ロシア・ベルゴロド州の燃料基地火災は偽旗作戦?

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外相会談をすっ飛ばしていきなり首脳会談が実現しそうな可能性がウクライナ側から取り沙汰されています。近日中ということはないのでしょうが、いずれは停戦になります。「金の切れ目が縁の切れ目」とは戦争にも通用する普遍的な真理でしょうから、続けられなくなったら停戦に応じるしかないわけです。

2019年大統領選挙のゼレンスキー大統領は、決選投票でポロシェンコ前大統領を大差で退けています。西部のリヴィウ州で負けただけで、東部や南部では得票率80%以上の圧勝でした。

2014年の政変(ロシア側からすればクーデター)後の大統領選挙で当選したポロシェンコ前大統領は、ロシアとの距離を取りましたが、EUやNATO加盟への道筋を示すことができず、西部ではロシアとの紛争が続いていました。2019年の大統領選挙で示された民意は「和平」だったものと思われます。

ウクライナとしては東部の紛争解決が最大の懸案事項です。両首脳の会談が初めてということは、ロシア側が拒んできた(取り合わなかった)ものと思われます。

国境から33キロ

1日、ロシア・ベルゴロド州で炎上した燃料貯蔵施設はここではないかと思われます。

炎上した燃料基地

ウクライナとの国境から33キロです。

国境から33キロ

ここから4~5キロ南のウクライナ寄りにこんな施設もあります。

もう1つの候補

Google Mapでは上のタンクに隣接してロスネフチ、下のタンクの近くにガスプロムが表示されます。

爆撃炎上した燃料基地

BBCの動画で上の施設だと確認できました(ウクライナ軍、首都周辺を奪還 ロシアの燃料庫出火めぐり応酬)。

25秒あたりのトラックが通り過ぎる映像はストビューのこの付近です。

この件に関して、ロシアはウクライナ軍のヘリによるものと言い、ウクライナ当局は少なくとも攻撃を認めてはいません。交戦中なのですから、相手方の燃料貯蔵施設を攻撃するのは十分に有り得る話です。

ロシア側が攻撃されると自作自演の偽旗作戦を疑い、ウクライナへの攻撃はほぼ無条件にロシア軍の行為だと断罪してしまうのは冷静さに欠ける姿勢ではないかと思われます。ロシアの言い分にも(少しだけ)真実は含まれているはずです。

国境から30~40キロ程度のベルゴロドなら、軍用ヘリの航続距離としてまったく問題はありません。レーダーに捕捉されないための低空飛行でしょうが、迎撃される可能性は承知のうえで出撃しているはずです。

旧ソ連諸国とフィンランドは鉄道の軌道が1520ミリで共通です。サンクトペテルブルクとヘルシンキを結ぶ高速列車は3/27で途絶しました。キーウ経由ワルシャワ行きのシベリア鉄道も2月末まで運行されていました。

ウクライナ・ロシア間には少なくとも5本、ウクライナ・ベラルーシ間には少なくとも2本の国境を越える鉄路があります。ロシアの物流は鉄道依存です。侵攻が始まり、真っ先に鉄道は遮断されたはずです。ロシア軍が戦車を下ろす駅もウクライナ軍の攻撃対象になって当然です。

なお、ウクライナ・ロシア間の航空機は2015年10月以降、直行便が途絶えています。ベラルーシかモルドバ経由で行き来していたようです。

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