Google新型コロナ感染予測の検証（12/1-28）

Googleの新型コロナ感染予測がどの程度の精度があるのか検証してみます。表の「実績」は12月1日から12月28日までの都道府県別新規感染者数です。「予測～28」は12月3日のGoogle予測（予測対象期間は12/1～28）、「予測～29」は12月4日に更新された数値（12/2～29）、「予測～30」は12月5日更新の数値（12/3～30）です。「割合」は12月28日までの累積感染者数に占める12月の新規感染者数の割合、「感染率」は人口1万人当たりの累積感染者数です（12/28時点）。なお、末尾行の「全国」とは47都道府県の合計値であり、検疫などは含まれません。

47都道府県トータルではGoogleの予測より約2万人少なかったわけですが、予測数を基準にすると実績は79％です。104％の青森が一番近く、116％の岩手、89％の東京、117％の神奈川、90％の長野、85％の岡山、92％の山口は的中の部類に入るはずです。

一方、高知は予測数35人に対して実績が482人でしたので13.77倍でした。広島、長崎、熊本、鹿児島が予測の3倍以上です。予測の半分以下だったのは、37％の北海道、32％の静岡、43％の福井、36％の大阪、44％の兵庫、47％の徳島です。

北海道と大阪を除いた45都府県では、予測数の58,380人に対して実績が61,463人ですから105％になります。総合的には当たっているという理解でいいものと思われます。

12月4日に更新された予測期間12/2-29の28日間の数値（「予測～29」の列）は、予測と実績が激しく異なります。ただ、この日の予測値は異常値だろうと認識できました。大阪の12万7000人は1日平均4,500人になります。この時期の大阪の新規感染者数は直近7日平均で300人台後半でした。さすがに15倍にはならないでしょう。

徳島の0人とか、秋田や鳥取の1人とか、富山の2人も簡単には信じられません。いくらなんでも28日間ゼロはないだろうと見るのが常識に近いと思われます。この4県については実績値が2桁に抑えられていることから、それほど大きく外したわけではありません。

12月5日に更新された予測期間12/3-30の28日間の数値（「予測～30」の列）を、12/1-28の実績値と比較すると、47都道府県では97％という驚異的な的中ぶりです。個々の部分を切り取ると外れているという評価もできるわけですが、大筋ではそんなに外しているわけではありません。私は価値のある予測だと考えており、ほぼ毎日覗いています。

興味深いのが兵庫です。飲食店への時短要請をしないまま年末年始に突入しましたが、実際の感染者数はGoogle予測値を下回っています。逆に、福岡の場合はGoogle予測値の倍以上です。九州は全般的にGoogle予測値が低かったようです。

東京からの埼玉への新型コロナ染み出し具合

12月21日に西村大臣と尾身・分科会会長の記者会見がありました。尾身会長は現状況においての課題が3つあるとして、その筆頭に「首都圏からの感染の染み出し」を挙げています。尾身会長の指摘は首都圏から群馬や茨城に拡大しているということです。 埼玉...

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2020.12.23