7/12公開のGoogle予測
控えめな予測値が続いていたGoogleさんの新型コロナ感染予測がついに東京の感染爆発を予測しています。Google予測でこの水準の予測値が出るのは4月8日以来となります。
7月21日に2,157人、29日には3,820人、8月5日には6,423人という予測です。東京の場合、これまでの1日の新規感染者最多は1月7日の2,520人です。五輪期間中にこれを上回るという予測ですので、4回目の緊急事態宣言は内閣の緊急事態を自ら宣言したものかもしれません。
療養患者(アクティブの陽性者)数は開会式の7月23日で13,577人です。
東京のコロナ病床は約6,000床です。7/12 18:00現在で東京のコロナ療養患者は入院治療1,947人、宿泊療養1,655人、自宅療養1,838人です。36%が入院している計算になります。
7月23日の予測値13,577人の36%が入院するなら4,887人です。本当に6,000床が確保されているのだとすれば、7月23日時点の病床使用率は81.5%ということになります。Google予測どおりなら7月28日に療養者数が17,286人となり、東京の病床がすべて埋まるわけです。
死亡者数はそれほど増えないという予測
Google予測の死亡者数は、向こう28日間で東京は261人です。つまり、1日平均で10人に満たないのです。病床は逼迫するものの、死亡者数に関してはそれほど深刻な事態には陥らないというのがGoogle予測です。
全国の死亡者予測は28日間で770人です。同じ28日間で第3波(1/19-2/16)は2,454人、第4波(5/7-6/4)は2,747人でした。死亡者数に関してはピーク時の3分の1から4分の1です。ここをどう評価するかが問題になります。感染者数だけでは語れない部分があるわけです。
今回の第5波に対する緊急事態宣言は、死亡者数に重きを置く立場から見れば早すぎる発出です。一方、Google予測どおりになるのなら、7/28に東京の病床が埋まってしまうわけですから、その2週間前のタイミングで緊急事態宣言に移行するのはほぼほぼ妥当と言えそうです。
感染者数予測の週換算
直近1週間の人口10万人当たりの感染者数は次のとおりです(7/12現在)。
Googleの感染者予測は28日間の数値ですので、週・人口10万人当たりに換算してみました。
公開日 | 7/8 | 7/10 | 7/11 | 7/12 |
予測期間 | 706-802 | 708-804 | 709-805 | 710-806 |
北海道 | 3.9 | 7.9 | 7.5 | 6.6 |
宮城 | 1.6 | 3.0 | 5.1 | 5.2 |
埼玉 | 7.4 | 14.5 | 15.9 | 15.1 |
千葉 | 10.4 | 15.2 | 20.2 | 16.6 |
東京 | 17.4 | 49.2 | 51.0 | 121.5 |
神奈川 | 11.3 | 18.7 | 27.8 | 20.9 |
愛知 | 2.0 | 5.7 | 3.8 | 5.9 |
大阪 | 13.6 | 20.8 | 19.3 | 20.1 |
兵庫 | 1.9 | 5.0 | 8.6 | 7.3 |
奈良 | 6.3 | 6.1 | 6.2 | 6.2 |
福岡 | 2.3 | 4.2 | 4.7 | 10.9 |
沖縄 | 7.4 | 8.3 | 5.4 | 6.0 |
全国 | 5.9 | 11.8 | 13.0 | 20.3 |
新規感染者数と療養者数については15人以上が第3ステージ、25人以上が第4ステージでしたが、現状にそぐわなくなっています。
気になるのは東京の検査数がちっとも増えていないということです。東京8000人/日、大阪1万人/日がこのところの相場です。「東京問題」であるという本質が1年前から変わったとは思えませんが、支持率を下げているのは内閣だけです。
ワクチン接種のペースがあと1か月早ければ、オリンピックの有観客開催はできたのではないかと思われます。
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