飛騨と美濃の国境の町、岐阜のアメダス金山

アメダス金山は4地点あります。北海道富良野町と岐阜県下呂市が「かなやま」、山形と福島の金山町は「かねやま」です。

岐阜のアメダス金山では2018年8月6日に全国歴代3位タイ（当時は2位タイ）の41.0℃を観測しています。39℃以上は過去5回ありますが、そのうち4回は2018年です。

▲39℃以上

観測設備は飛騨川沿いの駐車場脇に設置されています。馬瀬川（まぜがわ）との合流部付近ですので、洪水時には真っ先に浸水しそうな場所です。

アメダス金山の標高は233ｍとされていますが、少なくとも2～3m程度はサバを読んだ数値だと思われます。

この地形ですので、日中の暖気が夜間に抜けず滞留したのではないかと思いましたが、そういうことではないようです。2019年の8/5～8/8の平均、最高、最低気温と9時から15時までの毎正時の気温は次のとおりです。

▲2018/8/5-8のアメダス金山

熱帯夜だったのは5日だけで、40℃オーバーの6日と8日は22℃台からスタートしています。夜はそれなりに下がったうえで、それでも40℃に達したようです。

2020年と2021年の観測値は次のとおりです。

▲2020年の観測値

▲2021年の観測値

アメダス金山の冬日、真冬日、真夏日、猛暑日の日数をグラフ化してみました。

真夏日は1979年から2000年までの22年間で平均37.2日ですが、2001年から2021年の21年間では56.1日です。

2004年に4町1村が合併して発足した下呂市ですが、アメダス金山は旧・金山町です。市役所のある旧・下呂町は旧・金山町の上流部になります。旧・金山町は律令国としては美濃国に属する宿場町です。旧・下呂町は飛騨国です。

地理院地図で「金山」を検索すると、「金山」の文字列を含む地名は滋賀、奈良、徳島、高知を除く43都道府県にあるようです。京都は日本海側の京丹後市の小金山（おがねさん、山岳名）の1件のみで、全国展開ながら関西には少ない地名です。

読みは東北では「かねやま」、東北以外では「かなやま」が多いわけですが、埼玉県川口市や島根県益田市は「かねやま」であり、鹿児島県枕崎市では「きんざん」です。

金山小学校は全国に8校あります。