都道府県別の新型コロナ感染者増加率と退院率(4/13)

新型コロナによる国内死亡者数は各メディアによって異なります。より正確に言えば、都道府県等が発表する死亡者を厚労省がカウントしないケースがかなり増えています。4月13日20時頃にWebページで確認した数値は次のとおりです。

  • NHK 国内141人、クルーズ船12人
  • 日テレ 国内138人、クルーズ船11人、東京42人
  • 時事通信 国内137人、クルーズ船12人、東京42人
  • 毎日新聞 国内102人、クルーズ船12人
  • 朝日新聞 国内138人(102人)
  • 厚労省 国内102人、クルーズ船12人、東京19人

朝日の場合、ページによって数値が異なります。厚労省の数値は1日遅れですが、1日で40人近い差が生じるはずがありません。とりわけ東京の死亡者数はメディアと厚労省では倍以上の差があります。

自治体側は疑い例を含めて厚労省に報告し、厚労省は精査・吟味して集約しているのかもしれません。厚労省が意図的に数値を低く抑えているわけではないと信じたいところです。

なお、自治体の公表資料の内容が当省の公表基準に合致しない場合には、当省の公表基準に合わせて公表することとしている。

新型コロナウイルスに関連した患者等の発生について(4月12日公表分)

【2020/04/16追記】
▲4月13日版の日報以降「都道府県から公表された死亡者数の合計は132名であるが、うち30名については個々の陽性者との突合作業中のため、計上するに至っていない」のような注釈が付されるようになりました。要は、事務処理の手が回らないということのようで、隠蔽しているわけではないそうです。実際、死亡者の性別さえ発表されないケースも少なくありませんが、まだ100人程度の段階でこれでは先が思いやられます。

本来、今日は中3日で世界各国の感染者数等をウォッチする日ですが、相次ぐ院内感染で国内が慌ただしくなってきましたので、中4日の国内を優先させます。

★陽性、入院、退院、死亡→「新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について(令和2年4月13日版)」の患者数、現在は入院等、退院者、死亡者の数値
★増加率→今回の患者数/前回4月8日版の患者数
★退院率→(退院/(退院+死亡))×100
★致死率→(死亡/陽性)×100

陽性増加率入院退院死亡退院率
全国7,1231.716,23978210288.5
東京2,0801.732,004571975.0
大阪8121.68679127695.5
神奈川4781.7142744786.3
千葉4551.6041239490.7
埼玉3861.8535526583.9
兵庫3751.74303591381.9
福岡3622.6635570100.0
愛知3191.24234632274.1
北海道2671.35981581193.5
京都1931.3915733391.7
石川1132.2210850100.0
茨城1091.42979375.0
岐阜1052.06995183.3
群馬903.10835271.4
福井881.54806275.0
沖縄662.446330100.0
高知601.6746140100.0
広島562.955330100.0
宮城521.935020100.0
大分421.3132100100.0
新潟421.2418240100.0
静岡414.103830100.0
奈良411.463380100.0
滋賀382.113530100.0
福島381.583530100.0
栃木352.333050100.0
山梨351.843320100.0
山形341.793400
和歌山341.211617194.4
富山302.503000
愛媛301.30244266.7
長野292.072630100.0
熊本281.33234180.0
山口231.772030100.0
青森222.001930100.0
宮崎172.431430100.0
三重171.31890100.0
岡山161.331510100.0
秋田151.361050100.0
長崎141.561220100.0
佐賀131.441210100.0
香川84.00710100.0
島根7700
鹿児島41.33400
徳島31.00030100.0
鳥取1100
岩手0000

東京の感染者数が2000人超、大阪も800人超となり、5日前の前回は感染者数4位だった神奈川が3位に、前回7位の埼玉が5位に浮上しています。石川、茨城、岐阜の3県が100人を突破して3桁以上は13都道府県となりました。

感染者の増加率では、静岡と香川が4倍以上、群馬が3倍です。全国でも1.7倍となり、状況は一段と悪化しています。気温との関係では沖縄の増加が気になります。話題の愛知は1.24倍ですので、腰の重い政府は簡単には動かないでしょう。初期に感染拡大した愛知の場合は母数が大きいため、倍加日数ではどうしても不利になります。

入院者数では前回8位の福岡が5位に上がっています。政府による緊急事態宣言対象都府県の面目躍如と言えなくもありません。福岡ではこの5日間に退院者が出ていませんので、新たな感染者数がそのまま入院者数に足し算されるわけです。

退院率(生還率)は、愛媛、群馬、愛知、東京、茨城、福井の6都県が75%以下です。もちろん、この数字が維持されることはないはずですが、入院すると4人に1人はアウトという計算になります。メディアによる東京の死亡者数は42人ですので、この数値を使うなら4割がアウトです。

表の項目からは外していますが、全国の致死率は1.4%です。ただし、厚労省が外した死亡者を加えると2%になります。また、人口1万人当たりの感染率は全国で0.563人ですが、東京が1.505人、福井が1.137人です。

北九州空港

福岡では東横インが軽症者や無症状者用の宿泊施設になっているようです。北九州空港の人工島内の立地です。北九州空港の発着便はほぼ半減していますが、早朝便や深夜便はまだ残っています。

空港の所在地は「北九州市小倉南区空港北町」で、ホテルは「京都郡苅田町空港南町」との境界付近にあります。北九州空港のアメダス観測所は「空港北町」の名称が付けられており、今年3月15日には瞬間最大風速1位でした。

福岡県の感染者はその6割近くが福岡市に集中しています。福岡市の人口比率は31%程度です。人から人に感染する以上、当たり前のことですが、都市部で顕著な感染が見られるという一般的な傾向は福岡でも例外ではありません。

福岡県には人口10万人以上の市が2つの政令市を含めて8自治体ありますが、熊本県境の大牟田市はまだ無傷です。美容院クラスターが発生した豊前(ぶぜん)市は、人口2.5万人弱で9人の感染者を抱えており、1万人当たりの感染率は3人台になります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました