アメダス川内(せんだい)は熊本が源流の川内川沿い

川内川

「川内川」は各地にありますが、読みは「かわうちがわ」が多数です。

かわうちがわ北海道美唄市・岩見沢市石狩川水系
かわうちがわ青森佐井村・むつ市(本流)
かわうちがわ福島川内村木戸川水系
かわうちがわ静岡浜松市天竜区天竜川水系
かわうちがわ愛媛宇和島市四万十川水系
かわちがわ長崎雲仙市(本流)
こうちがわ長崎東彼杵町彼杵川水系
かわちがわ長崎波佐見町川棚川水系
かわうちがわ大分豊後大野市大野川水系
かわちがわ熊本津奈木町津奈木川水系
かわうちがわ熊本球磨村球磨川水系
かわちがわ宮崎諸塚村耳川水系
かわうちがわ鹿児島大和村・奄美市(本流)
▲各地の川内川

「せんだいがわ」の源流は熊本県です。宮崎県えびの市を経由して鹿児島県に入り、伊佐市とさつま町を経て、河口が川内原発です。2021年7月豪雨で緊急放流が検討された鶴田ダムは中流のさつま町にあります。

川内川水系
川内川水系(地理院タイルを加工)

青のマーカーは支流の源流(地図上)です。赤字の自治体は川内川が氾濫しても直接的には関係ないことになります。

アメダス川内

アメダス川内は川内川右岸になります。衛星写真の道路の東側は河川敷です。観測所の標高は5mとされています。

アメダス川内

アメダス川内の2020年観測値は次のとおりです。福島県川内村(かわうちむら)のアメダス観測所では2020年の最高気温が36.5℃ですので、最高気温については福島より低いわけです。

年降水量2935.5ミリ149位/1293地点
年平均気温17.2℃121位/922地点
年最高気温36.3℃381位/922地点
年最低気温-2.7℃227位/922地点
年較差39.0℃716位/922地点
年平均風速1.8m/s580位/921地点
年日照時間1942.9時間253位/841地点
▲アメダス川内の2020年観測値

川内川上流ほどではありませんが、降水量は多めです。2021年7月豪雨で浸水被害が生じたのは、東向田町と神田町ということです。

川内駅付近
川内駅付近(地理院タイルを加工)

よりによって駅と市役所(紫マーカー)の間です。川内川と隈之城川の合流地点の近くで市の中心部です。川内川の水位が上がり、行き場を失った春田川が溢水したことになります。標高3.7mに立地する市役所はこのエリアでもっとも低い場所にあります。

市役所には総合防災センターも設置されているようです。市役所ですから備蓄に不安はないでしょうし、庁舎が流されることもないでしょうが、水没して孤立する恐れがある以上、将来的には移転を考える必要がありそうです。避難や救助の指示を出すべきところが救助の対象になってしまってはお話になりません。

薩摩国の国府と国分寺は川内

薩摩川内市は、2004年に川内市と樋脇町、入来町、東郷町、祁答院町、里村、上甑村、下甑村、鹿島村が合併して成立しています(4村は甑島)。川内には薩摩国の国分寺跡があり、場所は特定されていませんが国府も国分寺の近くに設置されていたとされています。

国分寺跡
国分寺跡(地理院タイルを加工)

公園になっている国分寺跡の標高は10m以上です。警察署や消防署、税務署、法務局などは川内川右岸の国分寺跡や新田神社側にあります。もともとの市街地は川内川右岸で、川内駅の開業後に市役所が現在地に移転したものと思われますが、それは適切な判断ではなかったのかもしれません。

この地は薩摩の中心で高台には国府や国分寺が置かれており、その高台を「千台」と言った。この「千台」が川内川の北側(内側)にあった事から「川内」になったとも言われている。
古来は「仙台」「千代」「千台」「河内」などとも書かれたが、1720年に当時の薩摩藩主であった島津吉貴が「川内」と命名し定着した。これは川内川と高城川の内側という意味である。

Wikipedia>川内市

というわけで、やはり古来の「川内」とは今の川内川右岸です。

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