インフルエンザ流行のピークは1月後半、新型コロナは?

過去3年間のインフルエンザの流行状況は次のとおりです。横軸は週を表しており、2019-2020年の第1週は12月30日から1月5日、2018-2019年の第1週は12月31日から1月6日、2017-2018年は1月1日から7日になります。国立感染症研究所の「インフルエンザ流行レベルマップ」から拾いました。

インフルエンザの流行状況
インフルエンザ患者報告数の推移(感染研)

去年の冬(赤)はインフルの流行が早く、第49週(12/2-9)で47,200人、第51週で10万人を超えました。ところが、年が明けて今年に入ってもインフルはさほど流行せず、2月には下降線に転じています。例年とは異なる様相を見せています。

日本国内で新型コロナ感染者が初めて確認されたのは1月14日です。ツイン・パンデミックが起きないのは、ウイルス同士の干渉によるものとも言われています。すでに今年の1月や2月の段階でその様子が窺えていたことになります。

その前の2年間のインフルエンザのピークは1月末から2月初めにかけてでした。インフルと同じように新型コロナの感染も拡大していくのだとすれば、これからがまさしく本番ということになります。

インフルと同じように5類に落とせという議論は第2波の頃からありますが、現実的とは思えません。5類にしてセンター試験をやればそれだけで蔓延しそうです。インフルは手軽に検査できますし、モルモット扱いされないワクチンがあり、もし感染しても治療薬があります。

東洋経済ONLINE特設サイトから、この6日間の各都道府県の実効再生産数を拾いました。

12/2212/2312/2412/2512/2612/27
北海道0.760.840.880.870.940.92
青森0.500.770.640.941.451.78
岩手0.410.390.340.470.961.09
宮城0.990.930.910.951.091.10
秋田0.611.922.063.044.9311.35
山形0.620.580.670.720.971.20
福島1.371.141.141.411.471.19
茨城0.930.880.890.961.091.13
栃木1.131.151.081.351.301.27
群馬0.970.850.830.840.880.89
埼玉1.091.091.121.171.171.18
千葉1.131.121.191.211.251.23
東京1.151.141.101.131.141.15
神奈川1.201.201.221.281.291.32
新潟0.750.851.061.141.341.41
富山1.731.641.671.751.772.04
石川1.151.061.141.211.301.32
福井0.670.230.461.001.231.52
山梨1.251.121.341.371.371.37
長野0.520.510.590.670.840.93
岐阜0.991.011.050.931.011.17
静岡0.810.880.820.860.770.85
愛知1.010.990.981.001.011.02
三重0.720.640.770.860.930.93
滋賀1.481.571.601.731.852.02
京都1.161.161.111.091.091.09
大阪0.900.880.870.880.910.92
兵庫1.031.081.051.101.151.20
奈良1.011.111.161.191.221.28
和歌山0.650.650.710.780.970.75
鳥取0.752.195.545.547.254.80
島根1.211.231.000.941.051.27
岡山7.751.511.431.311.010.60
広島1.050.961.050.951.041.09
山口1.311.852.041.691.821.68
徳島3.163.603.604.012.191.00
香川0.491.563.034.175.024.50
愛媛1.310.780.961.231.681.92
高知1.020.950.920.931.010.90
福岡1.191.041.501.211.321.04
佐賀0.720.690.881.001.071.17
長崎1.491.491.441.461.461.46
熊本0.930.970.971.361.441.17
大分0.520.540.550.730.910.85
宮崎1.071.101.010.820.610.64
鹿児島0.510.650.650.530.791.25
沖縄0.910.811.001.061.261.28
全国1.031.041.051.081.111.13
▲この6日間の実効再生産数(東洋経済ONLINE)

累積感染者数で46位の秋田、47位の鳥取、43位の香川の実効再生産数が高くなっていますが、元が少ないために一時的に極端な数値が出てしまうだけで、さほど警戒する必要はないものと思われます。今後も感染拡大が続きそうなのは、首都圏の1都3県と兵庫、広島の両県です。

正月寒波が人出を抑制するなら、その降雪は神風になるのかもしれません。救急車が立ち往生して動けなくなることがなければいいのですが…。年末年始期間は保健所もフル稼働するわけではないでしょうから、今後しばらくは陽性率を見ていくしかありません。

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