熱海の土石流、抜け出した白い車の行方は

なぜか下ってしまう白い車

熱海の土石流報道で、初期の頃から繰り返し流された映像の1つです。

白い車

立ち往生していた車が抜け出して、坂道を下っていった約10秒後に第2波と思われる土石流が押し寄せます。2018年7月撮影のストリートビューです。

車が出てきたのは明らかに私道です。両サイドに門柱があり、進入禁止のポールが設置できるようになっています。奥にはジャバラ式の門扉も確認できます。

10秒差で逃げ切れたのか

私道だからといって、白い軽がオレンジマーカーの家から出てきたとは限りません。登ろうとしていたら前方に異変を感じて、私道にバックで乗り入れて引き返そうとしていたのかもしれません。

伊豆山の土石流と白い車の遭遇
土石流との遭遇(地理院タイルを加工)

もしオレンジマーカーの家の車なら、家に戻るという選択肢がかなり高い確率で浮かぶはずです。車で逃げようと思って外に出てみたら、私道の入口は土砂で塞がっているわけです。敢えて強行突破する必然性は薄いように思われます。道は谷であり、家は尾根です。この状況では自宅のほうが安全です。

青のビックリマーク付近を通る等高線は標高80mの等高線です。手前(西)が新幹線の高架で、70mの等高線を挟んで在来線の高架があります。国道135号線の逢初橋までの距離は約200mです。

スピードを出せる道ではありませんので時速30キロで計算すると、10秒で80mほど進むことになります。新幹線の高架を抜けたあたりに進んだとき、私道入口を第2波が襲います。車に乗ったままなら土石流に飲み込まれた可能性が高そうです。車を捨てれば運転席側のドアから逃げ出せるポイントが2か所あります。

拡声器に応答していたのは2階ではなく3階

警察官が拡声器で呼びかけていた窓際の高齢男性が居たのは2階ではなく3階のようです。紫のマーカーがニュース映像では3階建てに見える建物ですが、実際には4階建てです。1階部分は完全に土砂で埋まっていたことになります。

もし白い車がそのまま下っていたら、この家の付近で土石流に追いつかれたかもしれません。逃げ切れたとしても間一髪で、ほとんど余裕はなかったに違いありません。

白い車の運転手が、いずれ私道の奥からも土砂が襲ってくると考えていたのなら、とにかく下ろうとしたのも納得できる話です。横に逃げればいいというのは客観的な第三者視点だから言えることで、その場に居合わせた当事者としては、下るのが最善の行動だったのかもしれません。

オレンジマーカーの家の住人なら、自宅が尾根の先端にあることはわかっているはずです。車が通れる道は白い車が下った坂道しかありませんので孤立することにはなりますが、差し迫った危険は避けられます。白い車は引き返そうとしてバックで私道に入れたところ、前方を塞がれてしまったのではないかと私は推理します。

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