ヨーロッパ諸国の陽性率は軒並み2桁台

Googleさんが新型コロナ感染予測の日本版を公開しました。アメリカ版があるのは知っていましたが、ヨーロッパが先だろうと思っていましたので意表を突かれた感じです。11月15日から12月12日までの28日間で、日本では5万3321人(北海道は1万6877人)の新規陽性者が出ると予測されています。指数関数的な急カーブではなく、比較的なだらかな上昇曲線です。

日本全体で1日3000人に迫るのはまだ先のことのようですが、北海道の累積陽性者は11/17現在で6000人弱です。すでに基幹病院で院内感染が発生しています。いくら病床が確保されていても医療スタッフが自宅待機になれば病床として機能しません。札幌が埋まると北海道全体が綱渡りになります。

「感染リスクが回避できない場合は外出・往来の自粛」では足りないのではないかと思われます。感染予測サイトはGoogle以外にもあります。北海道に関しては第2波の沖縄の比ではない悲観的な数字も出ています。

とりあえずGoogleさんの予測は今後、検証の対象とします。Googleの予測どおりなら、北海道ではこの先4週間の新規陽性者は人口1万人当たり31.9人です。以下、大阪8.8人、東京7.4人、奈良4.3人、神奈川3.9人、埼玉3.7人、愛知3.6人、沖縄3.2人、兵庫2.8人、宮城2.3人、千葉2.2人、茨城と和歌山が1.9人、長野と滋賀が1.8人、熊本1.7人と続いています。

5500万人を突破した世界の新型コロナ感染者

Johns Hopkins大11/17 午後8:26時点の世界各国の感染状況です。前回同様、陽性者数上位38か国に主としてアジアの11か国を表に加えています。今回は直近1週間の陽性率をOur World in Dataから拾いました。

国・地域陽性者致死率人口比感染率陽性率
全世界55,147,0322.4%1.74272.3
アメリカ11,206,0672.2%7.513340.512.3%
インド8,874,2901.5%0.95564.94.3%
ブラジル5,876,4642.8%7.866278.4
フランス2,041,2932.2%6.928313.418.4%
ロシア1,954,9121.7%2.305134.03.8%
スペイン1,496,8642.8%8.827320.312.5%
イギリス1,394,2993.7%7.736206.57.3%
アルゼンチン1,318,3842.7%7.978294.4
イタリア1,205,8813.8%7.553199.216.1%
コロンビア1,205,2172.8%6.799239.4
メキシコ1,009,3969.8%7.74979.153.4%
ペルー937,0113.8%10.837288.2
ドイツ822,0531.6%1.53998.48.0%
イラン788,4735.4%5.12195.127.2%
ポーランド752,9401.4%2.863198.747.0%
南アフリカ752,2692.7%3.469128.58.9%
ウクライナ573,7581.8%2.311130.421.3%
ベルギー537,8712.7%12.667466.117.3%
チリ532,6042.8%7.842281.04.1%
イラク521,5422.2%2.979132.717.1%
インドネシア474,4553.2%0.41512.814.1%
チェコ465,5231.4%6.002435.526.3%
オランダ459,8371.9%5.032269.0
バングラデシュ436,6841.4%0.38426.811.9%
トルコ417,5942.8%1.39150.11.9%
フィリピン410,7181.9%0.72738.06.8%
ルーマニア373,4742.4%4.686192.924.2%
パキスタン361,0822.0%0.33216.75.9%
サウジアラビア353,5561.6%1.656103.20.7%
イスラエル325,1430.8%3.212381.72.1%
カナダ305,4493.6%2.96081.67.7%
モロッコ296,1891.6%1.33081.223.2%
スイス274,5341.3%4.187319.628.2%
ポルトガル225,6721.5%3.395220.714.8%
オーストリア214,5970.9%2.172239.624.0%
ネパール211,4750.6%0.43673.924.1%
エクアドル180,6767.2%7.492104.0
スウェーデン177,3553.5%6.142176.710.5%
日本121,2451.6%0.1499.64.8%
中国91,8765.2%0.0330.6
ミャンマー70,1612.3%0.29613.0
シンガポール58,1300.0%0.048100.20.0%
マレーシア49,7300.6%0.10015.65.4%
韓国28,9981.7%0.0965.71.6%
オーストラリア27,7603.3%0.36011.00.0%
香港5,4702.0%0.1457.4
タイ3,8781.5%0.0090.6
ベトナム1,2832.7%0.0040.1
台湾6051.2%0.0030.31.5%
▲国別新型コロナ陽性者数(Johns Hopkins大)等
陽性者数

ヨーロッパ諸国の感染拡大がようやくピークアウトを迎えたようです。前回集約時(11/8)から10万人以上陽性者が増えたのは、アメリカ、インド、フランス、イタリア、ブラジル、ポーランド、イギリス、ロシア、スペイン、ドイツ、イラン、ウクライナの12か国です。

シンガポールの新規陽性者数の推移
シンガポールの新規陽性者数の推移(Johns Hopkins大)

シンガポールがこのところ、きっちり抑えています。シンガポールは年中30℃ですが、さすがにこれから2月までは乾燥期です。第1波は多湿期でした。シンガポールにとっての日本は「リスクの高い国」に分類されています。

要件が緩和されたビジネストラックで渡航する場合でも、入国には陰性証明が必要です。しかも入国時に自費で再検査を受けて、陰性が判明するまで隔離を求められます(陽性なら医療費は自己負担)。それでも公共交通機関は利用不可、会議は10人まで、追跡アプリ必須という条件になるようです。

致死率(死亡者数/陽性者数)

陽性者数を死亡者数で割った致死率は2.4%となりました。前回4%台だったイタリア、イギリス、カナダ、スウェーデンも3%台です。そろそろこの致死率のウォッチは必要ないのかもしれません。

人口比(人口1万人当たりの死亡者数)

前回は5人台だったイタリアが6人台に、5人台だった北マケドニアとモンテネグロが6人台に、前回2人台だったスロベニアは4人台になっています。この数値はその性質上減ることはありません。日本は1万人当たりの死亡者数が0.149人ですが、アジアの中では必ずしも低いわけではありません。

感染率(人口1万人当たりの陽性者数)

規定打席外のアンドラが1万人当たり768人、バーレーンが517人、カタールが481人です。日本の9.6人は世界的には格段に低いわけですが、ベトナム0.1人、台湾0.3人、タイ0.6人、韓国5.7人、香港7.4人ですので、やはりアジアでは必ずしも低くありません。

陽性率

ポーランド47%、ブルガリア37.9%、クロアチア28.4%、スロベニア26.4%、チェコ26.3%、ルーマニア24.2%、セルビア23.6%、ハンガリー21.5%と東欧が高くなっています。WHOの本部のあるスイスも28.2%です。

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