香港の新型コロナ新規感染者数に危険な兆候が見られます。1週間ごとのグラフは次のとおりです。
香港政府はコロナ対策で9人以上の集会を禁止したままです。3月以降の抗議活動はコロナのためにほぼ鳴りを潜めていましたが、5月22日に始まった中国の全人代に合わせて再び活発化しています。これに伴い、5月下旬に在香港日本国総領事館は注意喚起を3回発出しました。
1 当地では,散発的,小規模ながら複数箇所で抗議活動が引き続き発生しています。
今後の抗議活動に関する注意喚起(5月22日)
5月27日(水)には立法会で国歌法条例が審議予定であり,抗議活動との関連につき注目を集めています。これに加えて,今般,中央政府が香港の国家安全に関する法令を自ら香港基本法の枠内で定める方針を発表したところ,これをめぐって香港市民の反発が高まるおそれがあります。
2 この関連で,近いうちに行われる予定の抗議活動として以下の活動がネット上で見かけられます。
5月24日(日)13:00~ 国家安全法,国歌法反対デモ(銅鑼湾SOGO前~チャーターガーデン/湾仔の間(未定))
5月27日(水)時刻未定 国歌法審議に反対する立法会包囲
3 上記活動はまだ詳細が確定しておらず,またすべての活動を網羅するものではありませんが,皆さまにおかれては,報道等から最新情報の入手を心がけるとともに,身の安全確保のため,抗議活動等には極力近づかないようお願いします。また,抗議活動に参加する意図はなくても巻き込まれる場合がありますので,遭遇した場合は速やかにその場から離れる等十分注意してください。
SOGOと立法会を「在香港日本国総領事館による注意喚起MAP」に反映しました。
1 5月27日(水),立法会(於金鐘)で国歌条例案が審議される予定であり,同案及び国家安全法の制定に反対する目的で立法会を包囲する抗議活動がインターネットで呼びかけられています。また,同日朝からの交通妨害や仕事・学業スト等の呼びかけも行われています。
香港における抗議活動に関する注意喚起(その2:5月26日)
2 また26日(火)も,夕刻より以下の場所で抗議活動が呼びかけられています。
・銅鑼湾陸橋(19:00-21:00),チムサーチョイ北京道歩行者トンネル(19:00-21:00),ライキン駅(17:30-19:00)
「銅鑼湾陸橋」は特定に至りませんでした。尖沙咀・北京道の歩行者トンネルも特定できたわけではありませんが、北京道は300mほどしかありませんので地下への階段にマーカーを置きました。ライキン(Lai King)駅とは茘景(れいけい)駅であり、尖沙咀から見れば荃湾の手前です。
1 5月28日に中国の全人代における,いわゆる香港版国家安全法に関する「決定」の採択等の当地政治情勢を受け,今週末以降,詳細は不明で流動的ですが,複数の抗議活動が各地で予定されているとの情報が,インターネット・報道等にあります。
香港における抗議活動に関する注意喚起(その3:5月29日)
2 最近は銅鑼湾,金鐘,中環,旺角をはじめ複数箇所で抗議活動が行われ,警察は,催涙弾,放水車を使用しており,数百人単位での逮捕者が出ております。
3 現在は,集団制限令により,公共の場で9人以上の集まりは禁止されていることにもご留意いただき,最新情報の入手を心がけるとともに,抗議活動等には極力近づかないようお願いします。
銅鑼湾、金鐘、中環、旺角については日付が不明ですのでMAPには反映していません。
さて、アメリカ全土の新規感染者数は上のグラフの青です(単位は千人)。ニューヨーク(オレンジ)は減少傾向が持続していますが、アメリカ全体では必ずしもそういうわけではありません。ニューヨークの新規感染者は3月20日の週は全米の46%で、3月27日の週は44%でしたが、6月5日の週は5%です。
デモや集会はやはり感染を広げる機会になるわけで、香港もアメリカも最近の微妙な上向き加減はそれに起因するのではないかと思えなくもありません。アメリカで今起きていることは、一部が暴徒化するという点では去年香港で起きたこととあまり変わりません。
中国政府や香港政府は人民解放軍の投入をチラつかせましたし、実際には入っていても不思議ではありませんが、トランプ大統領のように直接的な言及することはありませんでした。
ブッシュ元大統領やパウエル元国務長官はトランプ再選を支持しない旨を表明しました。就任時78歳のバイデン候補が指名する副大統領候補が注目されることになります。
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