オミクロン株の第6波は1日5~6万人規模か

これまでのピークは2万5000人台

7日の沖縄に続いて、8日の東京も新規感染者数が1000人台に達しました。これまで日本における1日の新規感染者数の最多は去年8月20日の25,992人でした。各国の事例からして、今の様子では来週にも更新して、その後にピークを迎えそうです。とりあえずは、先行した沖縄、山口、広島の動向を注視しなければなりません。

都道府県ごとに1週間平均の新規感染者数のピークを調べてみました。北海道以外は第5波の8月中旬から9月初頭にかけてがこれまでのピークです。きのう(1/7)現在の1週間平均も添えましたが、山口はすでに第5波のピークを上回っています。沖縄もきょう(1/8)で第5波のピークにほぼ並びました。「ピーク」と「1月7日」はNHK特設サイトの数値、右2列の「実効1/6」と「実効1/7」は東洋経済オンライン特設サイトの実効再生産数です。

ピーク1月7日実効1/6実効1/7
北海道5/23597401.281.52
青森9/019740.0010.25
岩手8/204533.314.42
宮城8/23234510.817.57
秋田8/253600.000.00
山形8/234837.578.50
福島8/1812071.282.40
茨城8/23319173.635.27
栃木8/25217291.762.07
群馬8/24282321.171.63
埼玉8/211,718762.863.85
千葉8/211,560633.604.16
東京8/194,9233392.923.70
神奈川8/262,510891.772.51
新潟8/27116191.361.72
富山8/2211120.000.00
石川8/019250.751.02
福井8/304256.927.25
山梨8/228596.597.25
長野8/24127242.542.93
岐阜8/303242011.3512.74
静岡8/25560213.224.97
愛知9/011,822733.303.97
三重8/2740553.316.02
滋賀8/24205384.043.96
京都8/26531652.052.55
大阪9/012,5182502.963.49
兵庫8/28979532.133.18
奈良9/01200328.056.31
和歌山8/258138.199.39
鳥取8/052970.000.00
島根8/303091.842.12
岡山8/232371417.2826.44
広島8/2634015212.6310.26
山口8/2486916.416.34
徳島8/305620.000.00
香川8/259174.807.67
愛媛8/227960.000.00
高知8/278730.007.88
福岡8/241,081452.424.62
佐賀8/23130112.904.59
長崎8/238894.717.25
熊本8/2324590.000.00
大分8/2519040.000.00
宮崎8/2712030.000.00
鹿児島8/22212299.3216.41
沖縄8/206734965.497.55
全国8/2523,1922,3493.084.00
▲ピーク時と1/7の新規感染者数(1週間平均)

1週間の新規感染者数は、きのう(1/7)の時点でちょうどピーク時の10分の1です。他国の事例からして、これからの展開は早いと思われます。急上昇がオミクロン株の特徴です。年末年始に盛大にシャッフルされていますので、まだ1桁の県でも時間の問題です。

実効再生産数が2桁の県もありますが、とくに危険というわけではありません。これまでが少なければ、青森や高知のようにゼロからいきなり大きな数値が出てしまいます。そういう性格の指標です。

アルゼンチン、イスラエル、UAE

世界の新規感染者数の推移は次のとおりです。世界的にも最大波に直面しているところです。

世界の新規感染者数の推移(1/8)
世界の新規感染者数の推移(Johns Hopkins大 1/8)

私は毎週金曜日に各国の感染状況をチェックしてきましたが、きのうの夜に驚いたのがアルゼンチンです。いきなり過去最高レベルに達しています。

アルゼンチンの新規感染者数の推移
アルゼンチンの新規感染者数の推移(Johns Hopkins大 1/8)

ワクチンの4回目接種をスタートさせたイスラエルでも、第5波(第6波?)に見舞われています。下の白いグラフは死亡者数のグラフになります。

イスラエルの新規感染者と死亡者数の推移
イスラエルの新規感染者と死亡者数の推移(Johns Hopkins大 1/8)

アラブ首長国連邦はワクチンの1回接種率100%、必要回数接種率92%を誇り、追加接種も37%ですが、それでも食い止めることはできないようです。ブレークスルー感染は避けられません。

UAEの新規感染者と死亡者数の推移
UAEの新規感染者と死亡者数の推移(Johns Hopkins大 1/8)

ドイツになるか韓国になるか

オミクロン株の流行がピークアウトしたドイツでは、従来のピークの2倍以上でしたが死亡者数はそこそこ抑えられました。

ドイツの新規感染者と死亡者数の推移
ドイツの新規感染者と死亡者数の推移(Johns Hopkins大 1/8)

最初にオミクロン株に襲われた南アフリカは、ドイツよりワクチン接種が進んでいませんが、懸念されたほどの死亡者数や入院者数には至らずに済みました。

南アフリカの新規感染者と死亡者数の推移
南アフリカの新規感染者と死亡者数の推移(Johns Hopkins大 1/8)

一方で、韓国のように感染者数と死亡者数のグラフが相似形の国もあります。ただ、これでも韓国のほうが日本より数値的には優秀です。ワクチン接種が進んでいないロシアのグラフも韓国型です。

韓国の新規感染者と死亡者数の推移
韓国の新規感染者と死亡者数の推移(Johns Hopkins大 1/8)

わかっていることは、(1)ブレークスルー感染は起こり得る、(2)伝播力がきわめて高い、(3)重症化リスクは低いということです。奈良県は緊急事態宣言どころかマンボウさえ拒んで、結果的に第5波を乗り切った実績があることも強調しておきます。

なお、Googleの感染予測は年始から更新されていません。予測対象期間が1/1-28で止まったままです。1日5~6万人、せいぜい7万人で収まるのではないかというのが素人なりの見立てです。

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