時点で、日テレやNHKは国内死亡者59名、厚労省や東洋経済は56名です。

もともと、もっとも信頼できる数値だろうという判断で厚労省の数値を使っているわけです。まだ死亡者2桁の段階で3人もズレてしまうようでは今後が心配です。ミスはあるものでしょうが、勤労統計不正という前歴があるのですから、せめて1日か2日で修正してほしいものです。私は先週のうちに実際の死亡日と厚労省による発表日を併記する形をとりました。

動画はイギリスの「clap for carers」です。


【2020/04/16追記】

報道と厚労省の死亡者数が一致しない謎については、次のページで「解決」しました。マンパワー不足と想像しますが、学校は休みでバイトも切られた新宿区や文京区在住の学生がいくらでもいるはずです。

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