緊急事態宣言を要請しない奈良の見識

10万人当たりの新規感染者数20位の奈良
大阪に連動する奈良
東京の病床使用率

10万人当たりの新規感染者数20位の奈良

NHK特設サイトに掲載されている直近1週間（～8/23）の人口10万人当たりの新規感染者数です。

今日8/24夜の報道では8道県がマンボウから緊急事態宣言に移行し、新たに4県に対してマンボウが適用されるようです。このまま決まれば、33都道府県に対してどちらかの措置が講じられることになります。

10万人当たりの新規感染者数だけでは評価しにくくなっていますので、NHK特設サイトに掲載されている病床使用率と重症病床使用率（ともに8/18時点）を一覧にしてみました。「蔓延」と「緊急」は適用日です。

	新規	病床	重症	蔓延	緊急
北海道	69.16	35%	13%	8/02	検討
宮城	70.95	65%	31%	8/20	検討
福島	38.89	57%	33%	8/08
茨城	78.08	70%	41%	8/08	8/20
栃木	75.08	55%	41%	8/08	8/20
群馬	100.31	67%	28%	8/08	8/20
埼玉	162.99	70%	73%		8/02
千葉	170.86	75%	83%		8/02
東京	234.29	59%	89%		7/12
神奈川	185.52	79%	88%		8/02
富山	73.75	47%	33%	8/20
石川	44.20	54%	23%	8/02
山梨	73.98	69%	8%	8/20
岐阜	105.39	49%	3%	8/20	検討
静岡	102.96	52%	35%	8/08	8/20
愛知	112.13	37%	21%	8/08	検討
三重	129.70	53%	26%	8/20	検討
滋賀	97.52	88%	17%	8/08	検討
京都	125.86	64%	59%	8/02	8/20
大阪	176.14	62%	39%		8/02
兵庫	119.28	62%	40%	8/02	8/20
奈良	89.25	65%	32%
岡山	87.94	33%	10%	8/20	検討
広島	81.10	30%	12%	8/20	検討
香川	63.08	63%	32%	8/20
愛媛	40.63	40%	19%	8/20
高知	67.62	28%	9%	検討
福岡	145.10	61%	13%	8/02	8/20
佐賀	111.41	54%	0%	検討
長崎	46.35	44%	3%	検討
熊本	98.34	53%	14%	8/08
大分	114.27	46%	2%
宮崎	75.68	26%	3%	検討
鹿児島	92.26	71%	5%	8/20
沖縄	309.70	82%	82%		5/23

▲病床使用率等

奈良は人口当たりの新規感染者数では20位です。病床使用率も重症病床使用率も20位以内です。30数県に宣言なりマンボウなりが出るなら、奈良に出ても不思議ではありません。奈良市や奈良県医師会は緊急事態宣言を求めていますが、荒井知事はきっぱりと拒否しています。

大阪に連動する奈良

奈良県の感染状況は大阪の影響を強く受けます。グラフは青が奈良で赤が大阪です。縦軸は10分の1になっています。第4波では連動し、第5波では後追いしています。

大阪と奈良の新規感染者数 — 奈良県＞第27回新型コロナウイルス感染症対策本部会議

どうせ大阪次第ですし、緊急事態宣言下の大阪でまったく下がっていないのですから、そんなものは必要ないというスタンスのようです。大仏や鹿は有名ですがとくに歓楽街があるわけではなく、夜遅くまで営業している飲食店が少ないという事情もあります。

大分も要請していませんが、大分は重症者がまだ2名しかおらず、陽性率は5％台です（いずれも8/24時点）。ただ、病床使用率は50％を超えていますし、宿泊療養者数も入院患者以上ですので、そろそろタイミングなのかもしれません。ワクチン下のデルタ株の場合、重症者より軽症・中等症への対処が課題になるようです。